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25.スタバ超え?『ラッキンコーヒー』とは

コーヒー好きの皆さん
ラッキンコーヒー』をご存知ですか?
私は初めて聞いたとき、ラッキーコーヒーだ思っていました。

実はいま、中国で最も勢いのあるカフェです。
(中国語では瑞幸咖啡、カタカナに音写すると「ルイシン・カーフェーイ」)

創業からわずか1年半で米国ナスダック市場に上場しており、2019年の年度末には中国全土へ4500店舗を展開するべく事業拡大を続けているようです。

ラッキンコーヒーの跳躍を語る前に、なぜ中国でコーヒーが普及したのかを紐解いていきたいと思います。

実は中国におけるコーヒーの歴史は決して長くないようです。
(1999年にスターバックスが中国へ進出しており、1990年代末からようやくコーヒーが普及し始めたとのこと。)

日本の銀座にあるスターバックス一号店は1996年ですので、スタートはあまり変わりませんね。
ちなみに、私は良くスタバ銀座店を愛用していますが、最近新業態のスタバが今月銀座マロニエ通りにオープンしたようです。

中国では昔から日本以上にお茶文化が広く深く浸透しているため、コーヒーが一般層まで普及するのは簡単ではなかったようです。

コーヒーの試乗が急激に広がったのはここ数年間です。過去10年ほどでその数は10倍にも増大しており、今も尚拡大傾向にあるようです。

今では、中国都市部を見渡せば外資系のチェーン
店から、サードウェーブ系カフェなど日本以上に多数点在しています。

やはり経済発展が進む中国では、生活者の嗜好の成熟化も急激に進んでおり、今後は都市部の人だけではなく、全ての都市の人々にコーヒー文化が広がるだろうと期待されています。
2023年には180Billionsに達すると予測しているようですが、すさまじい規模感ですね。中国さすがです。

昨今の中国におけるコーヒーブームに乗り、上昇気流のカフェ市場に対して、今回のラッキンコーヒーがだいぶ寄与しているようです。

ラッキンコーヒーの特徴は、簡単に言うとコーヒーの提供を『ミニマム化』し、『シンプル化』した点ではないか、と思っています。

要は、『スマホ1台で全て完結している点』です。

仕組みとしては、とってもシンプルで
コーヒーの注文/決済を完全にデジタル化することで顧客回転数の効率化を徹底的に図っているようです。
基本的にリアル店舗はコーヒーの受け取りとデリバリーの拠点です。
そして、注文/決済に関してはアプリ経由でのみ対応する仕組みです。

(いまだに小銭を出して地元の珈琲屋でコーヒーを飲む感覚とはまったく違いますね。個人的にはアナログなお店も味があって大好きですが、、、)

それでは、客として店舗ですることは、なにか?

基本的に「コーヒーを受け取ること」だけ、です。

リアル店舗としては、受け取りだけであれば小規模な店舗で十分間に合うため、コストを徹底的に削減できます。

削減できたコストをコーヒーの販売価格へ反映させることで、スターバックスよりもコストを抑えることができ、安くても美味しいコーヒーを提供することができる、というビジネスモデルです。

イメージとしては、高回転率で品質が良くて値段の安い『俺のシリーズ』や『いきなりステーキ』の感じと似ていますね。

ラッキンコーヒーは、自社でデリバリーのサービスも提供しており、配達料も日本円で約90円と破格です。

さらに、CSの取り組みとして、紹介することによるディスカウントであったり、まとめて購入することを想定したプロモーションを実施しており、利用者は定期的にラッキンコーヒーへ訪れるようにすることで、固定客を見込んでいるようです。中国人も、日本人と同じくプロモーションが大好きなんですね。

そういえば、私がバリスタの資格を取りにリライブフードアカデミーで勉強していたのは2015年頃です。当時はサードウェーブ系のコーヒーが出始めておりブルーボトルコーヒーなどを調査していましたが、まだラッキンコーヒーは産声も上げていない頃でした。

テクノロジーとコーヒーが組み合わされたら、どうなるかというシミュレーションを当時のメンバーとディスカッションしていましたが、ラッキンコーヒーのような発想は全く出てきませんでした。

そういった意味では、スターバックスとは異なる革新的なアプローチを行ったことで急成長を遂げた企業がラッキンコーヒーであり、『コーヒーにおけるインベーション』を起こしたといえるのではないでしょうか。

とにかくコーヒー好きとしては、今度の動向から目が離せません。
引き続きウォッチしていきたいと思います!


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