marry015

仕事は惣菜屋で製造販売しています。 趣味は美術鑑賞、中国武術、ビーズアクセサリー作り。…

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仕事は惣菜屋で製造販売しています。 趣味は美術鑑賞、中国武術、ビーズアクセサリー作り。そして最近はトルコにハマってます✨ 中学生男子が居るママです。

最近の記事

「曇天のごまかし」

風が強い 雨の日も風の日も 季節を変えてく 粗っぽく 新緑を激しくゆらし 夏をざわつかせる もうやさしい春は いなくなってしまったんだろうな たとえ雨が季節をもどしても あの春じゃない 緑に埋めつくされて かすかな匂いを感じなくなるから 曇天の空に 霞む桜を思い出す あれを映えさせていたのは 曇天そのもの 別に春に戻りたいわけではないけど せめて今だけは この曇天で 季節をごまかしてくれまいか

    • 「奥沢春花散歩歌 三十句 下」

      爽やかな 夏の訪れ 白き花 大きさと 反比例する おとなしさ 陸游ぐ アンモナイトで 蘇り 白一重 女優で言えば 吉田羊 燦々と 花が鳴くころ カロライナ 頬染めて 月の出るころ 待ちわびる ポムポムと 増えるポップコーン バター味 終わっても モドキを作り 花期伸ばす 蜜求め 長いトンネル 蟻歩く 幾重にも 花びらで魅せる 山吹色

      • 「光の岩盤浴」

        ゴールデンウィーク お天気がいい 疲れたからだを癒しに 公園のベンチで日向ぼこ 太陽をあおいで眠る プライスゼロ円で なんという癒し 光の岩盤浴のよう そよ風ふけば 木々がサラサラ 木陰もニコニコ 笑ってる 楽しそうだと ユラユラと誘われ 星なしアカボシゴマダラ 遊びに来た チキチキ仲良く ムクドリ家族が 団らんしてる 最高のロケーション サウナって流行ってるらしいけど 私はコレでいい 自然の中で ただ眠るだけで

        • 「小さな新星」

          小さな新星 KF1星に放り込まれて あたたかくも素知らぬ感じで 受けいれられた きまりの分からぬ新星は お付きの星に見守られ KF1星を動きまわる きまった役目を与えられ SF1星には数十年前 遊びに来てたけれど こちらは全く違って 最新鋭 あたふたしながら サテライトスターに助けられ なんとかかんとか 一日終えた なんだかこちらは ちょっぴりつめたい すこし張り詰めたエネルギーを 感じるよ あたたかくなぁれ もっともっと楽しくなぁれ

        「曇天のごまかし」

          「マニュアル再構築」

          マニュアル通りは 苦手みたい 暗記も下手くそ 頭がオーバーヒート あらあらビックリ こんなにできない子でしたっけ? だんだんしょげて 小さくなる なんどもなんども繰り返し やってみるもドギマギしてて 今度は同じできない子を見てみれば 私の鏡を見てるよう ここが違う… いま間違いそうになったな… できない部分が よく見えるよ 文字の一文一句にとらわれて マニュアルの順番にとらわれて ガチガチになななな、なって バグったロボットのようだった

          「マニュアル再構築」

          「好きを語る」

          研修で遊んだ コミュニケーションゲーム 趣味を語る ひたすら一分間 初めて会ったひと しかも男性に 自分の趣味って 何がいいかな 中国武術にビーズアクセサリー アラビア書道 当たり障りのない趣味が 一個もないのがツライところ それを聞き手は 反応なしで目も合わせない ツラかったぁ! 反応ないと話が続けられなくて 今度は攻守交代 楽しかった旅行について 相づちありの会話OK これでこそコミュニケーション 今年の1月に二泊三日で沖縄行きました(うんうん) 1日目はアイド

          「好きを語る」

          「閉店はハレノヒ」

          知ってか知らずか 最終日の今日 とめどなくいらっしゃるお客様 お別れの最後のお買い物 普段通りの人や 別れを惜しむ人 感謝を伝えてくれる人 思い出は花束となり また甘いスイーツとなる 生まれて初めてだ 花とスイーツと愛であふれるのは これをハレノヒと呼ばず なんと言おう? お別れでこんなに 祝福されるなんて 閉店はハレノヒ それぞれの人の思いを あらわす日 巻き戻して 懐かしの映像を思い出す 素晴らしい日 もうお店はなくなりますが

          「閉店はハレノヒ」

          「殺人未遂の夢」

          殺人を命令されて ナイフを手渡された 刃渡り25センチはある 殺人の細かい手順を指示されたけど 早口で覚えられない 自分に出来るのか? むき出しのナイフを隠そうと ズボンの中に入れたけど はみ出してすぐに人にバレた 不安にさせないために 自殺のためと 手元からナイフを離して棚の上へ隠した 通報されるかされないかの 一歩手前で事なきを得ようと 身の上話を始めた 噓も方便と言い聞かせながら 噓を重ねていく 殺人の計画など始めからなかったかのように 結局通報されたのか

          「殺人未遂の夢」

          「イスラム拳法のトリコ」

          久々の八極拳 ずっとできなかった思いが爆発して 筋肉疲労さえ 愛おしい 実は八極拳は回族の中国武術 イスラム教を信仰する 少数民族が発展させた 力強い武術 力強いのは 回族の迫害の歴史から それに対抗するため 一撃必殺になったみたい その爆発力たるや 振動が地面や空気を震わすほど 大地を思いっきり 踏みつける それは快感で 大地との一体感は 半端なく 体中の血を通して伝わる だっておかしいの めちゃくちゃ動いたのに 体が喜んでいる とても不思議 あぁ続けたい 仕事

          「イスラム拳法のトリコ」

          「柑橘の花」

          立ち止まるも香りのすがた 見つからず 橘と知る花弁の足あと さがしても見つからない 香りの正体 ここにいるのはわかるのに 雨のあと 敷きつめられた 白い花弁が 見上げれば 闇夜にほんわり 白い花 たちばなか はたまた似ている 柑橘の花か しばらくここに この香りを 覚えきるまで

          「柑橘の花」

          「into the silence」

          働きすぎた 遊ぶ予定も詰めすぎた 逃げてしまいたい into the silence 眠りの中へと 堕ちていく 深い海へと沈むように into the silence 夢の中でも 賑やかしい 台紙にシールを貼り付けて ガラガラ抽選会 奥深くから 湧き出してくる このおもいは いったい何? なにも無い もっと奥深く 暗闇の中へと into the silence 雑踏の中を 歩いている 同じ方向を向いて 変わらぬリズムで 横目に光の線を描くように 蝶とすれ違う ここ

          「into the silence」

          「愛の囀り」

          烏が店前に置かれたせんべいを さらおうとする 暖かなこれからの季節 子育てに備えるのだろう そう思うと 阻止するのは申し訳ないけれど 食べかすを放置されてはいけないから 威嚇する 朝の日差しを浴びて 鳥たちは賑やかしいが チチチチッと囀った瞬間 求愛だとわかった 見上げればスズメが フェンスの上に二羽 雌スズメの上を 左右に半円を描き飛んでいる 必死な雄スズメと 何処か冷めた雌スズメ 少々苛立ったのか 場所を変え別のフェンスへ それでも

          「愛の囀り」

          「奥沢春花散歩歌 三十句 中」

          知らぬ間に 仏の御姿  紫蘭咲く 空き地の花 星屑となり 天に舞え 門口で いらっしゃいませ 蔓の花 ぽこぽこと 鞠があふれて たまげるや トリ飾る 女王君臨 春の薔薇 聞こえそう シャリンシャリンと 花の鐘 忘れない 忘れるわけない 勿忘草 紫の 光輪あざやか 苧環(おだまき)は メルヘンに 夢の七色 見るに良し 近づけば その芳香に ノックアウト

          「奥沢春花散歩歌 三十句 中」

          「磁石になりたい」

          疲れる とても疲れる レバーを食べているけど 鉄が足りてない ドラえもんの道具に 人間磁石というものがあったけど あれは引き寄せたい人を 磁石で引っ張る道具 そうではなくて 鉄分磁石があればいいな 食べることなしで 自然と体に入ってくれるみたいな そんな夢のような 都合良すぎの道具って 思うかもしれないけれど ドラえもんの道具は現実になってる 今の時代 電気もコンセントなしで 充電できるんだから 夢じゃないじゃない? あぁどうせだったら

          「磁石になりたい」

          「仕事と夢別れ」

          夢でお料理をしている 何度も作った新じゃがと手羽元の甘酢煮 湯気をたてて 柔らかくなっていく 散々したこの仕事も 別れるとなると 愛着があったのだろうと 夢をみて思わされる 現実でも料理して 夢の中でも料理して どれだけ料理すれば気が済むのか でもこれからは仕事じゃなくなる さみしいんだろうな 料理って楽しいもん 理科の実験みたく 変化してくのが面白い 仕事を通して お料理させていただいたんだなぁ 感謝しかない お客様には感謝だな

          「仕事と夢別れ」

          「奥沢春花散歩 三十句 上」

          藤の花開く前も麗しく 瞳を閉じた 寝姿見るよう ねぇねぇねぇ! 好奇心の子ら あふれだす かわいらし 小さな火花きらめかせ 紫の花束の線香花火 さつまいも 色の片喰 鮮やかに 花じゃない フェイクの花弁は 葉っぱなの 一面に  ひろげやすらぐ シバザクラ モミジから 飛ぶ準備の タケコプター 芳醇な 熟しバナナが 咲いている 生け垣の 緑の目隠し 花咲かせ 目隠しの 庭木出しゃばる 春の花

          「奥沢春花散歩 三十句 上」