スタートアップでの働き方

スタートアップではどのように働けばいいのか、またはどのように働かせばいいのかに関してとても悩んでいました。そんなところ、とてもいい記事を見つかりましたので、翻訳し社内にも共有するためにここに書きます。
ここからは翻訳された記事となります。

スタートアップでそんな働き方じゃだめだよー!

私がスタートアップに入社して間もない頃に聞いた言葉です。しかし、今ではむしろ私がよく使う言葉の一つになっています。スタートアップでは、スタートアップの事業方式に合わせて仕事のやり方も変わらなければならないことに気づいたからです。

スタートアップの働き方とは何か、どのように働けば早く適応できるのか、さらにどのようにすればより良い仕事をすることができるのかを共有したいと思います。

入社初期

ロケットに乗る前にまずロケットになること。

スタートアップで最も戸惑ったことの一つは、きちんとした新入社員教育がないことでした。業務について学ぶどころか、入社した初日から処理しなければならない実務が与えられるのが教育なら教育だった。しかも、みんな忙しくて顔を見るのも大変で、表情もだいたい険しいので、特に尋ねる場所もない。最初はきちんと教えてもらえずに仕事からやれと言うこの会社はおかしい会社だと思った。どういう会社がこんなに体系もなく、いい加減に仕事をするだろうと。

というあなたに、まず3つのことを提案します。

1.用語集を作る

ただ知らない単語を整理しろということではなく、もっと知らないことがないか探せということです。

2.既存の資料をすべて閲覧する(レバレッジ)

既存にすでに誰かが悩み、作っておいた成果物があります。全部あるのに、あなたが探さないから知らなかったのではないでしょうか。

3.会社全体の業務整理(バリューチェーン)

任された仕事、自分の仕事だけうまくやればいいのだと思ってませんか? そういう形で脈絡なく働けば二度、三度同じ仕事をするかもしれません。


それぞれについて詳しく説明する前に、
スタートアップの基本的な生理を理解する必要があります。

スタートアップが成長するということは、誰か(顧客)に一生懸命商品を売って、少しずつお金を増やしているということです。従業員の給料も払えない初期のスタートアップは、顧客を満足させるために必死に努力しています。ビジネスをするにも時間が足りず、週末、昼夜を問わず仕事をすることが多々あります。 そんなスタートアップで重要なのは当然、選択と集中です。財貨と作業できる量が物理的に限られているので、選択と集中をしなければなりません。

今すぐ一件でも多く売らなければならない、激しい生活の現場の中で、スタートアップは学校のように社員を教える時間はありません。会社は自分の能力を発揮して成果を出すところであって、学校ではございません。大企業のように数週間の研修を行い、社内教育を期待したのであれば、それは間違いです。だから、基本的にスタートアップは「自分で学習して成長する」人を必要とします。

"私はまだジュニアなのに、教えてもらえずにどうやってこなせというのですか?

というのは、「私はジュニアだから何もできないし、無能なのに、なぜ私を採用したんですか」というのと同じです。チームメンバー全員が昼夜を問わず事業を存続させ、成長させるために努力しているのに、横で一つ一つ教えてほしいというのは無理があります。

環境が整っていて、新入社員教育もできるし、体系的な社内教育も行われているスタートアップであれば、本当に良かったと思います。 それでも、スタートアップの本質は変わらないと思います。会社が大きくても小さくても、より大きなビジネスインパクトを出すために努力するスタートアップであれば、メンバー一人一人が最高の成果を出すことに集中しなければなりません。

これが私が考えるスタートアップの基本的な前提です。ただ、大企業が閉塞感があるとか、やりたいことをやりたいという理由だけでスタートアップに就職しようとすると、思ったより適応が難しいかもしれません。生存と成長という先決事項が解決されて初めて、組織文化や福利厚生、社内教育のようなものが成立することを念頭に置く必要があります。このような前提のもと、早く適応し、成長するための業務方法論について、これから一つずつ解説していきます。

スタートアップの立場でも、社内教育や組織文化を考える前に、「採用・昇進」システムがきちんと整っているかどうかから点検してみることをお勧めします。適当に雇っておいて、何年後とか1人前をできるように育てるより、そもそも能力のある人を雇って、もっとうまくやれるようにする方が効率的です。社内教育をセットアップする前に、構成員が企業の情報にもっと簡単にアクセスできるようにして、早く学習できるようにした方が良い。


1. 用語集を作る

私は正式な出勤日の前に、まず事務所を訪問し、参考となるような資料を持って行ってもよいかどうか尋ねました。冊子、リーフレット、各種書類などを家に持ち帰り、知らない単語を整理しました。私がこの会社に入ってもいいのかと思うほど知らない単語だらけでした。わからないことがあれば聞かなければならないのに、自分が何を知らないのかさえもよくわからないので、もっと問題だった。

あえて用語集を作る理由は大きく3つあります。

1.わからないことを書き留めておいて、時間があるときに尋ねるため。

:スタートアップのチームメンバーは常に忙しいので、頻繁に尋ねるのが難しいからです。

2.自分が何を知らないかもっと調べるため。

:用語集を埋めるために知らない単語を探すようになります。

3.暗記するため。

:結局、暗記しないと実務でうまく使えないと思います。

ほとんどのビジネスプロセスは似たようなものですが、これに慣れていない社会人新入社員は、現場で使われる用語や概念、プロセスにさらに不慣れなはずです。 また、業界で慣用的に使われる隠語が多いので、早く適応するためには少し時間を割いて勉強した方が良いです。入社当初は、他のチームメンバーとコミュニケーションを取ることも多いので、言語こそ仕事の始まりと言えます。

特に、仕事を脇に置けないスタートアップの特性上、チームメンバーにわからないことを尋ねることにも限界があります。そのため、私の場合、毎日用語集と質問リストを整理して、出勤後に挨拶をした後、まとめて質問していました。もちろん、時々質問することもあったが、なるべく急がない内容はこのように時間を決めて処理した。

用語集を作り始めると、知らない単語を見かけたらメモする癖がつくので、知らない単語や概念を聞いたら、思わず「これ知らなかったな」とメモするようになります。用語集を作らないときは、文脈上の意味で大雑把に理解してしまうことが多かったのですが、そうすると、後で自分が知っていた意味と違うことがよくありました。しかし、用語集を作って整理してみると、基礎がしっかりできました。

そして余談ですが、仕事をうまくやるには、すぐに仕事を始める前に少し離れて見るのがポイントだと思います。通常、一生懸命やろうとするとすぐに仕事内容に集中することが多いが、それよりも仕事を始める前に「どうすれば効率的に仕事ができるのか」を先に考えることが役に立ちました。仕事について考える前に、仕事の方法を先に考えることが、自分だけの仕事方法論を作るための出発点です。

2. 既存の資料をすべて閲覧する(レバレッジ)

すぐにプロジェクト運営業務を任されたので、他のチームメンバーの仕事のペースに合わせなければなりませんでした。 そのためには、自分のやり方で仕事をするのは遅すぎました。今から書類様式やチェックリストを作るのは流石に難しいと思い、会社のGoogleドライブのフォルダを探り始めました。散らかっていたオフィスの状況と同様に、ファイルもあちこちに散らばっていました。私はほぼすべてのファイルを開いて、何があり、何がないかを把握し始めました。

仕事におけるレバレッジ(Leverage)は、「他人の努力によって自分の仕事効率を高めること」だと思います。経済領域でレバレッジとは、借金を出して投資する技法を意味があります。このように他人のお金で自分がお金を倍に稼ぐように、仕事も他人の努力を借りて自分の業務効率を高めることができます。

会社でよく見られる現象は、「やったことをまたやる」と「知らないうちに同じことをしている」である。

「やったことまたやる」は、すでに既存の作業や成果物があるにもかかわらず、その事実を認識せず、同じことを繰り返す事態である。すでに既存にデータ整理しておいたファイルがあるのに、調べもせずに自分一人でデータを集めるようなものです。

「知らないうちに同じことをしている」は、複数の人がそれぞれ自分のデータを整理していて、気づいたら同じデータで複数のバージョンのファイルが作成されている場合です。

このような問題が発生するのは、レバレッジ方式に慣れていないからです。新入社員でも経験者でも、上記のような間違いを繰り返してしまうため、入社当初からきちんとレバレッジをかける習慣を身につけることをお勧めします。入社してすぐ、自分の業務と関係なくても、会社のすべてのファイルを開いてみると、次のようなことができます。

  • 会社に何があり、何がないかを把握することができる。

  • 自分の業務に役立ちそうな資料が何であるかを知ることができる。(業務時間&労力削減)

  • 自分のやり方で仕事をするのではなく、会社の合意された方法で仕事をすることができる。(コミュニケーション&業務効率向上)

  • チームメンバーと業務成果物のトーンや様式などを統一することができる

たとえ時間がかかっても、初期に基礎をしっかり固めておくことが業務効率を高める道です。私は、どの集団に行っても、可能な限りすべての情報を共有することを要求します。 そして、仕事を始める前に、または仕事を始めてから一定時間を置いて、情報を最初に確認します。 同じことを繰り返したくないからです。

多くのスタートアップが「透明な情報公開」、「高い情報アクセシビリティ」などの組織文化を宣伝するのにはこのような理由があるからだと思います。単にコミュニケーション・意思決定が水平的であるということだけでなく、誰もが自由に情報にアクセスすることで、効率的に働き、早く成長できることを示しています。繰り返しになりますが、スタートアップでは社内教育に時間とお金を使わず、チームメンバーが自分で学習できるように情報へのアクセス性を高める方が良いと思います。

3. 会社全体の業務を整理する(バリューチェーン)

任された仕事、自分の担当する仕事だけうまくやればいいんじゃないかと思っていました。 その考えが間違っていたことは、1週間も経たないうちにわかるようになりました。気がつくと、自分の本来の役割が何なのかわからなくなるほど様々な業務を担当していたからです。一つの有機体のように動くスタートアップの中で、会社のビジネスモデルを理解できなければ、仕事ができない社員になるか、燃え尽きるかのどちらかです。仕事ができない社員になるか、バーンアウト(Burnout)になるか。

スタートアップは'良い職場'を探しに行く人には向いていないと思います。すべての構成員が成果を出すために限られた資源を注ぎ込むスタートアップは、「職場」の概念より「職業」の概念で扱うのが正しいと思います。全てが体系的に整理されていて、やるべき業務が決まっていて、福利厚生や組織文化もある程度整っているような職場を望むなら、失望するかもしれません。

成長の真っ最中でなければならないスタートアップの場合、完璧な体系を整えるより、どんぶり勘定式でも早く事業を一つ獲得したり、製品を発売するのがより効果的な戦略である場合が多いです。 そのため、業務自体が早く回り、このような状況に対処するために一人一人が多様な業務範囲を消化しなければなりません。 ですから、ビジネスが回るプロセスを理解できないと、柔軟に対処できないのです。

思った以上に多くの人が自分に割り当てられた仕事以外には関心を持たないことに驚きました。 会社の事業方向性や重大な決定について「それは経営陣がやること」と考えたり、他のチームメンバーのプロジェクトについて「それは私の仕事ではない」と言うケースが頻繁にありました。有機的に動かなければ共同の成果を生み出すことができないスタートアップでは、このような態度は比較的致命的なリスクとなります。

また、このような態度は働く原動力を失い、疲弊してしまうバーンアウト(Burnout)になりやすいです。自分がやっていることがどのような結果につながるのか、会社の目標とビジョンを正しく理解していないため、会社の成長と自分の成長が乖離していると感じる。自分をただのロケットの部品としか考えられなくなった瞬間、仕事の満足度も、成果も著しく低下する。だから、自分自身のためにも、常に会社の全体像をしっかりと見据えなければならないのだ。

バリューチェーン(Value Chain)とは、企業が商品を生産し、販売し、
付加価値を創出するすべての過程を意味する。

仕事ができる社員になり、バーンアウトを避けるためには、企業のバリューチェーンをよく理解していなければいけません。自分の業務がどのようなプロセスの中で意味があるのかを把握して働くことで、仕事の目標に合った成果物を生み出すことができます。

ここで重要なポイントは、単に会社のバリューチェーンを頭で理解しているだけでは効果が出ないということです。 そのバリューチェーンが実際にどのように機能しているのか、企業の具体的な目標は何なのか、タイムライン(Timeline)はどうなっているのか、誰がどのような仕事を担当しているのか、自分はその中で何を担当しているのかを知る必要があります。そうすれば、現業で効果を出すことができる。

ここには、次の記事で(次の記事も翻訳していきます)説明するTask管理の3つの基準が全て含まれていますが、KPI(目標/核心指標)、Action Item(課題)、Due date(納期)となります。ここでは、個人のTask管理以外に、管理者あるいは会社レベルで管理するR&R(Roles&Responsibility)の概念まで入っている。これについては次の回で詳しく説明していきます。

会社のバリューチェーンを簡単に把握するために
私は入社当初、こうしていました。

  1. 会社の事業スケジュールをカレンダー/メモ帳にまとめる。

  2. 他のチームメンバーが何をしているのかを整理する。

  3. 自分が担当している仕事とやるべきことを整理する。

入社初期にできる最も効果的でシンプルな方法です。会社の今年のKPI(目標)は、社長に直接聞くのが一番良いですが、負担になる場合は、上記の3つを先に整理します。業務報告会議の時に記録したり、文書を参考にしたり、チームメンバーにちょくちょく聞いてみると簡単にわかると思います。

頭だけでバリューチェーンを理解するのではなく、バリューチェーンが現業でどのような課題で実現されるかを把握する必要があります。そうすれば、大きな文脈の中で自分がどのような仕事を担当しているのか、これから何をすべきかが分かる。

このように働くことの最大のメリットは、会社の中で自分の成長キャリアをデザインできることです。会社がどのように成長するのか全体像を見ながら、私が会社の中でどのようなポジションを取るのが良いかを計画します。会社が勝手に私の成長をサポートしてくれると思うのは安直な考えです。生き残り、成長しなければならないスタートアップが親切に一人、一人の成長に寄り添ってケアしてくれることは難しいです。私が先に主導的に核心的な役割を獲得できるように盤を組む必要があります。


これまでの内容をまとめると以下となります。

1.用語集を作る

:自分が知らないことがないか探して整理し、時間を決めて一つずつ勉強する。そして暗記する。

2.既存の資料をすべて閲覧する(レバレッジ)

:効率的に仕事をするために、既存のものを活用する。

3.会社全体の業務整理(バリューチェーン)

: 会社の事業スケジュールと役割分担の中で自分のポジションを把握し、自分で成長ロードマップを描く。

本当に大したことないのに、いっぱい書いた気がします。

業務方法論で最も重要なことは何だろうか。このようなノウハウや情報をたくさん読めば仕事がうまくできるのだろうか。本当に良いノウハウなのだろうか。

私は違うと思います。人によって仕事のやり方は違うし、状況によって仕事がうまくいく方法も当然違うと思います。しかし、様々な仕事方法論に通じる一つのメッセージがあると思います。

仕事をする前に「働き方」を考えること。

一生懸命仕事を始める前に、効率的に仕事をする方法がないかを先に考えてみると、自分なりの「方法論」が生まれます。こうして私の仕事方法論を紹介するのも、実は良いノウハウを共有しようということよりも、仕事に慣れていないジュニア時代に少しでも「仕事方法論」の必要性を感じてほしいという気持ちが大きかったです。私と同じような失敗を繰り返さず、この文章をレバレッジして、もっと世の中を良くしてほしいと思います。

すべてのビジネスはソーシャルインパクトを持っています。顧客の問題を解決し、満足させるすべてのビジネスがもっと多様化してほしいです。このようなビジネスの本質に集中するスタートアップを応援します。さらに成長したい私のような人たちも、より多くのインサイトを一緒に共有していきましょう。


Reference : https://brunch.co.kr/@goodgdg/2

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