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『チーム・バチスタ』は今何を思う  断捨離note9

昨日お休みしたのに、誰からもおごれメールが来なくてしょんぼりしています。遠慮しなくていいんだよ!

※初めましての方へ
このシリーズは、僕がもう読まなさそうだけど何となく捨てられない本を、15分で振り返りつつ捨てていく断捨離noteという企画です。いつか部屋をきれいにするのが目標です。

<ルールその1>
断捨離が終わるまで、毎日書きます。
(まとまった長文がある場合、そちらを優先することはあります)

<ルールその2>
もし書かない日があった場合、ご指摘いただいた先着1名の方に何かおごります。日付の区切りはAM3時までとします。(関係性が非常に悪い方についてはお断りする場合があります。全く初めましての方はむしろウェルカムです)

<ルールその3>
読書時間15分、執筆時間15分ほどを目安とします。
なのでクオリティはあまり期待しないで下さい。質より納期

<ルールその4>
一通り断捨離が終わったらこのキャンペーンは終了になります。

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気を取り直して、今日は「海堂尊シリーズ」を紹介して(捨てて)いきます。

『チーム・バチスタの栄光』で有名な人ですね。

この人の小説、結構好きでした。

別に今は嫌いになったとかではありません。実は小説を読む習慣が元々なかったとか、個人的に本屋に行く習慣がなくなったとか、デビュー作のバチスタと比べると惰性で続いてる感じが…とか、いろいろ複合的な要因があります。(惰性で続くこと自体は、必ずしもダメなわけではありません)


個人的な話をさせていただくと、昔は暇だったのでよく「アンケート会社主催の薬のアンケート」に答えていました。抗うつ薬とか抗精神病薬の新製品について使用感を答えると、何千円分かの図書カードが貰えるのです。図書カードを持って本屋に行くと、本とレシートが貰えます。レシートは経費になります。「本をもらうと、お金がもらえる!」素晴らしい仕組みで、毎週火曜日仕事の帰りに本屋に行っていました。今はアンケートなんかやっとる暇がないのと、本屋が生活パターンに組み込まれない日常になっているので、いつの間にか特に海堂さんの本を買う(もらう)ことはなくなりました。

この人の作品は、やたら表紙が分厚いです。シリーズは大体揃えていたので、まとめて捨てると捨て甲斐はかなりあります。嫌いなわけではないのですが、おそらくもう読み返すことはないだろうなと思います。でもふと読みたくなったら、今の時代はさすがに電子書籍で買うでしょう。物理的な場所をとらないというのはものすごいイノベーションです。


今回は捨てないのですが、『チーム・バチスタの栄光』について紹介します。今回捨てないので読み返しておらず、うろ覚えの内容です。

初めて読んだとき、「グイグイ引き込まれる」というのはこういうことを言うのかなと思いました。主人公の田口医師と、途中から出てきて戦局を一変させる準主役の白鳥医師の、キャラクターがすごいです。おそらく作者の身近に、モデルとなる人物がいたのだろうなと思います。世代は違いますが、僕の同期前後でも田口・白鳥それぞれに該当する人物は思い当たります。なんならベスト3ぐらいは挙げられますね。

デビュー作だけあって、文章は若干こなれておらず、展開も強引な感じはあります。しかし何と言っても、人物描写や病院内部の描写がたまらなく素晴らしい。「いつの間にか自分は、ナースステーションのお菓子をつまみ食いできなくなった、研修医という幼生のような存在から、一人前の医師に分化したということだ」みたいなくだり(うろおぼえです)があったのですが、心に重くのしかかりました。そういえば俺も、2年ぐらいお菓子食べてない。えっ、実はあれってもう食べちゃいけないの??あれから14年、確かに一度も食べていません。そうか、もう俺は幼生ではないのか…。当たり前ですね。

そしてこのデビュー作は、作者が45歳の時に書かれています。その後いろいろ語られるのですが、この作者は「Ai」(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)を現実世界で普及させたいと考えてました。しかし学会の頑固者たちに反対され、なので「Ai」をキーとして使った小説を世に出して一気に普及を狙う、というアイデアによって生まれたのが『チーム・バチスタの栄光』なのだそうです。すごいですね。45歳まで、僕にはまだ3年あります。世界を変えるため、小説を書く。変えた方がいいのかな、世界。

せっかくなので、やっぱり自伝的なコラムは捨てないことにしました。いつか読む機会があるかもしれません。小説はバチスタ以外はいったん捨てます。だって本棚がメルトダウンしているから。


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