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猫のきもち #描写遊び

ウチのかわいい猫。名前はニコ。8歳の女のコ。
コロナという伝染病が世の中に出現した2020年3月頃から、おなかをなめすぎた過剰グルーミングで傷をつくるようになった。

最初は病院にも通い、服を着せたり、猫のご飯をアレルギー用の高いものに変えてみたりしたけれど、一向に変化がない。
むしろあれこれ人間が治療しようとするともっと傷が広がるように思えたので、今年に入ってから飼い主であるわたしは”彼女のきもち”に耳をすませることにした。

かまってほしいときは、おなかを見せてなでてと「にゃあ」

お腹が空いたときは、しつこく寄ってきて「にゃあ」

暑いときは、わざと見えるところでグルーミングしながらこっちを見る。

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猫にストレスがかかっているのなら取り除いてあげたいと思う。
猫たちは人間の気もちがわかっているようなしぐさを見せてくれるときがたびたびあるのに、人間は猫のきもちがわからない。そのことにじれったさを感じて、気をつけて猫のきもちに耳をすませる。

ある日から毎朝、ブラッシングをしてあげると傷が良くなっていくことに気が付いた。太りすぎてて毛づくろいをあまりしない猫だから、体がかゆくて過剰グルーミングになってしまったんだろうか。

それからはブラッシングするたびにニコの毛の手ざわりと、彼女のしぐさを観察するようになった。毛がべったりしているときは、猫用の洗い流さないシャンプーを使う。ただこれはあまり好きじゃないらしい。すぐ逃げる。

ブラッシングは大好きらしく、目がきらきらしているときやうっとりと、きもち良さそうにしているときは、こちらも心配という気もちはなくなり安心感につつまれる。彼女とのふれあいの時間が少なかったことが、お腹の傷になってしまったのかもしれないと思えてくる。

朝のルーティンになったころ、今度は私のほうが変化が出てきた。瞑想状態とでも言ったらいいだろうか。無心で猫の気もちを考えていることが、メンタル的に安心・安全な気分になるのだ。

お互い今日も楽しくしようね、とか
今日は雨だからジメジメするしブラッシング多めね、とか
彼女ときもちの交換をする。
そしてそれがわたしの気もちの安定になってきた。

五感を使うってこんなことかなと、思える朝の猫との会話。
猫のきもちはやっぱりわからないけれど、人の気もちだってわからないのだから、これからも五感を使う練習を猫に付き合ってもらおうと思ってる。


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Emikoさんの#描写遊び企画に参加させていただきました。
Emikoさんはじめまして。
描写が苦手なわたしのデッサン力の練習させていただきました。

参加させていただきありがとうございました!


ひきこもりの創造へ役立てたいと思います。わたしもあなたの力になりたいです★