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【明日方舟】アーミヤモジュール「DWDB-221E」テキスト翻訳と考察

「DWDB-221E」モジュールテキスト

最初是几个模糊人影,随后是耀眼的光,光渐渐远离,升到天上,留下一片斑驳。
最初はぼやけたいくつかの人影が、次に眩い光が見えた。光は次第に遠ざかり、まばらな光彩を残して天上へと昇って行った。

不多久这些光点同样迅速远去,就只剩一片无意义的漆黑。
光点もすぐに消え去り、ただ意味のない闇だけが残された。

你想起那些斑驳皆是天体,你想起星星们的家园名为宇宙。
あなたはあれらの光点が全て天体であり、星々の生まれた場所が宇宙だと思い出した。

紧接着,你的视野忽然清晰起来,光滑的金属、密闭的空间、透明的窗口成了你的第三只眼——你透过它,看着窗外巨大的灰色球体,在那些常人无法理解的巨构之中,它安静地等待着自己的生父......
その直後に視界が忽然にはっきりとなり、滑らかな金属で出来た密閉された空間の、透明な窓だけが外の世界を見る目となった——窓の外には、巨大な灰色の球体が見えた。常人には決して理解できない巨大な構造物は、静かに父を待つ子どものようだった……

你突然有些感动,某些体液打湿了视野。你开始寻找这份情绪的根源,你看到了一个孩子的诞生,那是你的孩子。全新的命运,灵魂的寄托......可这样一个小小的生命与那个虚空的巨构相比,是多么微不足道。
突然何か感動を受け、涙が視界をぼやかした。この感情の原因を探し始めると、それは我が子の誕生なのだと、あれがあなたの子なのだということに行き着いた。新たなる運命、魂からの信頼……あの小さな命に比べれば、あの空虚な巨躯はなんと取るに足らぬものだろうか。

你回到眼下,看着那些大大小小的工程舰船,作为数学家的你迅速进行了一个可笑的对比——其中最小的舰船,都数千万倍于一个人类婴儿的大小。
視線を戻し、大小さまざまな舟を見やると、数学者としてすぐさま可笑しな対比をしてしまう——最も小さな宇宙船であっても、人間の赤子の数千万倍もの大きさだというのに。

但你们做到了。从远古的远古开始,从火或者一次狩猎开始,你们走到了今天。
しかし、あなたたちはやり遂げた。遠古の時代から始まり、火、あるいは一度目の狩りから始まり、ここまでやって来たのだ。

你很自豪。不知怎地,你对这份自豪感同身受,于是更多的信息涌入了你的脑海。你想起了自己的身份,你明白了自己就是那颗人造卫星的设计者。而在漫长的亚空间旅行之后,你终于迎来了亲眼目睹它竣工的那一刻。
誇りに思う。どういうわけかその誇りに共感すら受け、それから数多の情報が頭の中に流れ込んできた。そうして自己の身分を思い出した。自分が人工衛星の設計者の一人であったことを理解した。そうして、長い亜空間の旅を終えた後、遂にその竣工の時をこの目で見ることが出来た。

荣誉,财富,家人,理想.....这些词汇闪烁、盘旋、消散,最终只剩下一个,且仅有一个......
栄誉、財産、家族、理想……そんな言葉たちがちらつき、駆け巡り、消滅し、最後にはたった一つの言葉だけが残った……

......
……

...

“未来......”
”未来…”

“什么?你看到了什么?”
”なに?お前何か見たのか?”

“......”
”……”

“喂,回话!喂!”
”おい、返事しろよ!おい!”

众人陷入了沉默。一旁的年轻女性着急了起来。
皆沈黙してしまった。話を聞いていた隣の若い女性は不安になってきた。

“检查他的大脑,我早说了不该这么着急,我们才建立起与数据库通讯的协议渠道!这才刚完成第一例成功的输送!”
”彼の脳を検査しろ!だからこんなに急ぐべきじゃないって言ったんだ!ようやくデータベースとの通信プロトコルが出来て、転送にだってやっと成功例が出来たばっかりなのに!”

“......抱歉。”
”……ごめん。”

“等等。你说什么?”
”ちょっと待て。なんだって?”

“我说......我以前其实一直不太喜欢你们这些行星工程师,我觉得你们做的事情
华而不实......但我看见了。我看见了你的过去,我共享了你的过去,我感受到了你的情感,这是......无与伦比的。”
”えっと……正直に言えば今まで君みたいな惑星技師のことはあまり得意じゃなかったんだ。やっていることは凄そうだけど、大した中身のない研究だと思ってた……けど見たんだ。君の過去を。過去を見て、感情を共有して、それで……これは素晴らしいものなんだね。”

“你......”
”お前……”

“是。我感到你像个普通的父亲那样回想起孩子和家庭,看着那颗确实有些惊人的人造月亮,而且,这种感觉超乎想象......我们成功了。”
”うん。君が普通の父親として子どもたちと家族のことを思い出しながら、あの驚愕の人工月を見ているのを感じたんだ。そうだ。想像を超えるような感覚だった……私たちはついにやったんだな。”

众人再次沉默。
再度沈黙が訪れた。

“那么......”打破沉默的是个相对年轻些的红发女人,“它会怎么记录我们的时代,往后的时代?”
”それじゃあ……”沈黙を破ったのは比較的若い赤髪の女性だった。”あれはどうやって私たちの時代、それから……これからの時代を記録していくのかな?”

“大概是一堆蠢事的大合集。”有人漫不经心地回答,“我们已经领教得够多了,只不过以后,他们再也找不到修饰历史的借口了。”
”どうせ馬鹿げたビッグデータとしてさ。”ある人はぞんざいに答えた。”もう嫌というほどに学んだだろう?でもこれから、あいつらには歴史をいじる言い訳も見つけられなくなるんだろうね。”

“对人类更有信心一点吧,朋友们。”另一位老人索性坐了下来,为自己挑了个更舒服的姿势,“我们已经吸取了足够多的教训了,我们的后人不会重蹈覆辙。”
”君たちはもう少し人類を信じてみたらどうだい?”もう一人の老人はいっそ座ることにして、もっと楽な姿勢を取ることにした。”私たちは十分に教訓を得た。これで私たちの子孫は同じ轍は踏まないだろうさ。”

有人露出苦笑,当然,这只是个美好的祝愿。
ある人は苦笑いを見せた。もちろんのこと、そんなものは絵空事でしかなかった。

“......所以我们确实成功了?DWDB-221E项目居然这么快就取得成果......天哪。”
”……それで、私たちは成功したんだよね?いやはや……DWDB-221Eプロジェクトがまさかこんなにも早く成果を上げるなんてね……”

卷头发的人猛然站起身来。
巻き髪の人が突然立ち上がった。

“我们还要叫它DWDB-221E吗?我知道,项目编号有规定的格式,就和AMa一样,冷冰冰的简称......但我们的工作值得一个更庄重的正式命名!”
”ところでさ、僕たちはいつまでこの子をDWDB-221Eなんて呼ぶの?いや、プロジェクトナンバーには決まりがあるのは知っているんだけどさ。例えばAMaみたいな冷た~い略称とか……でも、僕たちの仕事にはもっと尊厳のある正式名称がつける価値があるはずだよ!”

他再次抛出了那个业已锲而不舍了大半年的提议,“我希望叫它......‘命运’!或者‘世界真理’?”
彼はもう一度半年以上粘ってきた提案を投げかけた。”僕的には……『運命』!それか『真理』とかどうかな?”

这次是尴尬的沉默。
今度は気まずい沈黙が流れた。

“‘黑王冠’怎么样?毕竟从部分现象的直观视觉印象来讲,确实像个黑王冠。”
”『黒い王冠』は?ほら、あの現象の一部を直感的に見るとさ正に黒い王冠っぽく見えるでしょ。”

“不怎么样,听起来像个无聊的历史剧集。”
”良くないね、それじゃつまらない歴史ドラマみたいだよ”

“那么......”
”じゃあさ……”

老人打断了即将陷入无止境争吵的属下们,她看向窗外的星辰,有些不好的消息在传来,但一切艰险终将被人类逾越,就和以往的无数时刻一样。
老人は、果てしない言い争いに発展しそうな部下たちの声を遮って、窓から星を眺めていた。悪い知らせも入ってきたが、どんな苦難もいずれは人間が乗り越えていくものだ。今までの無数の瞬間のように。

“我有个提议......”
”一つ提案がある……”

“我们该叫它,‘文明的存续’。”
”こう呼ぶのはどうだろうか。『文明の存続』と。”



考察

DWDB-221Eの役割

アーミヤのモジュールテキストより、「DWDB-221E」はテラの先史文明の研究者の手によって開発されたものと分かります。

その役割はある女性研究者の発言より、現在とこれからの文明、より分かりやすく言えば歴史の記録、保管と推測され、ここからDBはDateBaseではないかと推測されます。同時に一人の研究者が他の研究者の過去を見て、感情を共有した旨の発言をしていることから、DBDW-221Eが記録・保管した情報は他者が閲覧できることが分かります。

先史文明の人々は人工月を作成する程の技術力を有しているのも分かり、テラの先史文明が今の地球に存在する我々よりもずっと発展した文明であることが明かされました。

「文明の存続」の発現場面

この「文明の存続」が引き起こす現象の一部は「黒い王冠」に見えるとのことです。この黒い王冠は、現在の保有者であるアーミヤの頭上に二度発現しています。

一度目は7章においてPatriotがアーミヤがサルカズの預言に現れる「魔王」と確信し、殺害を試みる場面です。

7-18「愛国者の死」戦闘後
*分かりやすくするためコントラストを下げています。

二度目は不死の黒蛇との戦闘に当たりサルカズの君主クイロンの力を引き出した場面です。アニメーション中の一瞬に「文明の存続」と似た形の王冠が描かれています。

JT8-2 瞠目の先に「黄昏」戦闘後

どちらもアーミヤが「魔王」として取り上げられた場面であり、Patriotに対してはせめてもの手向けとしてアーミヤが知るはずもない家族の幻を見せました。他方クイロンの力を引き出した時は、クイロンのみならずチェンの過去をも見ることでチェンの剣術を使用できるようになっています。

いずれも過去の記憶を辿り、それを他者に見せる若しくは自己に投影するという過程を経ており、上述した文明の存続の機能と似た役割を果たしています。

ケルシーのモジュール「Mon2tr」のテキストで、ケルシーはカズデルでの魔王の伝説に接触していること、これを古の力と呼び取り戻そうとしており、「文明の存続」はかつてケルシーの手にあったことが推測されます。それゆえか、ケルシーはテレジアから「私の敵」と呼ばれています。

テレジアがどのようにして魔王の力をアーミヤへ承継させたのかは現状知り得ることはできませんが、JT8-2戦闘後においてアーミヤはテレジアに剣で胸を貫かれたと記載されており、これによって継承されたのかもしれません。

いずれにせよ、この小さく黒い王冠はかつての文明の創造物であり、そしてサルカズの魔王としての証として現代に受け継がれています。そして、アーミヤの持つ精神干渉系のアーツ、対象の感情を共有でき過去を見ることができる能力も「文明の存続」によるものだと解されます。

AMaとは

アーミヤのモジュールテキストでは、もう一つの研究の存在が明かされました。それは「AMa」との略称がつけられていることのみが判明しており、それ以外は何も言及されていません。

現在確認できているAMaはケルシー、それからディヴィニディエンドの二個体です。ケルシーはAMa-10であり、AMaがあるプロジェクトの略称であることからすれば10番目に作られた個体という意味だと解するのが妥当に思えます。

OF-EX6 完璧なる幕引き 戦闘後

ディヴィニディエンドは敵図鑑でAMAと振り当てられています。ディヴィニティエンドは「大群の意思」と名がつけられており、イベント『狂人号』の内容からも恐魚の生存理念、すなわち個ではなく群としての生存を目的とする点から、文明を存続させる手段として考えられる在り方といえます。

ただしケルシーのように番号が付いているわけではないため何番目の個体なのかは不明です。また他のシーボーンはSMとして登録されていること、ファーストトーカーはFTTが付けられており、現存する全てのシーボーンがAMaシリーズの被造物ということではないと思われます。

*追記
コメントで指摘を受けましたが、ディヴィニティエンドについては捕食されたアマイア(Amaia)の頭文字の可能性が高いです。上記記載はあくまで一考察として受け止めてください。

AMaは正式名称が明かされていませんが、DWDB-221Eと同様にプロジェクト名の略称であることから「A」から始まる単語と「Ma」から始まる単語との組み合わせと解するのが妥当です。この点は何も資料がないため推測となります。まずAMaの使命が「文明の存続」と同様に先史から続く文明を記録、保管し未来へと送り届けることにあると仮定すれば、テラにおいて文明を築いている人類、すなわち「先民」を意味するAncientsが候補として考えられます。また上記使命から、「目印」や「記録者」「採点者」を意味するMarker、管理者や支配人を意味するManagerが思い浮かびます。また、そもそもAMaのプロジェクト開始時に先民がいなかったとすれば、これを造りだそうとしたものとして、Makeも考えられます。

そうするとAMaは、Ancients Marker ProjectAncients Management Project、Ancients Make Projectといった名称のプロジェクトなのかもしれないですね。

源石の役割

最後に源石について軽く触れましょう。テラの世界におけるエネルギー源であり、不治の病の原因であり、天災を招く存在であり、そして今のテラの文明を築き上げてきたもの。それが源石です。

源石はOriginiumであり、その由来は起源を意味する「Origin」からというのが推測されます。この源石についてはフィリオプシスの回想秘録において、ライン生命の研究者が一つの仮定を提唱していました。

もしも本当に源石が「情報を保存」しているとしたら? 想像してみてほしい。私たちは源石から、この大地の百年前、千年前……果てはそれよりも昔の物語を読み取れるかもしれないのだ……

真暗の夢

ケルシーのモジュールでは、源石が生命を今の形に変えたということが言及されています。加えてアークナイツ2周年記念の特別サイトで流れたテレジアのメッセージでは次のように語られます。

私たちの身体は最初からこうだったわけではなくて、歩けるようになるまでは地を這っていたこともあると。
……
ケルシー、そんなあなたの言葉を、私はどれも憶えている。

アーミヤのモジュールテキストから、ケルシーはテラの先史文明により造られたことが分かり、ケルシーのモジュールとテレジアのメッセージから、かつてあった生命の形は源石によって今の先民の形へと変化したことが分かります。ライン生命の仮説が正しいと仮定すれば、その変化を引き起こしたのは源石により保存された情報なのでしょう。

源石の機能に情報の保存があることは「文明の存続」の機能にも通じるところがあります。もしかしたら先史から続く歴史、文明の情報のデータベースが「DWDB-221E」なのであり、個々の源石はそれらの情報を保存する端末なのかもしれません。

これを王の証とするサルカズが人間に近しい容姿をしているのも、他の種族と異なり、動物が進化して人間のような姿になったのではなく、原型が人間であって、そこに神話や伝説、宗教といった人間が築き上げてきた文明の要素が付与されたから、すなわち「文明の存続」或いは源石によって最初に作り出されたのがサルカズであるからなのかもしれません。

アーミヤのモジュールテキストにより先史文明の存在、魔王の証である「文明の存続」が先史文明によって造りだされたこと、またケルシーやシーボーンも先史文明による被造物であることが明かされました。まだまだ謎は多いものの、一つ今後の考察に当たって重要な役目を果たすのではないでしょうか。


以上でアーミヤのモジュール「DWDB-221E」のテキスト翻訳、考察を終わります。

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