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「喰うのやめなはれ!」

事の始まりは一冊の料理本。
川上文代さんの『低温真空調理のレシピ』を購読し、
週末の暇にまかせ、いろいろと試作を重ねたことで思い出した昔の記憶。
Back to the ‘80。

自分なりのレシピが固まれば、またそれはそれでまとめていきたいと思える発端となり得た、プロすぎずアマ過ぎず、ジャストなレシピ満載の本はこちら。

週末の試作は、3点。
そう、以下3点となります。(変なプレゼン風)

・厚切りステーキ
・ローズマリー風味の豚肩ロースハム
・鶏ハム

書きたいのはその美味しさとか、
再現性の高さとか、
ワインのすすみ具合とかでは無く、
タイトルに戻って、


“喰うのやめなはれ“

である。

食べ過ぎ、飲み過ぎが過ぎると、いつも思い出すエピソードがある。

大学生の頃、語学のクラスメートで、まぁまぁ仲の良かったM君の話。

M君は‘80年代、当時大阪ミナミの人気ディスコの黒服のバイトをしていた。
高身長で、当時言う所の醤油顔で、
まぁ、男の連中から見ても「モテルやろなぁ」と言う存在であった。

何の話をしていた時か忘れたが、
誰かが「Mちゃん(ちゃん付けはやっぱり‘80ですね。)中高とモテたやろなー」と言ったときのM君の返答。

「いや、そうでも無い。むしろ逆。オレ、むっちゃ肥満児やったねん。」

みんな「いやいやウソやろ、しゅっとしてるやん。」
真顔でそれに応えたM君の話は、30数年たっても忘れられない逸話。

「オレな、中1の時、むっちゃ肥満で病院に通って栄養指導受けたり、普通に泳げるのにスイミング通わされたり、まぁそんなデブキャラやったんやでー。」

「でもな、なんで今があるか教えたろか!」

「ある日、寝とったら、夢にお釈迦様みたいな映像が現れてな、おれに言うたんや。」

『喰うのやめなはれ!』

「それからな、本気で運動して、食べ物気をつけて今があるんや。」

ホラかリアルかどっちでも良かった年頃であった僕であるが、
妙に頭の片隅に残っているチップスである。

やっぱ黒服、とっさの話がよーできとるわ。
と思った一方で、M君の密かな日々の努力を垣間見ていただけに、
ある意味、リアルなお告げかもな、と思い続けている。

美味しもの、大いに結構と思う反面、過ぎると思い出す、

『喰うのやめなはれ!』

頭に残るでしょ!

美味しさのおすそ分けわ出来ませんが、
自戒の念のおすそ分けをさせていただき、
終了とさせていただきます。

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