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ほとけさまのおしえ「母の日」

 明日は「母の日」です。

 最近は「毒親」や「ヤングケアラー」や「介護」など、家族関係で大いなる悩みを抱えている人も多いと思います。

 そんな人にとってみたら、母親の存在は「悩みの種」であり、「苦しみの元」になっておられる人もいるのではないでしょうか?

 でもそんな人にも母の日は「立場をちょっと変えて考える機会」になればと思っています。

 母親も人間であり、生まれ育った環境に影響され、様々な経験や体験を積み重ねて来たはずです。

 そんなお母さんの立場を少しでも「想像」できればまた見方が変わってくるかもしれません。

 そして私もそうでしたが、母親が往生して時が流れるにつれ、母親に対する想いは変化してきております。

 私の母親は最後の二ヶ月を「病室」で過ごしました。

 その時に毎日面会に来る息子の私に「今まで聞いたことがないような若かりし頃の話」を遠い目をしながら聞かせてくれました。

 満州で過ごした学生時代、戦後の混乱と貧困の中で運よく生き延びた話、教師として赴任した小学校で伊勢湾台風に遭遇し、多くの担当の子どもが亡くなった話など、、、

 そしていよいよ命終わる数日前には「慌てたらあかんよ。落ち着いてじっくり待って生きなさいよ」と言葉を残してくれました。

 仏教でいうところの「禅定と忍辱」の心がけを伝えてくれたのです。

 そしてそれは今の私の「毎日の心がけ」にもなっております。

 そして今こうやって毎日を過ごせているのは、ひとえに「母親のお陰」だと実感するのです。

 母親の大切にした生き方を自分も追いかけ、でも自分なりに心に灯るものも追いかけて生きていく。

 母への感謝とともに、これからも「前を向いて行こう」と心を新たにしております。


☆今日の一句☆

 母の日に
    母の生き方
        心がけ

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