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モバイルバッテリーを使ったファンタム電源を作成する。

数年前に野外録音を始めた頃、コンデンサーマイクへ供給するファンタム電源は録音機から供給されるものを使ったが、ファンタム電源をONにすると録音機の電池の消費が早いのに閉口して9V電池を5個直列にしたファンタム電源を作った事がある。(その頃はまだスイッチング電源アレルギーがあったのもあって電池式に)ただ電池込みの重さが620gにもなり持ち歩くのに難があり数回で使うのをやめてしまった。(電池は意外に重い。結局録音機にモバイルバッテリーを挿して使うことに。困った事にモバイルバッテリーも結構重い···)
で、数年して再度単体のファンタム電源が必要になったのだが、重たい箱を持ち歩きたくないから今度はモバイルバッテリー(5V)を電源にした昇圧DCコンバータICを使ったものを作る事にした。幸い?その数年前に作った電池式のものがそのまま残っているのでそれを改造した。

数年前に作った電池式ファンタム電源

昇圧コンバータICで48Vまでワンチップで昇圧してくれるICは(一般で手に入る範囲では)多くない。色々物色したらNJM2374AEのみは48V対応で他のパッケージのNJM2374Aは40Vまでしか対応してないと言うのでNJM2374AEをネットで探すがヒットしない。NJM2374ADなら秋月電子通商で手に入る。ただNJM2374ADだとトランジスターを外付けしないと48Vの出力が出来ないがNJM2374AEが手に入らないなら仕方ないのでNJM2374ADで作成する。回路はデータシートのものを踏襲してるが、定数の決め方の記載がなく、NJM2360のアプリケーションノートを参考にした。今回は動作チェックがメインなのでコードは直出しだし、ケースは電池式ファンタム電源をそのまま流用した。

今回新たに作成した昇圧DCコンバータ部、48Vに対応させるためトランジスターを外付けした。かなり基板はコンパクトに出来た。
電池を収めていた場所がガラガラだ。

配線も終え、早速モバイルバッテリーをつなぐとすぐに出力がOFFになる···これも低電流モードがついたモバイルバッテリーじゃないとダメな様だ。仕方なくPCのUSBプラグに繋ぎ消費電流を測定すると、約50mAが回路に流れ込み48Vに昇圧してる。
これで使ってみて問題なければケースを小さいケースに変えよう。

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