しばふ

季節の植物をめでるのが好き。いつでもノートとボールペンと一緒です。

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最近の記事

珈琲「さんぽ」のお冷グラス

明日香村をサイクリングしていて、お昼をすぎたころに岡寺ちかくの珈琲店に入った。 珈琲「さんぽ」、いい名前だなぁと思う。 あいにくランチは完売していたので、デザートとホットコーヒーを注文。お水を飲もうと、机上に置かれたグラスを手に取り、わたしは驚いた。 これは、わたしが思い描いた、理想のコップそのものじゃないか…。 わたしの手は、人曰く、子供のように小さい。さすがにそんなことはないはずと思っているものの、同じ成人女性の手と大きさを比べても、たいていひと関節分くらい小さい

    • 冬のたのしみ

      冬のたのしみはなんですか?と聞かれたら。いちばんに、沈丁花の観察ですと答えたい。沈丁花は常緑の低木で、冬でもひとり青々としている。そして冬が春になるそのとき、花が咲く。その木は、私が住むマンションの裏口に、ひっそりと植わっている。 十二月になり、気がつくと、その木の前を通るたびに「今日もさむいね」と心の中で声をかけるようになっている。特に返事はないけれど、勝手にはげまされて、出かける足取りが少し軽くなるような気がする。そして、今年もつぼみがつくだろうか、つくとしたらいつごろ

      • イイダ傘店との出会い

        雨の日って、やだなぁって思っていた。 だって、まず、傘をささなくちゃならないから。傘をさしたって、手なり足なり、どこかしら濡れちゃうんだけど。そしたらこんどは、傘を忘れないようにって、気をはっていなくちゃならないのが窮屈。見上げても空は灰色。気持ちまでどんよりしてしまう。 わたしは、傘をしょっちゅうなくす。出先でしぶしぶ買ったビニール傘が増えすぎて、親に叱られる。二千円もするおしゃれな傘ならなくさないはずと買ったこともあるが、その翌週にはなくした。うんざりしちゃう。 そん

        • 「いってらっしゃい」

          パン屋さんで朝、会社に行く前に、地元のパン屋さんでお昼ごはんのパンを買います。こじんまりとした、感じのよいパン屋さん。いつものパンが行儀よく並ぶなかから、お気に入りのトマトのパンをトレイにお迎えします。お会計でポイントカードに小さなスタンプを押してもらいながら、「今日はまた冷えますね」「ほんとうに。体調に気をつけましょうね」とひとことふたこと。「ありがとうございました」「ありがとうございます」と、スタンプカードとパンを受け取ります。 「いってらっしゃい」 パン屋さんをあと

        珈琲「さんぽ」のお冷グラス

          どんなひとと一緒にいたいと思うか

          そのひとの、世界へのまなざし 人づきあいが苦手で、自分がどんなひとと一緒にいたいかさえわからない時期がありました。そういう時期は、どんどん増える知り合い、はかれない距離感、気遣い…とすっかり疲れてしまっていました。 でもいまは、自分なりのこたえに出会い、すこしひらけたような気がしています。わたしは、どんなひとと一緒にいたいと思うか、はそのひとの世界へのまなざしに触れたときに、幸せを感じるかどうか、だと思っています。 友人がくれた気持ちわたしの友人に、とても感性の豊かなひと

          どんなひとと一緒にいたいと思うか