映画『WILL』 自分自身を正当化する私たちへ
人は自分自身を無意識的にあるいは意識的に正当化しながら生きている。そのため、正当化できない事実を目の当たりにした時、事実を無視するまたは忘れる、あるいは事実を悪と定義することが多い。そうすることで人は生命を維持してきたのではないかと思う。本作で触れられていた「記憶を美化する行為」もその一例である。
多くの人は他者を傷つけながら生きたいとは思っていない。だが、私たちは生物を傷つけ、その命をいただいている。それは食事という行為だけではなく、仕事をすることや映画を観ることなど、人の