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ほとけさまのおしえ「三月末」

 今日で三月も終わりです。

 思えばお正月からもう「三ヶ月」も過ぎたのですね。

 いつの間にか、冬桜がソメイヨシノの開花に代わっていて、「移りゆく季節」を実感しております。

 この時期は「野鳥の囀り」が美しいです。

 夕方、鐘を鳴らすときには、なぜか近くに寄ってきたり、少し離れた屋根の上で、こちらを見ながら鐘に合わせて鳴いてくれるようなときもあります。

 きっと目を覚ました虫をエサにして、これから夏にかけての子育てに必要な「栄養」を蓄えているのでしょう。

 でもその昔、春の様子を「憂いの心持ち」で眺めていた人がおりました。

 その人はまだ子どものころの「お釈迦様」です。

 虫を捉えた小鳥を鷹が仕留める様子を見て、「地獄、、、」と一言つぶやき部屋に引きこもるような子どもだったのです。

 それほど「命とはどういうものなのか?」ということを深く考えていたとも言えます。

 「春の朝(あした)に花を弄びし人も夕には北房の風に散り、、、」

 同じ春にみえても、命は常に移ろいゆき、同じということはありません。

 今年の春は「今年限りの」春でもある。

 そういう気持ちで春を弄び、歓びあいたいなと思っております。


☆今日の一句☆

 この春を
    一夜限りの
        花と知り

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