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映画史に残る悪役の幼少期に衝撃。無欲で心優しい少年が将来的に闇堕ちすることを考えるだけで心が痛む『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 4K』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:1/51👑
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★×20
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:Star Wars: Episode I - The Phantom Menace
  製作年:1999年
  製作国:アメリカ
   配給:20世紀フォックス映画
 上映時間:133分
 ジャンル:SF、アクション
元ネタなど:映画『スター・ウォーズ』シリーズ(1977-)

【あらすじ】

※映画.comより引用。
平和な惑星ナブーが銀河通商連合に襲撃され、その事件の調査に向かったジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)と弟子のオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)は、メカの不調で砂の惑星タトゥイーンに不時着する。

そこで出会った9歳の少年アナキン(ジェイク・ロイド)に眠るフォースの力を感じ取ったクワイ=ガンは、アナキンをジェダイ騎士団に入団させようとする。

一方その頃、謎の敵ダース・モール(レイ・パーク)がジェダイ抹殺のために暗躍していた。

【感想】

スター・ウォーズ』シリーズ第4作目。新三部作(プリクエル・トリロジー)の第1作目でもありますね。今回、1999年の初公開からちょうど25周年ということで、初の4Kとして5月3日〜6日の期間限定上映でした。中学3年生のときにシネマサンシャイン池袋で観たことを今でも覚えていますが、その25年後にグランドシネマサンシャイン池袋で鑑賞できるなんて、個人的にとても感慨深い体験でした。

<設定からして勝ち>

この映画が公開されたときって、前作の『スター・ウォーズ/エピソード6 ジェダイの帰還』(1983)から16年ぶりの新作だったんですよね。なので、ファンもメディアも大賑わいで。しかも、物語の設定がね、もうズルいというかなんというか(笑)だって、旧三部作(オリジナル・トリロジー)で映画史に残る悪役となったダース・ベイダーの幼少期を描いているんですから。これはもう相当な衝撃だったんじゃないですかね、特に旧三部作をリアルタイムで観てきた人たちにとっては。主人公ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)が目の敵にしていた敵の総大将が、実は自分の父親だったというまさかすぎる展開があって。となれば、ダース・ベイダーは元は正義の心を持っていたはずなのに、なぜ闇堕ちしてしまったのか。本作は、その過程を描いた新三部作の1作目として絶対に見逃せない作品だと思います。

<アナキンの未来を思うと心が痛む>

後にダース・ベイダーとなるアナキンは、無欲で心優しい純粋な少年です。奴隷の身として貧しい星タトゥイーンで母と2人で暮らし、主であるワトーの下で健気に働いています。そんな彼は、ヨーダ(フランク・オズ)を含む全ジェダイ・マスターを超えるミディ=クロリアン値(この数値が高いほどジェダイの資質があるとされる)を叩き出し、クワイ=ガンによって自由の身とされ、ジェダイの騎士としての道を歩むことになります。もともと、メカの不調で困っていたクワイ=ガンたちを助けるだけでなく、自分だけ自由の身になったことに罪悪感を覚え、母親をいつか絶対自由にさせてあげると誓うほど優しい子なんですよ。そんな彼がゆくゆくは闇落ちしてしまうことを考えると、オチを知っていながらも心が痛ましいですよね。。。こんなにもいい子なのに、どうしてって。。。

<映画史に残る2つの見どころシーン>

そんなアナキンのキャラクターが印象的な本作ですが、見どころとしてはもう2つあります。ひとつは、物語中盤で行われるポッドレースです。参加者が自ら調達したマシンに乗って行う危険でハイスピードな命懸けのレースですが、アナキンは幼いながらもそれに参加します。手先が器用なのでマシンも自作しちゃうんですよね。今観ると、全体的にCGの拙さを感じる部分もありますが、それでもあのスピード感溢れる映像には4DXじゃなくても体が動いてしまいそうになるほど迫力があります。

もうひとつは、終盤のクライマックスで繰り広げられるライトセーバー戦です。クワイ=ガンとオビ=ワンの2人と対峙するのは、シスであるダース・モール(レイ・パーク)。なんと彼は柄の両サイドに刃が付いたダブルブレードのライトセーバーの使い手なんですよ。2対1ながらも、ジェダイの騎士2人と互角かそれ以上の戦いを見せてくれるんだけど、とにかくこれがメチャクチャカッコいいんです!!まさか両刃のライトセーバーを出してくるなんて思わないし、それを棒術のように巧みに操ってバチバチやる姿は、それだけでごはんが何杯でもいけちゃうほど!!ちなみに、この映画でダース・モールに魅せられた僕は、その後、映画のコスプレをするときはここ10年以上ずっとダース・モールです(というか、それ以外したことがない)。顔に直接フルメイクを施すんですが、昔はそこまでする人があまりいなかったために目立っていたのか、テレビで取り上げられたりもしましたが(笑)今ではフルメイクが当たり前になってきたのでもはや差別化ができませんけど(笑)

<そんなわけで>

あのダース・ベイダーの幼少期を描いた映画で、いろんな意味で感慨深い内容ですね。正直、共和国と通称連合の関係などわかりづらい部分もあるんですが、最終的に9作品にもなった「スカイウォーカー・サーガ」の始まりとして、ぜひ押さえておきたい映画です。ちなみに、公開当時まだ20代後半だったユアン・マクレガーの若さ溢れる感じが時代を感じますし、実はキーラ・ナイトレイやソフィア・コッポラも出演しているので、彼女たちを見つけるのも楽しいですよ!


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