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風邪からの贈り物 〜standFM音声配信付き〜

人生80年として、一生を通して風邪をひく回数って
平均200回と言われてる。
1年に2.5回だそう。
結構引いてるね。
今まさに、冬、真っ只中。
ザ、感染症シーズン。

風邪の原因のウイルスって、インフルエンザとコロナだけじゃない。
200種類以上あることがわかってる。
200種類以上ある中の、40%がライノウイルス。
15%がインフルエンザ。
残りの中に、アデノウイルスとか、コロナウイルスとか
パラインフルエンザウイルスとか。

これら200種類以上あるウイルスが組み合わせで流行ってくる。
となると、組み合わせの数は膨大になるので
風邪に効く薬はないと言われたり
防ぐワクチンもないとなるわけ。
(ワクチンで感染症を防ぐことはできない可能性があると
 厚生省も公に認めている)

風邪をひかないワクチンは存在しないし
風邪の薬を開発したらノーベル賞ものだ!なんて話を
子どもの頃から耳にしてきた。
ちなみにインフルエンザA型は144種類もある。
膨大な組み合わせから
次のシーズンに何が来るかってことを前年に予測して
ワクチンを作ったり、薬を開発したり。
それがどれだけ難しいことか。

でも、どんなに医学が進歩しても
「風邪」というものが防ぐことも、即座に治すこともできないことには
大切な意味があるような気がしてならない。

私たち大人は子どもの頃に何度も何度も風邪をひいたよね。
しょっちゅう熱を出して、鼻水垂らして。
しょっちゅう青っ洟を袖口で拭きながら遊んだり。

こうして何度も何度も風邪をひいて
いろんな種類の微生物と出逢いながら抗体を作っていったんだよね。
だんだん年齢を重ねるごとに、過去の経験が生きてくる。
戦い方の記憶が刻まれた抗体の力を使いながら
対応できるようになってくるので
風邪をひいても軽く済んだり
風邪をひく回数もどんどん減っていく。

子どもの頃に風邪をひいて作った抗体に戦い方の記憶が刻まれていて
この抗体の力に守られながら
大人になるにつれて、ほとんど風邪をひかずに元気で過ごせるようになる。
小さい時に頑張った自分からの贈り物を、、今受け取っているってこと。
あの時のがんばりが、今の元気を支えてくれている。

でも、抗体って歳を重ねるうちにその力が薄まってくる。
風邪をひいた時の戦い方の記憶が少しずつ薄まってくる。
そんな頃、今度は大人として、親として、
子どもたちを育てる、向き合う、接触するという人生のステージが始まるよね。

目の前の子どもたちは私たちがかつてそうだったように
しょっちゅう風邪をひくし、
その子どもたちと接触することで、風邪をもらったりするかもしれない。

風邪をひいた子どもと同じように症状を出してしまうことがあるかもしれない。

でも仮に、無症状、症状がなかったとしても
風邪をひいた子どもたちへのケアを日々経験することでなんと
自分自身の薄まり始めている抗体の記憶を強化する
いわゆるブースター効果があることがわかっている。
子どもと一緒に風邪をひくことは、実は無駄じゃないってこと。

しかもその経験って、
今度は年老いた自分がいつか風邪をひくことがあった時
しっかりと力を取り戻している抗体が守ってくれるかもしれない。
いつかの年老いた自分への贈り物を
今、私たちが子どもと一緒に風邪をひくことで準備しているってこと。

新型コロナ感染症におけるスウェーデンの調査で
子どもと一緒に同居している家族と
同居していない家族では
同居している家族の大人たちの方が
感染する確率も、重症化する確率も低いという結果が報告された。

なんかだんだん、風邪をひきたくなってこない?

風邪のウイルスって長い長い歴史の中で私たちと共に生きながら
私たちを安全に生かす役に立ってくれている存在なのかも
しれないよね。
そうは言っても、あまりしんどく症状が出たり長引くのは辛い。
それに対しては、日頃どう暮らして、備えるかということが大事。
よく笑うこと
しっかり噛むこと
ちゃんと眠ること
こんなことが備えと、なっていくんだよね。

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#自然調和医療学
#井上まゆみ事務局


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