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板倉雅一2ndソロアルバム制作日記その10

【エレキギター】

今日は自宅でのレコーディング作業。
エレキギターのダビングと、歌詞の追い込み。

エレキは「What's goin' on?」という曲に入れた。
ちなみにマービン・ゲイの曲ではありません(笑)。

私は一本しかエレキギターを持っていない。
アコギもですが。
昔はもっと持っていたのだけど、必要なものだけ残してあとは処分した。

今使っているエレキは、フェンダー・ストラトキャスター。通称「アマガー」と呼んでいる。
ボディの色がアマガエル色なため、勝手にこう呼ぶようになった(笑)。

これ、買った時はもっと鮮やかなグリーンだったのだけど、経年劣化でどんどんくすんだ色になってきている。
フェンダー・ストラトキャスターといっても、ジャパンフェンダー製。しかも1トーン、1ボリュームというちょっと変わった仕様。

でもこの頃のジャパンフェンダーは丁寧に作られていて、本家アメリカのフェンダー社から、クレームが来るほどだったとか。

私のストラトは、調べてみたらどうやら1984〜86年ぐらいに作られたものらしい。
作っていたのはフジゲンという日本のメーカー。
ギリギリでジャパンヴィンテージになるのかな?

このストラトは1990年頃に広島で買った。
ぼくが松山千春さんのバンドにいた頃、ツアーで広島に行って、たまたま立ち寄ったカワイ楽器のショーウインドウに飾られているのを見た時、稲妻がオレの体駆け抜け...なかったけど(笑)。

ぼくは以前から広島のカワイ楽器と懇意にさせていただいていた関係で、とてもお得な値段で買う事ができた。

しかしこのストラト、当初はあまり良い音がしなくて、なんか抜けの悪いこもった音がしていた。
ショートスケールの小ぶりなボディなせいか、低音もイマイチな響きで、なんだかがっかりした覚えがある。

それから何年かして、ぼくがinfixというバンドのプロデュースをすることになって、レコーディングの際にスタジオにギターテクニシャンの方に入ってもらうことになって、そこに現れたのが日本を代表するギターテックの志村さんという方。

ちなみにギターテクニシャンというのは、ライブやレコーディングの際に、ギター本体のメンテナンスをしたり、音色作りをしたりする方のことで、infixのレコーディング中もエレキギターの音色を良くするために、ギターテックの志村さんにスタジオに来ていただいていた。

たまたまぼくのストラトをスタジオに持ってきていた時に、志村さんに見てもらったら、いきなりギターをバラバラにされた(笑)。
何をするのかびっくりして見ていたら、ボディに付いているピックアップやボリュームつまみの配線をブチブチとぶった切っているではないか。

「し、志村さん、何するんすか?!」びっくりしてぼくが聞くと「こんな無駄なコンデンサーとか要らないの。音の抜けが悪くなるだけだから」とかなんとか言って、配線は切るわコンデンサーは取ってしまうわで、ぼくのストラトは見るも無残な姿になってしまった。

しばらくすると志村さんが「よし!出来た!これで完成」と言って、ストラトをぼくに手渡した。
志村さんの手によって魔改造?されたぼくのストラトをアンプに挿して、おそるおそる弾いてみる。

「おぉ〜〜!!スゴイ!めっちゃ抜けが良くなってる!」
得意げそうな顔で志村さんがニコニコしてる。
「ね、良い音になったでしょ、板さん」
ぼくは志村さんの凄さを目の当たりにして驚嘆するしかなかった。

それ以来ぼくのストラトは、弾くたびにモリモリと良い音に育っていった。
エレキギターも本体は木で出来ているので、アコギと同じでやはり弾くことでドンドン鳴りが良くなっていくのである。

話は最初に戻るけど「What's goin' on?」のエレキもいい感じで弾けました。

最近はライブでも弾く機会が増えてきたアマガー君。
現在のぼくの目標は、レコーディングでは自分でソロも弾いてるけど、ライブでもギターソロが弾けるようになることなのである(笑)。

いろんな所がだいぶくたびれてきたアマガーくん。

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