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栗州 杏果の映えない日常⑨

時間、止まってました…

この春、義母が遠い世界へ旅立ちました。
容赦なく、その時は来てしまいました。

高齢の域に近づいてはいましたが、現代ならお元気にされている方も多い。そういう年代です。これから、というお気持ちもあったでしょう。

長い闘病生活でした。
弱音を吐かない人でしたが、どんな思いを抱かれていたことか……。

嫁姑問題は皆無。実の娘のように接していただき、私はそれに甘えて義実家でもしっかり寛いでいました。身体的にも精神的にも。嫁らしいことは、何もできないまま。

ちょっととぼけたところがあったお義母さん。
「あれ、今の話通じてない?」
みたいなことがごく偶にありました。

そして、それを補って余りある優しさがありました。
いつだって朗らかで、みんなに愛されて。

神様は何だってこの人の最期に、あそこまでの苦しみをお与えになったんだろう。そう思わずにはおれませんでした。

しばらくは、目標に向かうべき執筆活動にも手がつかない日々でした。そして、ある日ふと思ったのです。

あ。お義母さんのことなら書けるかも、と。

もう一人の私、キツナ月。ちゃんがエブリスタの方で書きました。

『北国の春』はフィクションですが、お義母さんならこう思うかな、こう言うかなと想像しながら。

執筆過程は辛くもあり、楽しくもありました。

義実家は滋賀にありまして、方言や喋り方とかも寄せたつもりです。

聞き慣れてはいるものの、私自身は生粋の滋賀人ではなく。見る人が見たらきっと不自然^^;

キツナ月。ちゃん作品からお馴染みの子たちにも出てきてもらいました。コチラです↓

小説書いてるなんてお伝えしてないので、お義母さんもビックリでしょう(笑)

いや、本当に会ってたらいいなぁ──。

俗世にいる私たちは、向こうの世界を知ることはできないけれど。

お義母さんが今とってもラクな状態で、遺影と同じように朗らかに笑っていたらいい。

そう願ってやみません。
おかあさん、ありがとう。

2024/05/03

上記紹介作品は、アルファポリスでも公開しております💡

↑アルファポリス版の【北国の春】は短編集の中に🌈✨
5/3お昼〜5/4にかけて少しずつ公開します(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

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