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政治家は代理人に過ぎない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.454 2023.5.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第57弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「笑賛! へんな研究」です。


イグノーベル賞がらみの研究などを紹介しているのですが、一見笑ってしまうようで、大事なことを秘めているモノばかりです。

まるで漫画の一場面のようですが、パプアニューギニアの僻地で診療する医師が調べたところ、けがによる来院者の2.5%がココナツの落下によるもの。落下時には頭に1トンもの力がかかって即死することもあり、”ヤシの木の下で寝てはいけない”んですね。(中略)日常に潜む危険性に気づかされました

p.10

1トンって……。
「ジェットコースターで尿路結石が通る」という研究も、興味深いです。私は尿路結石っぽくなることがたまにあるので、今度そうなったら、ジェットコースターに乗ってみようかな。

イグノーベル賞を受賞した研究についての著書がある、五十嵐杏南さんのイグノーベル賞の説明も印象的でした。

発明家の中にはイグノーベル賞を狙っている人もいますが、狙ってもらえる賞ではなく、ある分野で研究を突き詰めていったら、その中からたまたまおもしろおかしく見える研究が出てきたというパターンがほとんどでした。

p.10

真面目だからこそ、おかしい、ということですね。


忍者は「音もなく匂いもなく智名もなく勇名もなし……、まさに名前も残さないし自分がこんなことをやったと誇ることもないけれど、天地をつくるぐらいの大きなことを成し遂げる」。

p.13

これは三重大学国際忍者研究センター副センター長の、山田雄司先生による、「音もなく匂いもなく智名もなく勇名もなし、その功天地造化のごとし」という言葉の説明。カッコいいですね~。


特集以外では、冒頭の「私の分岐点」のプチ鹿島さんの言葉が心に残りました。

政治家は偉い人でもなんでもない。僕たちの代理人に過ぎないんです。お昼に何を食べるかは直感で決められても、国の政策はそうはいかない。情報収集、専門知識、議論が必要です。でも僕たちは他に仕事があってそのための十分な時間がない。だから代理人を立てているに過ぎない。

p.3

すべての政治家、そして国民に心に留めておいてほしい言葉です。主権は国民(本当は人民)にあるのですから。


「雨宮処凛の活動日誌」で紹介された、適切な処置さえなされれば命を落とすはずがなかった伊藤耕さんの死の経緯には、言葉を失いました。

話を聞きながら思い出していたのは、入管の施設で命を落としたスリランカ女性・ウィシュマさんのことだ。彼女の命は、「外国人」だからと軽く扱われた。そして耕さんも、「再犯を繰り返す薬物事犯者」だからと人間扱いされなかったのではないか。

p.19

ウィシュマさんのケースでも、耕さんのケースでも、「責任を問われるべき人間は数多く存在する」という雨宮さんの言葉に同感です。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。ただし今号については、5月15日に次号が発売されるまでは、販売者さんからのみ購入することができます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった宮本さん、いつもありがとうございます!



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