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2023年に観た新作ドラマ49本から10選

林昌弘，Masahiro Hayashi

映画10選はこちら↓

2023年に放送・配信された国内外ドラマが対象です。
例年だと「これは人気作品だから俺がわざわざ挙げなくてもいいか」的な“調整”を入れることもあるのですが、今年は珍しく(？)一切なし。

ブラッシュアップライフ

脚本家バカリズムの集大成にして次のステージに進んだ1本。
日曜の夜の楽しみでした。
今月からHuluに加えてNetflixでも配信開始（年末年始はTVerでも期間限定で配信される模様）

THE LAST OF US

今年『サクセッション／メディア王』と『バリー』が完結したHBOのこれからを『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』と共に引っ張っていくであろう傑作。
クレイグ・メイジンの脚色とかなり渋い人選の監督陣の演出が見事に噛み合っていて素晴らしかった。

U-NEXTで配信中

キラー・ビー

昨年『アトランタ』が完結し、来年には主演作としてドラマ版『Mr.&Mrs.スミス』も控えるドナルド・グローヴァーがショーランナーを務めた作品。

自分は日本のお笑いも好きで結構見るのだけど、近年はどうしてもトキシック・ファンダムについて考える機会が多かったので非常に刺さってしまった。
ちなみにビリー・アイリッシュが本作で俳優デビューしているが、それだけを目当てに観ると火傷必至。
（※ビリー・アイリッシュの演技は最恐）

Amazonプライム・ビデオで配信中

サクセッション／メディア王

もはや説明不要の金字塔のファイナルシーズン。
最後の最後まで全話ただただ感嘆。
観終わった後は呆然。
個人的に好きな回は第3話と第8話。
上半期にこんなんやられたら映画は全部霞むし、ドラマも下半期はあまり感動できなくなっちゃうじゃないかとｗ

名作の完結をリアルタイムで見届けたというのに留まらずピークTVの終焉と重なったのも印象的でした。
間違いなく歴史に残るシリーズ。

U-NEXTで配信中

あなたがしてくれなくても

西谷弘監督の演出が他のスタッフにも憑依したのか奥行きのある画面設計がずっと最高な作品でした。
物議を醸したらしい結末も「わざわざ人間的成熟度の異なる夫婦を2組描いてるからには両方とも離婚って結末は無いだろうな」と思って観ていたので特に気にならず。

FODで配信中（年末年始はTVerでも期間限定で配信される模様）

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

河合優実が主演で、監督が俳優を魅力的に撮れる大九明子と来れば面白くならないわけがない。
とにかく河合優実の演技が素晴らしい。
それに尽きる。

2024年は民放の連ドラが既に2本発表されていて楽しみ。

弟の草太を演じた吉田葵も先日観たヴィム・ヴェンダースの『PERFECT DAYS』にも出演していて「おぉ！」となった。

NHKオンデマンドで配信中

一流シェフのファミリーレストラン

「今年の海外ドラマは『サクセッション／メディア王』のファイナルシーズンがピークになるのかなぁ〜」なんて油断してたところに現れた大傑作。
シーズン1も最高だったけど（自分はシーズン1も今年観ました）シーズン2は全てがパワーアップしている。

各キャラの成長を丁寧に描く群像劇脚本
猛烈にアガる音楽と編集
全てが一流（邦題以外ｗ）

Disney+で配信中

季節のない街

宮藤官九郎、恐るべし。
本作についてはそれに尽きる。

今年は国内ドラマに良作が多く、どれを入れるか非常に悩んだのだけど個人的ベスト10には本作を推したい。

Disney+で配信中

マーダー・イン・ザ・ワールドエンド

綾辻行人以降の新本格を彷彿とさせるような殺人事件ミステリーと、映像の美しさと俳優の魅力で駆け抜ける回想パートを行き来する不思議なバランスの作品だった。
結局『The OA』の衝撃には遠く及ばなかったという感想も分かる。

でも自分はミステリー小説も普段から結構読むので、本作もあれはあれでワクワクして毎週観ていた。
SF要素・IT描写も第4話のviとEmacsの台詞は爆笑したし、最終話でLLM（大規模言語モデル）にきちんと言及していて漠然とAIを扱っているわけではないのが良い。

Disney+で配信中

窓際のスパイ

昨年末から絶賛評ばかりだったので気にはなっていたわけです。
ただ、シーズン3＆4も決定済みとのことなので新シーズン配信直前に観るかと思っていたら何と早くも年内にシーズン3が到着。

シーズン1・2をイッキ見した流れでそのまま毎週配信のシーズン3に突入したのだが、評判通り超面白い！
登場人物はみんな魅力的だし、主要キャラでさえ容赦なく殺す脚本に震える。
だからサスペンスの緊張感が途切れない。

でもコメディ要素もあってちゃんと笑える。
逆に言えば笑えるからこそ「もうこいつら誰にも死んでほしくない！」となるわけで。

そんな極上の物語を各話40〜45分×6話のテンポでまとめてくる脚本。
もうね、マジで見事としか。

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