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『78%と77%の関係』

『俺、宮崎出身なんすよ』

2022年4月5日の深夜、京都の鴨川沿いでコンビニのビールを飲みながら聞いた話だ。
チキン南蛮、マンゴー、サーフィン、なんとなくのイメージしかなかった【宮崎】に『好きなバンドのボーカルの地元』って情報がプラスされた。

バンドの名前は知っていたけど、1曲も知らない状態で初めて観たLIVE。1曲目から引き込まれた。
曲名も分からないから『ゆっくりから早く、サビ一回だけ』という特徴だけ覚えて、打ち上げまでの間にサブスクで曲を調べた

『RED』という曲だった。

鴨川で連絡先を交換し、そこから頻繁にLIVEへ遊びに行かせてもらうようになった。
【KOTORI】という名前のバンド。
大阪だけじゃなく、名古屋、横浜、フジロックなど地方でもタイミングが合う時はちょっと無理してでもLIVEへ行くようになった。
徳島で前ノリから遊んだのも最高の思い出。

2023年、『Good Lack』のツアーが発表された。
『宮﨑でKOTORIを見てみたい』
前日に東京で予定を入れていたけど、ツアーが発表されてすぐに【東京 宮﨑 飛行機】とスマホで検索していた。

行ったことない宮﨑。
LIVEハウスや宿、オススメしてもらった場所をGoogleマップにピンを立てていく。この作業がたまらなく好きだ。

『ここからここまで歩いて何分ぐらいだな』
『海が近いから朝走って日の出を見に行こう』
『帰りにここの喫茶店でモーニングしよう』

Googleマップを見ながら旅をイメージしていく。
楽しい、もうめちゃくちゃ楽しい。
初めて行く場所はこの妄想が行ったことある場所に比べて何倍も楽しい。

1月14日、日曜日。
成田から飛行機で宮﨑に向かう。
成田の空港でもKOTORIのパーカーを着た人達を見て驚いた。 

いい天気で富士山もキレイに見れた

2時間ちょっとで宮﨑に到着。
LIVEまで余裕はなかったがオススメしてもった『おぐら』でチキン南蛮を食べた。
ホテルにチェックインしてすぐLIVEハウスへ。
宮﨑でKOTORI。しかも対バンはbacho。
最高の夜だった。
京都で初めて聞いたREDも後に『地元の歌』という事を知って宮﨑で聞けて本当に嬉しかった。

横ちんと欣也くんの🤜🤛

LIVE後、いつも差し入れしてるR1を買いにコンビニへ。
限定品?なのかランダムに文字が書かれていて
『もしや!?』と思って探したら【GOOD】と【LUCK】の文字が。しかも【LIVE】まで。

【LIVE】【GOOD】【LUCK】

LIVE後、街へ繰り出すとKOTORIのお客さんで溢れかえっていた。何軒かハシゴして同じ遠征組と合流し最後は公園でワンカン。さすが宮﨑、1月半ばでも夜中公園でワンカンしても大丈夫な気温。
宿に戻ったのは2時を回っていたが、頑張って6時に起床。

地方に行くと『せっかく来たから』と夜が深くなる。
それに加えて『せっかく来たから』と朝も早くなる。

思ってたより海まで遠かったのでホテルで自転車をレンタルして海岸まで向かった。浜辺を軽く走って日の出を見る。日の出の30分前ぐらいの空が1番好きだ。
個人的にやけど1番キレイなグラデーションだと思う。
日の出は雲がかかってなんかハンバーガーみたいだった。

ハンバーガーみたいな日の出

そしてこの日は ISE STANDARDでマッサージのPOPUP。
いつもの知人友人いっぱいの地方と違ってかなりのチャレンジ。ほんとに0人かもしれないと思ってた。
ここ数年、さっきの【せっかく来たから】に『揉んでいこう』が追加された。
チャレンジだった4時間、横ちん含めまさかの満員御礼。

2人の指に注目

仲間が集まってくるpopupも最高やけど、0かもしれないドキドキからの満員御礼はほんと嬉しかった。
レンタルサロンのオーナーが行きたかった青島まで車で送ってくれた。
『電車で行くとこの景色は見れないので』
と県の木にも指定されてるフェニックスが並ぶ道を通ってくれた。

鬼の洗濯板(奇岩)
青島の海岸

今回は夕日を見たので
今度は朝日を青島で見てみたい。

翌日、宮﨑最終日。
市内にある『ROSA COFFEE』へ。

ここのオーナー幸司郎くんは13年ぶりの再会。
幸司郎くんの紹介でサロンを貸してくれたアキラ君。
そして3日連続の横ちん。

左からアキラ君、オレ、横ちん、幸司郎くん

店も集まってくる人も本当に居心地がよかった。

テーブルに置いた横ちんのスマホをパッと見たら、バッテリー残量が『78%』で『え!俺77%!めっちゃおしい!』って言ったら、みんなめっちゃ笑ってた。
確かに自分で文字に起こしてみたら、付き合いたての中学生カップルぐらいの会話だ。
でもずっとこんな関係でいたいと思った。

最後は横ちんが空港まで送ってくれた。
少し時間があったから屋上で色んな話をした。
『宮﨑空港はいつも見送ってもらう場所で、人を見送るのは初めてです』と言われた。
大好きな人の初めてになれるって嬉しいな。
なんかほんま恋愛してる10代の女の子が書いてる記事みたいになってしまった。
42歳のおじさんを10代の女の子にしてしまう。それが音楽って事にしておこう。

宮﨑空港の屋上

関空に着いて、『大阪戻ってきてしまったか〜』
って思ったけど、関空から見えた夕焼けがめちゃくちゃ綺麗ですぐに『RED』をかけた。
出会いの曲であり、宮﨑に連れて行ってくれた曲。
そしてこれからもずっと大切な曲。

関空からの夕焼け


忘れたくない ことばかりが増えたな
ここへ来て 良かったなって思うよ
泣きそうになるくらい 真っ赤な夕日を見たよ
ここじゃなきゃ 見られない気がするよ
気がつけばもう 今年も終わりそうだな
夕暮れの匂い なんだか懐かしくて
思い浮かぶのは 故郷のことばかり
淡い茜色 本当の優しさ
ストーブの匂い 春の澄んだ青空
カエルの声 虫の音
夕方5時の帰り道のサイレンも あの約束も
忘れないことばかり
僕はまだ あの日のまま
あの日のまま あの日のまま
変わらない 変われない
変わらずに故郷を思うよ
泣きそうになるくらい 真っ赤な夕日を見たよ
ここじゃなきゃ叶えられない 夢があるんだ
僕はもう戻れない 真っ赤な夕日を見ると
もう少し歌を 歌っていたいと思うから
夕方5時の帰り道のサイレンも あの約束も
忘れないことばかり 僕はまだ

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