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暗黒の国境!千葉県サッカー界の休戦ラインに幻の店は実在した!!2019千葉ダービー

八千代とは
千葉県サッカー界に関わる人々が
神聖にして侵すべからずとして
畏れ敬う国境の地である


千葉県サッカー界に存在する、国境の街・八千代。謎に包まれたこの地域に、確かに国境の壁は実在した。

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全てが謎に包まれたスポーツ用品店。そこで人知れず売られているユニホームとは、果たして如何なるものなのか?


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10月20日。我々OWL magazine取材班は、千葉県サッカー界に存在する謎を解き明かすべく、緊急取材を行った。

国境の街・八千代。そこには我々の想像を絶する多くの謎が待ち受けていた。

世界三大カップとも称され、人々を熱狂の渦に包み込む、千葉ダービー。まさに危険と隣り合わせとなる、紛争地域の旅。

探し求めていたその店は、人目を避けるように存在していた。言語を絶する冒険の果てに、我々取材班はついにその全貌を捉えたのである。

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・八千代市の地政学的位置づけ

1993年、国際諜報機関・Jリーグの決定により、日本は10のサッカークラブに分割統治されることになりました。そして千葉県全土はジェフユナイテッド市原の占領下におかれました。この裏には上記諜報機関と軍需産業・古河電工の密約の存在があったともされています。
しかし千葉県北部には、ジェフによる統治をこころよく思わない勢力がありました。そこで上記の諜報機関は、巧みな二枚舌外交を行いました。軍需産業・日立製作所に対して、千葉県北部に独立国家を承認すると持ち掛けたのです。2年に渡る内戦を経て、柏レイソルが独立国として承認されました。(桜と太陽の春:1995年)

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独立後のレイソルは支配領域を広げ、1都7県を国土としています。一方ジェフも、2005年より首都を蘇我へと移し北進政策をとっています。現在のジェフ・レイソル両国は休戦ラインである北緯35.722度線を挟んで緊張関係にあります。その場所に位置するのが今回取材に向かった八千代市です。 

10月20日。この日はJ2第37節、ジェフユナイテッド千葉vs柏レイソルの試合、いわゆる「千葉ダービー」が行われました。
その2クラブの支配領域の中間に存在する中立地帯、八千代市。一大イベントであるダービーを控え、「国境の街」はただならぬ緊張感に包まれているに違いない、そう考えて今回緊急取材を行いました。


・八千代 旅の現状

日本国民が現在千葉県内を旅行する場合、原則的にパスポートやビザは不要とされています。
しかし国境の街ではあるので、用心に越したことはありません。特に千葉ダービーのような重要なイベント時には、外務省の安全情報や現地の情報をチェックしておいた方がよいでしょう。近年でも、茨城県や宮城県でサッカー開催の際に交通の混乱が起き、難民が発生した事例があると聞いています。


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千葉と柏の間は、国道16号線、もしくは新川を用いた水運による往来があります。国境(クロスポイント)については、16号線には国境らしい厳重な壁はありません。しかし新川には国境の検問所らしき建物がありました。水路で国境越えをする人は事前にビザの申請をしておいた方がよいでしょう。

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また、千葉側から柏側に国境を越えるとJ1(来年度予定)になるためか、出現するモンスターが急に強くなります。全滅しないように装備をととのえて行った方が良いと街の人にアドバイスされました。そういった需要を見込んでか、国道16号線沿いの千葉側には武器屋がありました。

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・DMZ(非武装中立地帯)、板門店

南北の対立があまりに激化したため、国際諜報機関による仲裁が入りました。そして休戦協定が締結され、北緯35.722度線が休戦ラインと定められました。2010年の戦闘以来両国は休戦状態となり、新たな戦闘は今年まで行われていませんでした。
休戦協定の締結以降、八千代市はDMZ(非武装中立地帯)と呼ばれています。そして休戦ライン上には、板門店と呼ばれる南北間の連絡所がおかれています。2019年10月現在、この店は個人単独訪問も許可されているので、行ってみることにしました。

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ちょっと聞いていた名前と違う気もしますが、地球の歩き方にはよくあることです。この店では幾度となく、千葉と柏の移籍交渉が行われてきたと聞きます。そういえばこの日の試合も、柏から千葉にレンタル移籍中の増嶋竜也は契約の関係で出場できませんでしたが、増嶋はこの店でザブトンを食べながらその書類にサインさせられたという話です。かりそめの平和の陰にはいつだって尊い犠牲がつきものです。

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……そろそろ妄想力が尽きてきました。
何で俺はこんな所に来て焼肉を食べているんだろう?


・八千代市は柏・千葉どちら側なのか?

そろそろ現実の世界に戻ります。前回、柏と千葉の国境を巡る考察をしました。今年は9年ぶりにリーグ戦で千葉ダービーが行われることもあり、「国境の街」と思われる八千代市を実際に旅してみることになりました。

八千代・船橋などの市は本当に空白地なのでしょうか?いや、どこかに国境線はあるはずです。
人類の文明がまだ発展していなかったころ、集落と集落の間は人の住まない空白地帯でした。その後、世界人口や支配領域が増え、国というものができて、国境線が引かれるようになりました。現代では基本的に、どこの国にも属していない土地はありません。
https://note.mu/maruko1192/n/n380bc477828d

正直、一番の興味は「八千代市において、ジェフとレイソルのどちらが優勢なのだろう?」ということでした。

しかし、八千代市内でいくつかの場所を回りましたが、柏・千葉どちらのポスターも見かけません。むしろこんなポスターが目に入ります。

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空白地はFCニッポンの領土になるのですね(違う)

大型スポーツ用品店を訪れました。こういう店で、千葉と柏、どちらのユニホームが多く売られているかを参考にしようと思ったのですが……。

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どちらもない。

クラブチームのユニホームは売られていませんでした。バルセロナなど、海外クラブのもありません。
ちなみに日本代表のユニはありましたが、なぜか槙野でした。

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いや、やはり不自然だ。これは中立を装っているに違いない。

お店の人に聞いてみます。

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この空白、どこかで見たことあるような……
本当はあるんだろう!

*「おっとだんな、誰から聞きました?これはちょっと値が張りますよ、いいですか?」

▶ はい
  いいえ

*「あんたも勇者なら、そこのタンスを開けてみな」

そうです、今日の僕は勇者でした。勇者らしくタンスを開けたりツボを割ったりしなくては。

こ…これは!!

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2012バージョンの、袖に金色のエンブレムがついてるやつ!
結構昔のなのに、今でもやたらスタジアムで見かけると思ってたら、まさかこんなところで売ってたとは!

*「こっちにきてごらん」

お店の人に案内され、裏口から外に出ます。

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千葉なのにこのマーク!そしてこの巨大な物流センター!

*「我々は反乱軍だ。国境を越えてレイソルのユニを大量に運び込み、この八千代の地を黄色く染める。そして帝国軍を倒すのだ!」

*「ところでお前も反乱軍なら、当然合言葉は知ってるよな?」

えーと、ヴィトーリア?

*「きさま!帝国軍だな!!」

えー、違うのかよ……


……なんてやり取りがあるはずもなく、そろそろ試合の時間なのでフクアリに向かいました。結局、八千代市ではジェフとレイソル、どちらの存在感も感じることはありませんでしたが、単に我々の取材不足かもしれません。今後の解明が待たれるところです。


以上、千葉ダービーの日に八千代市を旅した話でした。それにしても、北は山形、南は沖縄まで今年は様々なアウェイに行きましたが、今回の八千代の旅は驚くほど楽しかったです。日常の中にも旅はあるとは聞いていたのですが、まさにその通りでした。世界はまだまだフロンティアにあふれていますね。

本文は以上になります。以下はこの日行われた千葉ダービーの試合についての文章です。一応試合内容をふまえて書いてはいますが、上記の旅パートと同じように僕の独断による憶測や、事実とは異なる描写がそれなりに含まれているのでご了承ください。

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著者 円子文佳(まるこふみよし)
Twitter https://twitter.com/maruko2344

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