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「どうしたらできるか」を考える~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.441 2022.10.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事第44弾です。

そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「いいね オーガニック給食」です。


千葉県のいすみ市で、全国初の地元産有機米100%のオーガニック給食が実現するのに貢献した、市の農林課主査の鮫田さんの言葉が印象的でした。

「普段、私たちは米価や肥料の価格の上下など目先のことに気をとられがちですが、それらは食の安全保障の問題やウクライナのような世界情勢などのグローバルな背景とつながっています。稲葉先生の講演は、ローカルとグローバルを結び、私たちの食や農の問題の根源がどこにあるのかに目を開かせてくれるものでした」

p.10

「稲葉先生」というのは「民間稲作研究所」の設立者である故・稲葉光國さんのことです。除草ではなく抑草に主眼を置いた有機稲作を主張したという、稲葉さんの発想にも心惹かれます。「『できない理由』ばかりを挙げるのではなく、『どうしたらできるか』を考えることが大切」という鮫田さんの言葉は、オーガニック給食を越えて、すべてに通じますね。


「抵抗と自由のシンボル 大空に舞い上がるアフガニスタンの凧」では、タリバンは凧揚げを「音楽や演劇、ダンスなどと同様の娯楽とみなし国内での凧揚げを禁止した」と知り、愕然としました。東南アジアでは子どもだけではなく大の大人も夢中になって凧揚げをしている姿を見ることがありますが、アフガニスタンでも盛んなようです。「娯楽」をすべて禁止して、どうするのでしょう。タリバンの人たちは、娯楽なしでどうやって息抜きをしているのでしょうか。


「311子ども甲状腺がん裁判 下」では、原告の一人である「ちひろさん」(仮名)の言葉に、これまた愕然。「医大のほかの診療科は混んでいないのに、そこだけ子どもがいっぱい」いたそうです。ちひろさん同様、甲状腺がんの疑いのある子どもたちという意味です。なのにがんの告知を受けた時、同時に医師や保健師は繰り返し、「放射線の影響はない」と言ったそうです。「ない」ことの証明なんてできないのに、頭から「ない」と言ってしまう神経を疑います。裁判を戦っている人たちが、そして最終的には当時福島にいて甲状腺がんになった人たち全員が救われることを、切に祈ります。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒に貼られていたシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった吉富さん、いつもありがとうございます!



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