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未経験エンジニアが社内SEになり精神を病んで転職するまでのおはなし

はじめましてチワワです。
タイトルの通り、未経験エンジニアが社内SEになったものの過ちに気づきジョブチェンジするまでの記録です。

チワワの経歴
・新卒未経験エンジニアとしてSESへ(CCNA取得)
・現場としてコールセンター業務のような場所へ(ぼかすけど、お客さんとエンジニアとの橋渡しみたいなお仕事)
・現場は楽しかったもののエンジニアらしいことができず将来が不安。
また、あまりにも自社の上層部がオワリ(不倫を公言・セクハラ祭り・現場でのセクハラ被害報告を放置)だったので転職を決意。関東内では僻地寄りの製造系会社の社内SEへやる気を買われ転職。
・まだまだDX化が進まない会社のためDX化担当のような扱いで入社。MicrosoftのRPAソフトやサイボウズの黄色いアレなどをメインに社内運用できるプログラムを4~5つほどリリース。
・一年たったタイミングで不調を自覚、転職へ

先に断りを入れておくと、このお話は身バレ防止のために結構なボカシが入っております。
また、このお話は社内SEに軽い気持ちでなったらオワリになってしまったという、よくある背伸びをしすぎてはいけないよという類の話だと思ってください。
チワワは現在転職し心穏やかに働いております(2年目突入)。

先述した通り、チワワはSES系の会社へ入り、CCNAは取得したもののエンジニアらしい実務は行ってこないままに社内SEとなった。

入社時の社内SEへのイメージは以下のとおりである。
・社内で使える便利なツールを開発したりする。
・社内のヘルプデスク的立ち位置

チワワは社内のDX化担当と言われたためどちらかというと一つ目の開発メインと考えていた。
結論としてチワワは社内ツールの開発をメインで行っていたので正解である。

しかし、見逃していたことがあった。

それは【社内で使用しているデバイス類に関する知識と、様々なデバイススペックへの知識・探求心】が求められるということである。

考えてみればそれはそうである。
デバイス類の手配を行う情シスがそういった類の知識皆無ではお話にならないのである。

言っていなかったがチワワの会社の情シスはチワワをいれて4名。
全員残り10年以内で退社の限界情シスである。
チワワ以外は歴戦のエンジニアであり、新技術も新デバイスもすべて興味津々で勉強を続ける素晴らしい人間たちである。
入社して1年、社内で発生するデバイス類のトラブルはすべて先輩たちが対応を行っていた。チワワは後ろをついて回り宇宙猫になるばかりであった。

デバイス類への知識が0だとチワワは10年後に社内トラブルや簡単な機材の質問が来るたびに大パニックになることは目に見えていた。(僻地寄りであるため求人してもSEがほとんどやってこない)

ではデバイス類について勉強すればいい、そう思った。
しかしチワワ、一つ問題を抱えていた。

そう、デバイスへの興味が一つもないのである。
デバイスというかもう、なんか周辺機器やら内臓しているパーツやら、そのすべてに驚くほど興味関心がないのである。
考えてみれば免許を取る時だって車の中のパーツは恐ろしいほどに覚えられなかったし、いくら安くて素晴らしい機種があるといわれても考えるのが面倒くさいし違いとかよくわからんのでiphoneを購入し続けている人間である。

興味関心がないということは頭に入らないのである。

チワワの会社は最初にお伝えした通り製造業。製造で使用する大型の機械も昨今ではPCで連携をとるものが多い。
そのタイプの情シスである以上、通常のPC周辺機器の知識に加え、さらに込み入った知識が必要となるらしいということも一年先輩たちを見ていて気が付いたことであった。

無理である。
容量はテラがいちばんおっきいんだ~程度の認識しかなく(調べても毎回忘れてしまう)、実家の通信速度が遅すぎて通信速度を計測したところ47と出たときもそれが早いのか遅いのかわからなかった。

そしてもう一つの問題が浮上した。それは〝開発エンジニア人と会話しなさすぎ問題〟である。

チワワは愛嬌だけで生きてきた。
コミュニケーションをとって人間相手にお仕事をするのが得意であった。
アルバイトでも大学でもいつだってコミュニケーションでなんだかんだ上手くいってきた。
そのためか、情シスとなってからも社内調整はうまかった。
社内ツールの打ち合わせもスムーズに進むことが多かった。
今までほとんどなかったフィードバックもチワワが担当することになってからは確実に増えて上司犬からも喜んでもらえた。
しかしやりがいは感じることができない。
だってあまりにも人と関わる事が少ないから。

一日8時間、ほとんどを机に向かって作業する毎日である。
打ち合わせなんかは要件定義やら進捗確認程度で、二週に一度あるかどうかである。

別部署の人間とはほとんど会わないし喋らない。

そうなると、チワワは段々と病んでいくのである。

学生時代のアルバイトは接客業・SESでの現場も電話やメールで方々とコミュニケーションを取りながらの業務。
そう、いつだってチワワは人と会話していたのである。
人と協力してお仕事を進めていたのである。このことに、病み始めてから気が付いた。
自分の一番のスキルが活かせない、これ大分つらかったのである。

驚いた。チワワは友達がリアルに5人くらいしかいないし、一人で黙々と作業するのは好きだった。
だから黙々と開発するエンジニアは向いていると思っていた。
現場配属されたときは折角CCNAを取得したのにエンジニアらしいお仕事ができないことに憤っていた。
しかし、違ったのだ。
チワワは与えられたノルマをコツコツ進めながら人と会話をしてお仕事をするという毎日の分かりやすい進捗にやりがいを感じていたのである。プライベートこそ陰キャであるが、仕事として外に出ればお喋りスキルで無双するタイプのオタクチワワであったのだ。

毎日合っているかもわからないコードとにらめっこをして(チワワの開発は誰も触ったことのない分野のため先輩に聞いても濁されて終わりであった)、たまに社内の人間に褒められたところで満ちるものがなにもないのである。

機材への知識不足と興味不足を抱えたまま今後の情シスを背負うということへの不安
やりたいこと、向いていることと現実の乖離

これが二大不安としてチワワを襲った。(自業自得・自己分析不足といったところは見逃してほしい。チワワが一番理解している。一年大切に育ててくれた上司犬にも大変申し訳なく思っている)

まず眠れなくなった。
寝たら明日がきてしまうのが嫌で。

起きたらまた先輩たちと並んで机に向かい、ぽちぽち開発をする8時間がスタートする。
辛い。考えただけで泣けてくる。

アルバイトもSESの現場も悩みやトラブルはあれどいつだって自信があった。
明日また頑張ろうと思えた。

それが全くなのである。

チワワは労働が好きだ。
残業も早出もイヤと思ったことがない。
しかしそれはその仕事が自分に向いていたからというだけであった。

上司や先輩のクセのある性格にも段々とイラつく事が増え、上司のマイクラの住民?村人?みたいな「ほおん…」というひとりごとも酷く腹が立つようになった。

家に帰れば放心状態で動けずご飯も喉を通らない。
勝手に涙が流れる始末

上司や先輩も社内で大分問題児扱いされる奇人であったのだが、一年目は笑って流せていた。
しかし余裕のなくなった今、もう部屋にいることさえイヤになった。

そうしてチワワ、限界を感じ転職を決意した。

連絡を取ったのは前職の現場先であった会社の元請け企業

チワワは例の愛嬌パワーで当時元請け会社の人の連絡先をゲットしていたのである。
そこからはうまいこと転がり転職。
年収は少し下がってしまったが、無事今は調整業務関連のお仕事をしている。

この一件で学んだことは一つ

背伸びはろくなことにならない。

そも、チワワはSES先の現場を気に入っていた。やりがいを感じるし、実際タブーではあるが「ウチに欲しいな」なんてお声がけもいくつかいただいていた。
しかし、そんな有難い言葉を頂くころには既に転職活動も終盤、内定をいただいていたのだ。
社内SEは安泰と聞く。
そこに目がくらんでしまった。

よくなかったのだ。
安泰だからと言って、業務内容をしっかり把握していなかった。
確かに上司は「チワワは未経験だから最初は簡単にRPAを操作したりして社内ツールを開発していこう」と言っていたが、その先にはいずれは社内のデバイストラブルや工場内トラブルにも対応するということを聞いておくべきであったのだ(チワワがそこまで頭が回らなかっただけであるので上司は悪くない)。

社内SEは安泰。これは正解であると思う。
しかし向いていない人間には本当に向いていない。

チワワは現在不眠も直り突然涙を流すこともなくなり大変元気な毎日を送っています。

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