髭の先生、お久しぶり
前回の防災士の研修会、ガチで寝てしまったのだが、今回の講師は地元の医師だ。
しかもあたしが現役の看護師だった頃、よく県外の研修会でお世話になった先生なので、まさか寝るわけにはいかない。いや、彼ならあたしを寝かさないだろう。
案の定、寝る暇がなかった。避難所における感染対策についての話、そして災害時の心のケアの話は、実に有意義な内容だった。
被災した人も、その家族も、被災地に行った支援者も、誰もが心に傷を負うのは当たり前ということ。
必要な人が、必要な時に、必要なケアが受けられる体制つくり。災害が起こる度に支援の質も量も充実しているようでした。
それにしても、髭の先生は年を取らないな。口髭は今も健在だし、以前と変わらず黒々と艶めいて、鼻の下に鎮座していました。
この口髭先生、"ICLS"という初期救命救急のインストラクターとして活動していた頃、同県のよしみで面倒をみてもらったもんです。
研修は楽しく!がモットーみたいな先生で、ふたりで紐の両端を持って、激しく揺すって心電図の波形を作ったりしたっけ。
「心室細動ですー!あっ!ピーーーー」
受講生がさっさと適切な心肺蘇生処置をやらないと、すかさず、ピーーーーでした。
他のグループは、紙に印刷した心室細動の波形を静かに提示。でも、お祭り騒ぎが好きな県民性のあたしたち、バシバシと紐を上下に振っていました。
でも、県から委託された研修会だし、今回はさすがに大人しく講師を勤めていました。
それとも、あれから15年、お互い年を取って静かになったのかしらねぇ。