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与えてくれた人

先日クラブから寂しい発表があった。それは本人の口から語られ、今シーズン限りで阿部勇樹が引退するという内容だった。
ここからは個人的な想いを少し語らせてもらいたい。
阿部ちゃんとの出会いは小学校4年の夏休み。父がレッズが好きでそれまでテレビで見たことはあったがスタジアムに行ったりすることは自分はなかった。
小学4年の始まりの頃サッカーに興味を持って丁度夏頃から地元の少年団でサッカーを始めた自分にとってサッカーは楽しいことというより、難しいことであって悔しい想いをすることでもあった。ボールを蹴ること止めることの難しさやドリブルをすることの難しさ、そして何より週末にある試合に出られない悔しさがあった。

夏休み家族旅行で静岡に旅行に行った。
その時偶々宿泊先に泊まっていたレッズの選手を見かけた。そこでファンサービス対応をしてるのが阿部ちゃんだった。テレビの前で見たことはあるがあまり知らなかった。ただ父がレッズが好きだったこともあり阿部ちゃんにサインと写真を撮ってくださいと声をかけた。
そうすると写真を撮り終わった後に阿部ちゃんが話しかけて来てくれた。
「サッカーはやってる?」
自分はやっているが始めたばかりで、正直サッカーの楽しさがあまりわからない。練習もきつくてでもうまくいかない。それを言うと阿部ちゃんは
「努力は裏切らないし、今始めたばかりかもしれないけど練習をして初めてゴールを取れた時とかボールを思い通りに蹴れた時の達成感はサッカーでしか味わえない達成感で良いんだよ。頑張ってサッカー続けよう。」
そう言ってくれた。
更に「今度スタジアムに試合見にきてね、プロサッカー選手のプレーを、日本のトップリーグの選手のプレーを見るだけでも練習になるよ!後、僕が所属してる浦和レッズっていうチームはサポーターが作る雰囲気がすごくて、また違った楽しみ方ができるから来てね。」
そう言われてから自分はサッカーを練習して、阿部ちゃんが言っていたサッカーの楽しみ方が理解できた。

レッズの試合を観に行った。
阿部ちゃんが言った通りレッズのサポーター作る雰囲気に圧倒されて、自分は翌年からレッズをずっと見るようになった。
レッズを応援するようになって、次第にレッズへの感情の持ち方も変わった。勝ったら嬉しく負けたら悔しい。
そんな感情を持ちながら15年ACLで勝てないリーグ開幕前に今年大丈夫なのか?納得行かないサポーターからはブーイングも起きた、その時に阿部ちゃんが「一つになろう。言いたいことはわかる、わかってる次勝つから絶対に勝つから1つになろう」
そしてリーグ戦は開幕から無敗記録を更新して、1stステージ無敗優勝した。
この時阿部ちゃんはすごいなーと思った。

自分の中で阿部勇樹 この人の存在は自分がサッカーを好きになることを教えてくれた人であり、浦和レッズが大好きになるきっかけをくれた人だった。
正直今回の引退発表ですごく引きずって、落ち込んでしまう自分がいた。でも阿部ちゃん自身が決断をしたならそれを受け止めて残りの試合、最後に阿部ちゃんと笑って送り出していけるように今は声を出しての後押しはできないけれど精一杯の拍手で後押ししようと思った。
また、阿部ちゃんは指導者をやりたいとも言っていた。
いつか監督として埼玉スタジアムに戻ってきたときに大きな声で阿部レッズを後押ししたいと思う。
ありがとう阿部ちゃん 残り4試合全部勝とうね。

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