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誰とも同じでないかけがえのないひとりのこと

私が自分自身の課題として
いつも大切に想っていることについて。

人の心や体の痛みをケアしたり
命に寄り添うことを仕事としている
全ての医療従事者に最も必要なことはと問われたら

常に「死生観」を自分自身に問い続ける姿勢だと
私は思う。

医療従事者自身が、自分の命にどう向き合うのか
生きること、死ぬことについて
どんな思いを持っているか
自分が生きて紡いできた物語によって
言葉になっていく自分なりの「死生観」が

医療を受ける方々への「ケアの質」に
繋がっていくと思うから。

例えば、どんなに同じ病名でも、症状でも、年齢でも
性別でも、タイミングでも、
目の前にいる患者さんは
誰一人として同じではなく
かけがえのない、一人であり

これまでの人生を
どんな人たちと
どんな生き方で紡いでこられたのか
いま命にどう向き合っているか
死とどう向き合っているか
そのことにちゃんと、心を寄せることができると
思うからです。

そして、子どもたちを育む
全ての教育者に最も必要なことは何かと問われたら

「人間観」を常に自分の問い続けることだと
私は思う。

人間とは何か、生きるとは何か、人はなぜ学ぶのか
個としての存在意義は何か、他の動植物と何が違うのか
それを学ぶために
算数があり、国語があり、音楽があるのだと思う。

学ぶ方法は、無限大のはず。

目の前にいるたくさんの個性豊かな子どもたちが
誰一人として同じじゃないかけがえのない子どもたちが

年齢で、学年で括られて
マニュアルやガイドラインに沿って
大人が伝えたいことだけを
渡されて、数字で評価されていくことを
「おかしい!」って思える感性を
きっと失わないでいられると思うから。

では、親にとって最も大切なことは何か問われたら
「真心」を忘れないことだと私は思う。
「真心」とは
一才の価値判断なく、目の前の子どもたちを慈しむ心。

上手か下手か、いいか悪いか、常識的か非常識か、
正しいか過ちか、美しいか醜いか、
その一才の価値判断を傍に置いて

ありのままのあなたがいいよ、大事だよって、
まず一旦全てを受け止めていく心。
その心が、死生観や、人間観を育んでいくと思うから。
死生観、人間観の土台は真心。
まず私たち自身が、ありのままの私を
大事だよって言えていること。

今、たくさんの若者たちが生きる希望を見失い
自分の存在価値を見失い
苦しんでいます。

みんなと同じことができていたら
安心する大人たちの顔色を見て
それに精一杯答えようと
疲れ果てています。

ありのままを受け入れられる
しなやかさや強さを

多様性豊かな考え方や行動を
受け入れられるしなやかさや強さを

私たち、取り戻していこう。

これ以上子どもたちが、自殺を選ばないように。

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