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書籍の巻頭マンガを制作しました

KADOKAWAより発売の書籍『君に伝えたい「本当にやりたいこと」の見つけ方』(池上 彰氏監修)の巻頭に入るカラー漫画10ページを制作しました。

よりリアルな将来について考え始めたお子さんや、その保護者に向けてのヒントがたくさんつまった本です。
漫画部分はAmazonの作品ページのサンプルからすべて読むことができます。
(スマホの場合はkindle版の試し読みから。)


興味がある方もいるかもしれませんので、経緯と制作過程も書いておきます。

経緯

こちらは小学校高学年〜中学生向けの児童書シリーズの
これから大人になる君たちへ 学校では教えてくれない未来を生き抜くヒント
勉強の面白さってなんだろう 君たちに伝えたい学びが楽しくなるヒント
に続く3作目で、編集チームの方々がより漫画っぽい漫画を考えていたようで私に声がかかりました。

久しぶりにオンラインでの打ち合わせがあった案件で、前2作の漫画は装丁画を担当されたイラストレーターさんたちが描かれていて、落ち着いておしゃれなイメージの漫画だったので、私の漫画は結構エンタメ寄りの画面ですが大丈夫でしょうか?と確認しました。
ライターさん方は私の過去作の『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』や『恋するお菓子とエトランジェ』を読んでくださっていたようで、こういう方向でいきたいとのことでしたので、いつもの感じでやらせていただくことにしました。

制作過程

ライターさんからシナリオをいただき、私がネーム兼下絵に起こします。
今回はキャラ表などは作らず、ネームを描きつつキャラデザをしました。子ども向けの媒体では最近はよくありますが、ジェンダーの押しつけっぽい表現を入れない、性的にしないという部分に気をつけてキャラを作りました。

たくさんキャラクターが登場するので、人物の描き分けも必要でした

漫画の文字サイズと総ルビであることが決まっていたので、セリフの文章をシナリオから調整しつつ、フキダシの大きさに気をつけて下絵にしました。

絵やコマ割りについては直しはほとんどありませんでした(漫画の専門家?が私しかいなかったからだと思いますが)。先方からのセリフの修正などを反映しつつペン入れ、着彩に進みます。
私は基本的にペンタッチにうるさい漫画描きなのですが、今回はB5変形とサイズが少し大きく、細かい部分まで見えてしまう印刷物なのでペン入れにさらに気をつけます。

ほかの案件との並行で時間が限られていたので、下塗りをアシスタントさんにお願いしました。漫画はイラストに比べて要素が多いので、物や人を見たままの色で塗ると画面にまとまりがなくなってしまいます。なので配色辞典からカラーパレットを拝借し、3テーマ27色に絞って塗ることにしました。最後にもっと統一感を持たせるために、ページ全体に色温度ぬくめのグラデーションマップをかけました。

←グラデマップなし    グラデマップあり→

↑ 仕事では配色はいつもこちらの本を参考にしています。電子版はスクショ画像から色をスポイトできて便利です。

こちらで納品後、校正(オンライン)が回ってきて、絵や色の修正・変更をしたら私の作業は終了です!

最後に

こちらの漫画が本を読むときのよい導入になれればよいなと思います。
気になった方はぜひ読んでみてください👋


納品形式:PSD、CMYK、350dpi
点数:漫画10ページ
使用ツール:CLIP STUDIO PAINT EX
依頼:個人ウェブサイトより

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