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支援学級、それぞれの思い

もう、秋に入りました。朝夕は日を追うごとに涼しくなりコオロギが鳴いています。のどかです。

夏休みが終わり、子どもたちの忙しい日々が始まりました。
学校が始まり、少しほっとしているお母さん、お疲れさまでした。

学校は、行事も再開しましたね。
先生、疲れすぎないように頑張りすぎないように・・
心と体に栄養補給をしながらがんばってくださいね。


通常学級と支援学級の狭間で悩む

塾の中学生のお母さんが、ぽつりと話してくださいました。。

「支援学級をすすめられました・・」

理由は

身の回りの整頓ができないから支援学級で個別指導をしてもらった方が今後のためにはよいですよ。学業より、そちらの方が大切ですよ・・とのこと。

ADHDで注意力に欠けるところがあるけれど、今まで通常学級で学べるように親子共に頑張ってきました。誰かに迷惑をかけるとかいたずらをするとかはありません。メモが上手にできないとか片付けが上手にできないとか、落ち着きがないとかはありますが、いたって真面目です。すべての学習内容を理解できているわけではありませんが、小学校のころから塾に行って頑張っています。

机の上が乱雑、机の中やロッカーがぐちゃぐちゃ、物を落としても気づかないことが一番の問題のようです。

発達支援計画を作成し発達特性も連絡し、学校にも協力してもらいながら思春期子育てをしたいと願っていた両親はたいへんショックを受け、担任に不信感を持ちました。

支援学級が嫌なのではありません。ほんの少し、特性に目を向け改善策を協議していけば通常学級でやっていけると思っていたからです。

生徒は通常学級で学ぶことを希望していましたので、担任の話を聞いた後、「そんなら、死んだ方がまし」と親に言ったそうです。

私は「親だけで悩むのではなく、お子様の言葉を担任に伝えましょう」と助言しました。優先すべきは親の気持ちでもなく担任の気持ちでもなく、生徒の気持ちだからです。

母はその通り担任に伝えました。その後、転級の話はなくなりました。

親は目の前の子育てに心を配りすぎるほどがんばっていますから、先生の心の内は知る由もありません。先生の言葉にショックを受けたのも理解できます。もう少し、ゆっくり検討しあえていたら・・先生のお考えも理解しあえたかもしれません。

先生は真摯に教育に向き合い、生徒によかれと色々考えていますが、時にはこんなすれ違いの出来事もあるのです。



では、
支援級を勧めた先生の気持ちはどうでしょうか。

もしかしたら、先生は指導の対策尽きてのことだったのかもしれません。教科担任制の中学校です。担任は教室にいないことの方が多いので、他の先生から整理整頓に関する指導があったのかもしれません。先生も悩みぬいた結果、支援級を提案されたのかもしれません。こればかりは、担任の先生にお聞きしてみないとわかりませんけれど。

先生は万能ではありません。

学習指導については専門家として学んでこられたかもしれませんが、発達障害や心についての知識は専門家ほどありません。


幅広い知識を持ち、生徒・親・先生、それぞれの立場を理解しコーディネートできる方が学校にほしいです。気軽に支援教育について相談しあえると、親も先生も心が軽くなりますよね。

支援教育は、まだまだ検討する余地満載です。



個に応じて個別指導がしてもらえるか

「支援学級は個別指導ができる」と言われているので、担任は保護者にそのように伝えるのですが、何をどのように学んでいるかは知らない場合が多いです。

通常学級の先生は自分の授業をこなすことで精一杯で、支援学級に授業を見にいく余裕もありません。その反対も然り、特別支援学級をずっと担任していると通常学級の様子は、よっぽどのことがない限り外見は見えますが中身は見えません。会社でいうなら部署が違うと、細かい内容まではわからないというのと同じです。担任より、お母さんの方が支援学級の実情をご存じの場合もあります。

今回は、支援学級の子どもたちの知的学習に目を向けてみましょう。
知的学習の理解力は、特性によって個人によって様々です。

①自分の学年の教科書を使った勉強をしたいと思っている子、
②難しい勉強はこまるけれど、計算や漢字だけでなく新しい勉強をしたいと思っている子
③少人数でする計算や漢字の勉強が好きな子
④支援学級でする勉強がちょうどよくて、楽しく学べている子

授業の進め方は
一斉授業をしているときも、個別支援のときもあります。

2クラス合同でやっているクラスもあります。

「個別支援の在り方は、児童生徒の個性に合わせて」ですが、
本当のところは難しいことだらけです。すべてにおいて個別指導が整っているわけではありませんが、通常学級と比較すれば個別で見てもらえる時間が多いです。

担任は工夫を重ねていますが、ひとりひとりににピッタリの個別支援に期待をしていた親ががっかりされる場合もあります。

「勉強より生活の見直しが大切なのではありませんか」
と言われたと、がっかりされて相談にきたお母さんがいました。
先生は、知的学習をいらないと言ったのではないと思いますが、お母さんにはそう聞こえたのです。言葉だけ伝えあうのは難しいです。

知的学習も生活指導も大切です
知的学習に喜びを感じることによって、心が落ち着いて生活行動が整ってくる子もいます。

生活習慣の指導も大切です
生活の中に安心感とゆとりを持たせることによって、めりはりのある生活習慣が生まれ、知的学習への意欲につながる子もいます。

児童生徒の個性や特性に応じて、2部式3部式の複式学級のように授業を進めてくれる先生が担任だったら子どもたちは幸せです。

支援学級に入ってよかった!という保護者とも出会いも数多くあります。
わが子にピッタリ!と思ってくださると担任の先生もうれしいですよね。



marukoの独り言

👩‍🦰9月から新聞を子供新聞に切り替えた。ふりがながついて、行間が広くで読みやすいようになっている。読みながら気がついた。ふりがながふってあるけど全然気にならなかった。漢字の文を読んでいた。と言う事は、漢字が読める人はふりがなには目を向けず読めるということだ。邪魔にはならない。これなら漢字を読める人も読めない人も普通に一緒の新聞を読むことができると思った。

教科書にふりがながついていても良いのではないだろうか。


👩‍🦰特別支援教育、特別支援学校、特別支援学級ってあるけれど
ほんとに「特別」って言葉いるのかなあ・・・

特殊教育って言葉も好きではなかったけれど
特別支援教育にネーミングが変わってからもずっと思っている。

一人で思っていたって、どうしょうもないことだけど・・・ね。

「特別」と冠しなくても、お互いを補い合える社会になるといいなあ。


次回は9月第3週 (水) 少しずつ、支援学級実践編に入っていきます。









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