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乾燥機付きドラム式洗濯機メリットとデメリット

昨年12月に我が家に導入された乾燥機付きドラム式洗濯機。
実際に使ってみて、良かった点と困った点があるのだが、
すでに新品を買ってしまったわけだし、あれを再度搬出入することを想像すると慄きしかない(後述)のもあって、良かった点だけを考えようと思っていたのだが、ドラム式洗濯機は実はまだ日本ではあまり普及していないという実態がありながらも、なぜか家電量販店では大々的に目立つ場所に鎮座しているのはドラム式洗濯機であることのギャップを鑑みて、
今後、ドラム式洗濯機に挑戦してみようかどうしようか悩んでいる人もいるのかもしれないと思い至り、ドラム式洗濯機初心者でも感じるメリットデメリットをここに記しておくことにした。まずはデメリットから。

乾燥機付きドラム式洗濯機のデメリット

困った点その1・重い

ドラム式洗濯機導入にあたり、最も困ったことはその重量である。
我が家はドラム式洗濯機を家電量販店ではなくネットでポチッとして購入した。
そのため、洗濯機を配達してくれるのは配達員の方々であり、設置までしてくれるようなサービスはない。
これまでに何度も引越し業者を使わずに自力で引越しを繰り返してきた我が家。当然これまで使ってきた縦型の安い中古の洗濯機もアパートの2階だろうがなんだろうが、自力で搬出入してきた(夫がね)。
そのためまさか、部屋の中まで配達してもらったドラム式洗濯機を防水パンの上にしっかり乗せるだけ、しかも玄関から洗濯機置き場までは15歩くらいで到着するようなところで、夫が丸一日がかりで苦戦するとは、思いもよらなかったのである。ちなみに夫は重いものを持つのは得意な方で、171リットル冷蔵庫は2階のアパートでも1人で搬出入するような人である。

今回我が家が購入したドラム式洗濯機の重量は80kg。
8キロじゃないよ、80キロよ。

流石の夫もこれを1人で持ち上げて排水ホースをしたから這わせてあれやこれやするのは本当に大変だったようだ。私はその時、新居で夫がそんなことになっているとも知らず、旧宅でみたらし団子を齧りながら引越し荷物の梱包に勤しんでいたわけだが、後からことの顛末を聞いて大変申し訳なく思ったのだった。

そんなわけでこれからドラム式洗濯機の購入を検討している方は、洗濯機のサイズと一緒に書かれている重量をよく見て欲しい。さらっと80とか書いてあるが、それは80キロってことで、80キロっていうのは身長180センチ以上でかなり筋肉質の大の大人の男性1人分くらいありますよってことだから。それ、1人で、持ち上げながらしたから出ている排水ホースを接続したり、ちゃんと防水パンの上の真ん中に設置したり、壁を傷つけずに洗濯機置き場に持って行ったり、そもそもその洗濯機が梱包されてきた段ボールと緩衝材の発泡スチロールを除去したり、できるはずもなかろうよという話である。

そういうわけで、ドラム式洗濯機の第一関門はその重さに潜んでいることを十分に考慮し、なんらかの方法で設置までお金を支払ってでも依頼できるシステムを利用して購入されることをお勧めする。

ちなみに近所の友達は同じようにネットでドラム式洗濯機を購入したのだが、洗濯機置き場が二階建ての戸建て住宅の2階にあり、慌てて普段から大工仕事などを仕事としている屈強な友達を呼んで手伝ってもらったと言っていた。そんな頑丈な友達が誰にでもいるわけではなかろうて。


困った点その2・糸屑フィルター


初めて知ったのだが、大体どこのメーカーのドラム式洗濯機にも下の方に糸屑を絡めとる糸屑フィルターなる小さなザルのようなものが付いている。
これを1週間に1度くらい(人やメーカーによっては1ヶ月に一度とか言うものもあるらしいのだが)掃除する。
困ったことというのは、掃除が面倒だという話ではない。
なんとこの糸屑フィルター。取り外すための仕組みがどうも不便で、取っ手がポロリと取れてしまう事故が起こりやすいようなのだ。

新品を買って2週間。2度目の糸屑フィルター掃除の時に事件は起こった。
説明書にある通りにつまみを半回転させ、手前に引き抜く。
すると中に入っているざるも一緒に引き出される。
はずが、なんと取っ手だけがスポンと抜けてしまった。
フィルターは洗濯機本体にくっついたまま。


糸屑フィルターの蓋が取れてしまった。軽い片手の力でスポンと。

これまで洗濯機なんて人から無料で譲ってもらうか中古屋さんで数千円で激安ゲットしかしたことがなかったわたしが、初めて新品を買ってもらったトキメキの乾燥機付きドラム式洗濯機。私にとっては超が何個もつくくらいの贅沢品。
それを買って2週間で壊しただなんて。
保証があるから無料で修理って言ったって、あの前述の通り80キロをまたきっちり入っているこの洗濯機置き場から動かすの?業者の人だって大変だよと、とにかく大パニックに陥った。
ネットを検索すると、メーカーは色々と違うけれども糸屑フィルターで全く同じ被害にあっている人が多数見受けられた。
もうメーカーに電話するしかないという結論しかネット上にはなく、困り果てて、ドラム式洗濯機を持っている友人にメッセージしてみたり、海外出張中の夫に「ごめん洗濯機壊れたかも」と正直に謝ってオタオタしたりしていた。

ギャーギャー1人で大騒ぎしながら、それでも諦めず、何か方法はないのかと、ネット検索を続けていたところ、そこでとんでもない情報にあたった。
過去にアップされていたもののようなのだが、私が使っている洗濯機のまさに同じメーカーから出ていたよくあるトラブルシューティングのQ &Aに、糸屑フィルターの取っ手だけが取れてしまいました、というQがあったのだ。
説明によると、中に取り残された糸屑フィルターのざるのところをラジオペンチでパーツが潰れないように優しく引っ張り出し、その後取っ手をパチンとはめてくださいとのA。

アメリカと日本でフェイスタイムをつなぎ、うちにラジオペンチってあるのか、どこにあるのか、てかラジオペンチはどれ?と夫に質問し、半泣きになりながら糸屑フィルター(ザルだけ)を引き抜いた。

寒い冬の日に大汗をかいたわけだが、解決して冷静になってみれば
ちょっと待て、おかしいだろうと思い始めた。
まず、糸屑フィルターの取っ手が取れやすいのは、問題なのではないのか。
よくある質問のところに、この話が載ってたらダメでしょう。リコールじゃないの。

しかし我が家のメーカーだけではなく、ネット上には他のメーカーの糸屑フィルターで全く同じようなトラブルになった人の話も散見されたため、メーカーの問題ではないのだろうか。構造上の問題か。だとしてもであるよ。なんだかモヤモヤしたまま、毎回ドキドキしながら息をするのも潜めて糸屑フィルターを引き抜いて掃除している。怖い。
今日はこの後の予定が全てパーになっても糸屑フィルターと格闘できるわよっていう日じゃないと掃除ができない。糸屑フィルター掃除ってこんなに大変なの。なんかおかしい。

困ったことその3・床濡れます現象


洗濯機は機能として、洗濯だけをする・洗濯と乾燥をセットで全自動でする・乾燥だけをするという大まかにわけで3つの方法が選べる。
洗濯と乾燥をセットでするときと、乾燥だけをするときは良い。
しかし洗濯だけをして、干すのはベランダに、というときに問題は起きた。

なんと、洗濯だけが終了し、洗濯機の扉を開けたら、扉の内側がビッショビショに水滴がしたたり、内側のパッキンのところにも水溜りができていたのだ。
最初、これに気が付かず、なんで洗濯機の前のところが濡れているのかしら、大変水漏れかもしれないわ、と焦ったのだが、なんのことはない、洗濯が終わって扉を開けた時に水が外にこぼれましたよっていう話だったのだ。

これって、ドラム式洗濯機なら当たり前の話なのだろうか。

慌てて洗濯機の前の床に防水シートを貼り、洗濯機の蓋を開けたら洗濯物を取り出す前にまずはミニタオルで水滴と水溜まりを拭き取るという謎の一工程が追加された。

え、みんなこれ、やってるの。

もしくは洗濯機の前の床はビショビショなのが当たり前なの。

もしくはみんな、洗濯だけするなんてことはせずに常に乾燥までノンストップでやってるの。

ということで、ドラム式洗濯機を使って2ヶ月の初心者が思っている困った点3つが、
こんな感じであったのだが、そんな大したことないだろうと思っていたのに、振り返ってみれば相当な行数になっており、己がいかにこの小さな困りごとにストレスを感じていたのかを文字数から突きつけられる事態になっている。

あまりにも困った点の量的圧がすごいので、ちゃんと気に入っているところも書こうと思うのだが、好きなところというのは、案外シンプルで文字数が激減する予感しかしない。
気を取り直して、気に入っている点を挙げる。

乾燥機付きドラム式洗濯機のメリット

メリットその1・代打の神様

疲れている時、忙しい時、体調が悪いときは、本当に神かと思う。
乾燥機付きドラム式洗濯機のデメリットとして、洗濯乾燥が終わるまで4時間くらいかかってしまうというのが挙げられているのを見かける。私も最初はそう思っていた。
しかし、洗濯と乾燥を一気に終えておいてほしいと願うタイミングというのは、先に挙げたように疲れている時や体調が悪くて洗濯が辛い時、明日までにこの洗濯物をどうにかしないといけないのに他にもやることが多すぎて困っている時、などである。
そんな時の4、5時間なんて、あっという間なのだ。
他のことを済ませたり、痛み止めを飲んで少し体を休めながらできそうな家事から少しずつこなしている間に、あら不思議。なんと洗濯物は乾燥まで終わっているじゃありませんか。

いつか自分の稼ぎでメイドと執事を雇いたいと、脳内お花畑のようなことを疲れ果てている時に思うのだが、乾燥機付きドラム式洗濯機は、人間一人分のお手伝いさんがいてくれたような神々しいありがたさを感じさせてくれる。
さっきまで散々困った点を書き散らしていたけれど、結論としてはありがとうドラム式洗濯機様、なのである。
弱った時に助けてくれるものほど、ありがたみを感じられるものはない。

かくなるうえは耐用年数7年と言わずに、末長く我が家で頑張ってもらいたい。
7年。7年て、すぐだから(以下困ったことその1の重量80キロのくだりにつながる)。

メリットその2・腰に優しい

洗濯物を取り出す時の体勢が縦型よりも楽なような気がする。
縦型の洗濯槽の場合は、槽の中に向かって大きく前屈するようにして洗濯物を取り出していた。脱水後に下の方にへばりついた靴下やハンカチをなん度も前屈して取り出すのは、慣れてしまっていたから当たり前になっていたが、腰痛の時は辛かったりもした。

メリットその3・蓋ロックの意外な効果

これはおそらく我が家だけかもしれないのだが、夫の洗濯物後投入事件を完璧に防ぐことに成功した。ドラム式洗濯機は一度洗濯が始まってしまうと蓋を開けることができない。なぜなら水がドバッと溢れ出てしまうからだ。縦型洗濯機の場合、一時停止を押したり、蓋を開けて半強制的に自動停止機能が働いたりして、水がたっぷり洗濯槽の中に入っていても蓋を開けることができる。
夫のシャワーを浴びたいタイミングと私の洗濯機を回したいタイミングが噛み合わないことがよくある。以前は夫のシャワーを見計らって気を使って洗濯機を回すタイミングを遅らせていたのだが、あまりのストレスにそれをやめた。私は私の体力と相談して洗濯ができる時にやるのだ。
しかしその後、とんでもない事件が発生する。なんと夫はすでに回り始めている洗濯機の蓋を開けて、自分が脱いだ下着類を投入していたのだ。
洗濯の段階がどの段階まで進んでいたかにもよるのだが、ある時洗濯物の異臭が全然取れていない上に全体的になんとなく臭うと思ったことがあり、夫の行動を観察して発覚した事件だった。
以来、きちんと夫には説明し、菌が落ちないと他の洗濯物まで全てが臭くなるから、一度回り始めてしまった洗濯機には諦めて、次回の洗濯に回してほしい旨を伝えた。
それでも「さっき洗濯機が回り始めたから大丈夫だろう」という謎の自己判断で下着や靴下を投入されてしまうこともあり、洗濯機が回っているときに夫がシャワーに向かったら気を張って監視するというミッションが追加され、ストレスが積み重なっていたのだ。
ああ、ドラム式よ。あなたは洗濯が始まるとドアにロックがかかり、絶対に開けられないという素晴らしい機能をお持ちで。ありがとう、ドラム式洗濯機。
私のストレスが、あなたのおかげで、またひとつ消えたぞよ。

そういうわけでめでたく、メリットもデメリットも3点ずつとなった。

筆圧ならぬ文字圧からの熱量はデメリットの方が多そうに見えるかもしれないが、実は私は概ねこの乾燥機付きドラム式洗濯機に満足しているし、感謝している。
私の家事は圧倒的に楽になった。

洗濯のためにお手伝いさんを1人雇ってもいいかもしれないと思うくらい疲れているなら、絶対に一刻も早く導入すべき家電である。

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