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ほとけさまのおしえ「八百年間残るもの」

 昨年は親鸞聖人が「立教開宗」されて八百年の節目になる年でした。

 つまり、真宗という教えが親鸞聖人から「八百年間」受け継がれ、人々の心の中に灯火を与え続けたことになります。

 考えてみると「八百年間」伝えられるものはそうはないはずです。

 例えば人生で最も大切なものに「お金」を上げる人は多いでしょう。

 確かに何をするにしてもお金は必要です。

 でも八百年間、大切に守られてきた「お金」はあるのでしょうか?

 確かに自分が生きている間は大切にされていても、命尽きれば誰かが相続したり、誰かの手に渡ったり使われたりしてすぐに失くなってしまいます。

 家や家財や自家用車も然り。

 遺品整理で壊されたり処分されたり、売られたりしてしまいます。

 そういう「すぐになくなってしまうもの」に価値があると思いこんで自分の人生の時間を使い心血を注いでいると言ってもいいでしょう。

 実際、親鸞聖人は関東から京都に戻られた時には、お金がなく「弟の家」に居候されております。

 でもそこから、沢山の書物を執筆されてその教えを後世に残されたのです。

 いわば自分の生き方、考え方、物事の捉え方を私たちのような「後の世の人」にも伝えたいと思われたのではと思うのです。

 そしてその教えは八百年間伝えられることになります。

 もちろん伝えられるということは伝わるだけでなく、その間にも「救われ安心決定された方」が沢山お見えになったことでしょう。

 そういうものにご縁をいただけていることに、嬉しさを噛みしめているのは私だけではないはずです。


☆今日の一句☆

 残るもの
    悲しみ苦しみ
         癒やす術

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