調理に手袋は必要か

食のよろず屋 Yayoiです。

知り合いの飲食店に、「素手で料理を盛り付けているのが不衛生」というお客様からのご指摘が入ったとのこと。
調理中の手袋徹底をするか思案しているとのことだった。

手袋をして調理している方が、衛生的に見えるのは確かだが
調理するとき、本当に手袋が衛生的で 素手が不衛生なのか?

一概にいえない。

単一作業なら手袋をつけた方が衛生的。
ひたすらサラダを盛る、
ケーキにフルーツを盛る、
パンを売場に並べる、等々。
そのまま加熱せずにお客さんの口に入るものは、手袋を使うべき。

複合作業をするなら、手袋をつけた方が不衛生な場合がある。
ここでいう複合作業は、一人で何でもやる飲食店のキッチンのような場合。
肉を焼いて、
サラダを盛って、
洗い物をして、
焼いた肉をのせて、
ソースをかけて・・・といった具合の作業。

生肉をさわったり、汚れた鍋を洗ったり、ごみ箱を触ったら
手を洗わないといけないのは当然。
しかし、ここに手袋の落とし穴がある。

素手ならベタベタして気持ち悪いからすぐ洗おうと思えるが、
手袋をしていると、自分の手は汚れていないので洗おうという気持ちがとても薄くなるのだ。
見た目にも、手袋をしているときれいな気がしてしまう。
その都度手を洗ったり、作業が変わることに手袋を取り換えたり、の徹底が意外と難しいのである。

つまりは、
汚い手袋をしているなら
素手でこまめに手を洗った方が衛生的なのだ。

コロナ時代を経て、
素手は不衛生で 手袋が衛生的 というお客さん側の認識が強くなっているのは事実。
素手でも箸でも手袋でも、見えない衛生を守ることが大事!


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