特別支援学校初任者教員 masa

特別支援学校教員(高等部知的部門)。ライフキネティックスクールライセンス。特支2種免許…

特別支援学校初任者教員 masa

特別支援学校教員(高等部知的部門)。ライフキネティックスクールライセンス。特支2種免許、中高保健体育免許保持。 元高校通級2年 元民間企業勤め(営業・採用・管理職) 記事の方向性  特別支援学校に勤めているからこその気づき 初任者としての目線

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愛着障害と発達障害の見分け方

みなさんこんにちは! 子どもの笑顔を増やしたい高校通級を担当している高校教員のmasaです! 愛着障害というのを聞いたことはあるでしょうか? 愛着障害と発達障害は似たような問題行動の傾向を示すようです。なので、問題行動の背景にある起因するもの(愛着・発達障害など)がわからないままでは対処法を間違ってしまいます。 例えば、車のエンジンがかからなくなったときに原因が特定されないと修理の方法がわかりませんよね?なので、まずは診断をします。 診断をした結果、原因を突き止めて適切

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    • アップデートしない教師は個別最適な学びは提供できない

      学校の中でICTの活用が進んでいます。そして、若い世代の先生方はうまく活用して多様な授業のあり方を実現しています。 そんな中で、子供達の学びの場を多様化するにあたりICTの活用が功を奏しています。 〇即座にできたリモート授業 集団に入るのが苦手で、教室になかなか参加できていない生徒がいます。 連日授業に入れていません。学校に登校できていますが、教室に入ることができず、違う空間で過ごすことが多いです。 あの手この手で教員も参加できないか試行錯誤していますが、集団での授業参

      • 子供の問題解決力を育むための方法

        教員に今年正規採用された初任者向けの研修が先日ありました。その研修は小学生の体育の授業参観でした。その体育(小学6年生)の授業で多くの気づきがありました。体育ではバレーボールを取り扱われていました。授業参観した日はバレーボールの単元の初回授業でした。子供たちはこれから技能やルールを学んでいく入口の段階でした。なので、ホットポテトという簡易的なゲームを行っていて、技能が未熟な児童にも参加のしやすい内容でした。 最初に設定されたルールは下記の通りでした。 【ルール】 ・コート内

        • 子供の成長を促進させるチームの在り方〜特別支援学校〜

          特別支援学校では、一人の生徒に対して様々な教員が関わることがあります。 私が所属する部門では、一人の生徒に対して、場面場面で関わる教員が異なります。 登校から始まり、各授業、下校まで関わる教員が変わります。不規則的に変わるわけではなく、担当はきっちりと決まっています。 その中で、教員によって価値観が変わるわけです。 私も教員通しと言えども考え方が違ったりすることもあります。 価値観や考え方が違うのは、当然のことだと思います。多様な価値観でチームは構成されていますが、うまく

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        • 高校通級での実践から得た成果
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        • 認知行動療法
          2本

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          発話が難しい生徒とのやり取りの工夫

          頭では言語を理解し、返したい言葉も頭にあるのに、うまく言葉にできない児童生徒がいます。そうした子供達も身振りや手振り、書字を活用しながら相手に伝えたいことを伝えようとしています。子供によってはうまくノンバーバルコミュニケーションを活用しています。 一方で、伝わらない経験から自己肯定感が低下して、伝える意欲を失っている子供達もいます。 そういった子供たちとのやりとりにおいても、発話によるコミュニケーションに拘らず、さまざまなやり取り手段を活用しながら、考えや感じていること、

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          初任者が負担を減らすための守破離

          初任者もメインとして授業を行う機会が最初からありますが、授業の内容や構成についてオリジナリティーを出して、1から全て考えようとするのは、かなりの労力になります。すでに経験が豊富で自分の型がある場合にはいいかもしれません。 しかし、大学卒や教員の経験が乏しい場合、私のように教員としての経験は複数年あるものの特別支援学校での勤務は初めてといった場合は経験が皆無と言ってもいいです。 子供の動きもイメージできませんので、全く見通しが立ちません。さらに、指導法の引き出しも少ないです。

          初任者が負担を減らすための守破離

          振り返りが重要な理由

          学習の活動後の振り返りは学習効果を高めるために必要不可欠です。学ぶプロセスで行われた知的活動を言語化することで、その後の学習活動をより効果的にすることができます。 ◯事前に予測していたものと結果(フィードバック)との矛盾が次への学習につながる 何か行動を起こす前には、自然と成果物を予測しながら行動しています。スポーツにおいても思い描いているプレーがあるはずです。 実際のプレーや結果と理想のギャップがあるからこそ練習するわけです。 このギャップがなく常に安定したパフォーマン

          初対面の保護者との懇談会で心掛けること

          保護者懇談の時期になりました。お会いする保護者全員が初対面です。保護者との関係づくりは重要です。子供たちの成長において、保護者との連携は欠かせません。 大切な子供の1年を預ける保護者にとっても、誰に預けるのか?はとても大切です。 保護者に少しでも安心してもらえる対応が重要です。 ◯第一印象を大切に 見た目や声のトーンなどは、とても大切です。 大切なことを言っていたとしてもブツブツと暗い顔で話していると相手は不信感を抱きます。 メラビアンの法則でも言われています。 大切な

          初対面の保護者との懇談会で心掛けること

          個別懇談について

          学校現場では保護者との個別懇談の時期となりました。保護者に来ていただいてお話しする機会はとても重要な時間です。子供達にどのような成長を実現してもらいたいのか? 保護者の願いが聞ける貴重な機会であり、そこで聞けた願いが目標を立てる上で重要になります。 ◯個別懇談の目的は? 子供の成長を促進するために親と学校が同じ方向を向くための機会。そのためには、双方の方向性を出し合い建設的な話し合いを行う。子供の人生がより豊かになるためにベストと思われる支援の方向性を見つける。 方向性が

          新人時代の安請け合いのすすめ

          ◯基本は『はい!喜んで!』 新人時代は仕事から雑務までいろんなことを頼まれやすい立場にあります。年齢や実績を重ねたり、役職が上がることで頼まれづらくなります。新人であっても断ったり嫌な態度をとっていると敬遠されます。 次第に頼まれる量が物理的に減っていきます。 ◯ある程度の失敗は織り込み済み 新人時代はある程度、失敗が許容されています。だからといって気軽に失敗しようというわけではありません。要は、失敗が許されない頼まれごとはないということです。 ある程度の失敗は許容され

          新人時代の安請け合いのすすめ

          食育の効果を高める方法

          特別支援学校で働く中では食事においても個別の配慮が必要です。 また、特別支援学校に限らず食育は大切です。生存のためだけでなく食事から学びや情緒的な面の発達も促す効果があると考えます。 ◯食べる動作を知る 食べ物を口に含み、噛んで飲み込むまでには工程があり、さまざまな体の部分が関連しています。 例えば、口を閉じないとうまく食べ物を飲み込めません。試しに口を開けたまま食べ物を飲み込もうとしてみてください。 うまく飲み込めないと思います。 また、舌を使って食べ物を歯の上に

          食育の効果を高める方法

          子供のレベル(ボディーイメージ)に応じた指示や支援の方法

          ボディーイメージと言葉や概念が結びついている状態であれば、口頭指示のみで理解して行動に移すことができます。 例えば、『右手の中指を曲げて』と言われた時に右手の中指が正しく理解できている子供は指示通りに動かすことができます。 しかし、ボディーイメージができていなかったり、イメージと概念(右や左など)が結びついていないと指示を聞いても理解ができません。 こんな時には、指さしでの指示を行うことで視覚的に動かすべき箇所が見えます。 それでも難しいこともあります。 その場合は動

          子供のレベル(ボディーイメージ)に応じた指示や支援の方法

          子供を表面だけでは判断してはいけない理由

          特別支援学校、小学校、中学校いずれであっても子供のタイプは様々です。 活発な子供もいれば、おとなしい子供もいます。 どうしても活発な子供とのやりとりが増えがちです。 おとなしい子供との関わりが少なくて得られる情報量に偏りが出ることも少なくありません。その度、反省しています。 今回もクラス委員を決めるホームルームの時間に活発な子とそうでない子とでは関わる量に差ができていました。 なかなか委員に立候補できずにいる子供がいました。ムスッとしているので、私は意欲が低いのかなぁと

          子供を表面だけでは判断してはいけない理由

          特別支援学校に通う子供たちと通じ合うための考え方

          特別支援学校に通う子供たちと初めて会ってみて、言葉を中心にやり取りすることが難しい子供たちが多くいます。 そんな子供たちの伝えたいことがなかなか理解してあげられない状態がもどかしくて仕方ありません。 そういった中で相手の立場に立つことの重要性を感じています。さらに、これまでの考え方の変容の必要性も感じています。 子供たちが何を思い、何を感じているのか? 感じていることがなんなのか本人さえもわかっていないケースも含めてです。 我々も感覚としては感じながらも言語化できてい

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          新規採用者は即レス、即報連相が武器になる理由

          新しい環境では分からないことだらけです。業務の中核はもちろんのこと、備品の場所や管理方法など細かいこともいちいち聞かないとわかりません。 何もかもがわからないので、物事を進めるにも時間がかかります。 例えば、必要な書類を印刷するにも支給されたばかりのパソコンでは印刷するためのプリンターに繋ぐところから始めないといけません。 すでにインフラが整っている職場ばかりではありません。 1から働く環境を整えることが必要です。 ◯悩んでも解決しない 1年目は役割もなく、ゆっくりと

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          リスクヘッジに重きを置く現場

          特別支援学校で勤務し始め、子供たちの情報を共有する機会が何度かありました。ほの情報共有の際、違和感を感じる面がありました。子供たちの成長を育むために何が必要なのか?考えるというよりも、身を守るための留意点のようにも感じました。 このままでは誰のための学校なのか?わからないです。ある種一番支援が必要な子に教育が届かない可能性があると感じました。

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