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婚活を始める前に、自分を「知っておく」必要があるープロによるエゴグラム診断編

就職活動のとき、自己分析ってやりませんでしたか?
当時、みんながやっているからと、なんとなく占いを始めるようにやった自己分析、当時の自分にはなんで必要なのかあまり分かっていませんでした。

自分のことは自分が一番知っていて当たり前。自分は、優しくて穏やかで真面目でとても協調性がある人間だから、どこでもうまくやっていける。

そんな感じで惰性で生きてきた20代。
「自己分析」について深く思いを巡らせるようになったのは、弁護士になって刑事弁護に関わるようになってからでした。

刑事弁護で会う人は(否認事件ではない限り)悪いことをした人です。誰しも好きで悪いことをしたわけではありません。
道を踏み外してしまうには、踏み外すだけの理由と原因がある。でも、”お客さん”は、それが何でだかわからないことが多いんですよね。

何もトラブルがない生活から、どうしてここまでなってしまったのか。
これまでの出来事を「事実」として挙げてさかのぼっていき、あのとき、自分はどうしてこんなことをするようになってしまったのか、丁寧に紐解くことで、自分の躓きになったターニングポイントや自分の性格の欠点や治すべき習慣が見えてくる。それが、二度と罪を重ねないためにどんな場所に身をおいて、自分をどう律すればいいか、を考える原点となる。
逆に、それがわからないままだと再犯につながってしまう。

婚活と刑事弁護を一緒くたにするのも気が引けますが、婚活だけではなく、全ての選択を伴う人生のイベントは、「自分のこと」を知らずに進めると、簡単に行方不明になります。
学生の頃は与えられた作業をして、単位を揃えればステップを重ねられるけど、社会に出ると、そんなものは何一つない。
みんながやる/やらされるものには当然だけど、やるだけの意味がある。
就活の自己分析も、社会に出たときに躓かないようにするために、自分を知る必要がある、という先人達の経験から来ていたのかな、と思っています。

婚活と就活は、新しい人間関係の中に飛び込み、自分の役割を果たしていく、という営みという点でとても似ています。
どこが自分にとって居心地がいい環境で、何をしたら自分がやりがいを感じ、何をすると評価されやすいのか。
自分のコンフォートゾーンのマッチングがうまく行かないと強いストレスを感じることになりますよね。

とりわけ婚活が就活より難しい点は、その人間関係が24時間365日、そして死ぬまでの間続くものであること。そして、(一般的に)その関係を解消するのは、転職よりもハードルが高いこと。

なんとなくで結婚してうまくいく例もたくさんあります。しかし、それは、幸運にもコンフォートゾーンのマッチングがうまく行ったのか、お互い順応性があったかというだけ。

婚活を失敗したくないのであれば、「自分を知る」ことがとても大事だと思っています。

自分を知る方法はたくさんあります。就活のときの自己分析のように自分年表を作るのも一つだと思います。

ただ、僕の中で、自分では出来ない自己分析で有用なツールがあれば、使ってみたいなと思って、注目していたのが、エゴグラム。

エゴグラムとは?


エゴグラムとは、「人の心を5つに分類し、その5つの自我状態が放出する心的エネルギーの高さをグラフにしたもの」だそうです。
テストを受けて、その結果をもとに、自分の心理状態を以下の要素でそれぞれ数値化し、自分の本質を読み解くというものです。

CP(支配性)
厳しい心。自分の価値観を正しいものと信じて譲らず、責任を持って行動し、他人に批判的である。この部分が低いと、怠惰な性格になる。
NP(寛容性)
優しい心。愛情深く、他人を思いやって行動し、世話好きで保護的で親切である。この部分が低いと、冷淡な性格になる。
A(論理性)論理的な心。現実を重視しており、知的で計算力が高く、聡明で頭脳明晰で合理的である。この部分が低いと、非合理的な性格になる。
FC(奔放性)自由奔放な心。明るく好奇心旺盛でユーモアがあり、自我中心性で自己中心的である。この部分が低いと、閉鎖的で暗い性格になる。
AC(順応性)
協調性的な心。他人からの評価を気にし、言いたいことを言わずに我慢してしまい、従順で遠慮がちである。この部分が低いと、マイペースな性格になる。

wikipedia


そんなエゴグラムですが、無料でネットでもできるんですよね。
僕も無料のものでやってみたけど、そもそも上記の意味合いがよく分かっていないので、結局出てきた折れ線グラフをみても自分の中で消化仕切ることができない。

エゴグラムのプロにお願いして診断をしてみる


ということで、自分の手に負えないものはプロに聞いたほうがいい!と思いたち、ちょうどお仕事でお知り合いになった小野先生にエゴグラム診断を依頼してみました!

https://treasure-in-the-heart.com/nanairo-2

小野先生がやっているのはなないろぐらむといい、エゴグラムをなお細かく分析したものらしい。

僕の場合遠隔地に住んでいるので、事前にテストをオンラインで行い、後日ZOOMを通してフィードバックを1時間程いただけるという仕組みです。
その際には、お客さんの診断結果だけでなく、性格の特徴や、今注意すべきことなど踏み込んだスライドを容易して説明してくれるため、自分のトリセツを受けているような気持ちになります。

なお、小野先生、とても物腰柔らかで丁寧な方です。長らく教師の経験もある、ということがあってか説明が明快でわかりやすい。
性格診断って、どうしても厳しいことを言わなきゃならない場面も出てくると思うのですが、ただ厳しいことをいうだけではなく、この先どうしたらいいのか、というところをポジティブに説明してくださいます。

実際の診断結果がどのようなものか、というとこちら↓


エゴグラムグラフの例



このように、CP、NP、A、FC、ACの高い、低いを割り出し、性格の傾向を分析してもらえます。
ちなみに、上記の例は僕のものではなく、参考例です(さすがに自分の性格分析グラフを数値レベルで発するのは少し抵抗があった。)

ここで自己診断と違う決定的なポイントは、
ただ分析の結果を伝えられるだけではなく、折れ線の形やそれぞれの数値の傾向から、自分の性格の傾向や向いているお相手のタイプまで診断をしてくれるということ。

当然、自分の正直な気持ちと反対の回答をしてしまうと、当てにならないが、建前とか捨てて自分の思うままに回答することで、自分が知らない(=正確に言うと見て見ぬ振りをして認めたくない)性格があぶり出されてくる、ということだそうです。

僕の場合、自分自身では、「人当たりがよくて、従順で周りと順応性が高い」、という評価をもっていたのだが、思ったよりFC(自由性)が高く、AC(順応性)が低かったです。
つまり、本当は自分勝手だけど、それ以上にA(合理性)が高いため、周りにと対立しないようにうまくカバーしている、ということらしいです。
確かに、アパレルから弁護士に転身し、さらに法人から抜けて一人で新しい事業を始めたりするところは、組織への従順性は低く、自由奔放に生きているのかもしれない。

なので、自分を司る理性に余裕があるときは、周りの人間とうまくやれているけど、そうではなくなった時には、奔放な性格が出すぎて他人と衝突しかねない、というふうに理解をしました。

勿論小野先生の診断は婚活に特化したものではないので、結婚の理想の相手に対するレビューはないのですが、エゴグラムを結果があれば、選ぶべき相手の属性なんかもある程度見極めることができるとのこと。

今回、僕が婚活事業をやっていることを理由に小野先生にお願いして、わざわざ理想の相手探しの指針になるような分析も特別にしていただきました。
それがこちら↓

自分と同じように「情ではなく論理的な人」か、自分のフリーダムさを補ってくれる「辛抱強い人」か、「自分のやりたいことを貫いてくれる人」…だと?
なので、情に動かされやすい人とか、辛抱強くない人とか、依存し合いたい人とかはきっと合わないのかもしれません。

というか、そもそも結婚に向いていないのでは?なんて思いましたが、
小野先生いわく「人それぞれ性格傾向が違うから、どんな人でもパズルのようにぴったい当てはまる人はいる」とのこと。
エゴグラムは、婚活に限らず、当然ながら転職活動や、現在のストレスチェック等にも役立つそうなので、企業内で社員に取り組んでもらう、という使い方もあるそうです。また、本稿では都合上取り扱わなかったが、B-BRAINという思考の特性や、脳の活用状況やストレス等の診断もしてくれます。


エゴグラムはどれだけ婚活に有用なのか?


厳しいことを言うと、エゴグラムも一診断であり、盲信すべきものではないと思っています。
小野先生も仰っていたが、いつ頃、どんな立場でどんなやったかによって、グラフの形も微妙に変わるという。

但し、大事なのは、独りよがりの自己分析と異なる視点を目の当たりにすることなのではないかと思います。
自分が思っている自分像と違うものを目の当たりにしたとき、それを間違っている、と一蹴してもいい。
但し、その「違い」のなかに、実は自分で見て見ぬ振りしていた自分を発見する人も多いのではないかと思います。

離婚相談を聞いていると「相手の求める自分でいるのに疲れた」という人も少なくありません。
弁護士になりたての頃、僕は「優しい人、控えめな人ほど、身を削って相手に合わせやすいのだろう」と思っていたけれど、意外に、「自分で自分のことを分かっていないから、自分に合わない相手を選んでしまった」ケースも多いのではないかなと思うようになりました。

結婚は24時間365日、永久就職。
そう考えると、人生で一番自分を知る必要があるイベントだと思います。
そんな自己分析のツールの一つとして、婚活前に「誰かに診断してもらう」という選択肢もありなのではないかな、と思いました。


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