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思い出してUSA...and BURGER

あれはもう11年前。
わたしはアメリカにいた。

新卒で入った会社を辞めた25歳の頃。
季節はちょうど今くらいだった。

同じタイミングで仕事を辞めた幼馴染とニューヨークのグランドセントラル駅で待ち合わせ。彼女はアメリカに親族が住んでいて、先に行っていたからだ。予約していたアパートメントにチェックインして一息ついてから、ニューヨークの街に繰り出す。最初に食べたのはピザ。とは言ってもファストフードのピザ屋。それでもニューヨークで食べるという付加価値で1000倍美味しかった。

わたしたちは3日ほど経った頃からもうすでにニューヨーカーの気分でいた。別々に行動できるほど、自信に満ち溢れていた。向かったのは憧れのSOHO。壁の落書きアート、オシャレなカフェ、程よくごちゃついた建物・・・すべてが順調だ。が、お腹の調子だけがあんまり良くなくて、常にトイレを探していたけど。

そして迎えたランチタイム。

調べたのか、流れでだったのかは覚えていないが、ハンバーガーショップに入った。サイズはもちろんアメリカンサイズ。バンズを両手で持って、あーん、と食べられるほど、それは小さくなかった。ナイフとフォークを使って、まるでフレンチかのように食べたことを覚えている。味も店の名前も全く覚えていないけれど。

と、なぜこんなことを思い出したかと言うと、今日はアメリカっぽいハンバーガーを食べたからだ。トップ画像にあるハンバーガーはまさにあの時食べたものに似ている、気がする。アボカドチーズバーガー。今でこそこの類のお店はどこにでもあるけれど、当時まだ日本にはそれほどやってきていなかったと思う。

あの時と同じようにナイフとフォークで刻みながら食べた。お肉はミディアム、ケチャップなどで味付けをしなくてもお肉のうまみで十分に旨い。フレンチフライもカリッと揚がっていて、ハンバーガーに優しく寄り添っている。だがあの頃と同じように、いくらでも食べられる強靭な胃袋ではなかった・・・最後は本当に、やっとの思いで食べ切った。美味しかったけど。

「食」には思い出が詰まっている。少し高めのランチだったけど、思い出の箱を開けることができたから、充分に価値があった。色んな場所や国へ行って、色んなものを食べて、食の思い出を積み重ねたいと思った。

もしかしたらニューヨークで行った店だったりして。

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