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企業型確定拠出年金からiDeCoに移管してみた

みなさんお久しぶりです。50代世帯主サラリーウーマンです。

2022年3月に30年以上勤めた会社を退職し、4月から新たな職場で働き始めました。いろいろインプットする事が多く、また新型コロナによる行動宣言も緩んできたため、noteをしたためる時間の優先準備がだだ下がりしていましたが、以外と?このnoteを興味深く読んで下さる方がいらっしゃるので、読者の方のためになる記事として、企業型確定拠出年金からiDeCoに乗り換えた体験談としてまとめます。

はじめに、企業型拠出年金の掛け金や継続年数など

3月に、早期退職時の手続きの記事を書いた時は、「企業型確定拠出年金の手続きは、退職後も出来る」ということで、後回しにしていました。

退職後も可能ではありますが、正確には移管を希望するならば退職後6ヶ月以内に手続きを開始しなければなりません。放置したまま6ヶ月を超えたら、自動的に国民年金基金連合会に残高が引き継がれ、連合会の規定の利率が適用されます。

国民年金基金連合会は銀行預金よりは利率は良いですが、2022年5月現在は1.50%のようです。

私自身は、前の職場で企業型確定拠出年金が開始された2003年4月から毎月の掛け金1万円(プラス、その時点で廃止された会社の独自積立残高100万あまり)で開始しました。2021年までの推移はざっとこんな感じ。下図の棒グラフの灰色棒が積立額、赤色棒が残高です。赤棒は結構上下していますが、年々掛け金合計に対して伸び率が大きい。これが長期運用の複利の力だと思います。

掛け金は、紆余曲折ありましたが、ここ10年くらいは下図の通り元本保証型やバランス型は一切含めず攻めていました。お陰様で?加入以来4.0%以上の利率で回っていました(図は2021年7月時点の利回りです)

iDeCo移管作業は思ったより大変だった

新しい職場には企業型確定拠出年金制度がないので、iDeCo一択に決めていましたが、どの銀行、証券会社のiDeCoにするかは、自分で決めないといけません。現在、沢山の企業がサービスを提供しているのでその中から決めます。ちなみに、前職の会社の退職手続きにおいて、こちらの移管に関する情報提供は一切ありません。ご勝手に、というスタンスです。

そのため、iDeCo公式サイトで、iDeCoサービスを提供している銀行・証券会社・保険会社が、どのような運用商品を扱っているかを調べ、自分にあった運用商品のラインナップがある楽天証券に決め、移管手続き資料を取り寄せました。私は既に楽天証券口座を持っていましたが、初めて利用する会社の場合は、口座開設手続きが必要なので、さらに時間がかかりますので選定にはご注意を。

また、手続きはネット上で出来ません。証明書の原本も含め、全部紙で提出です。(資料が到着した時、その封筒のあまりの分厚さに圧倒され、しばらく放置しました…)

ちなみに、移管元の会社への手続きは不要です。携帯電話会社の乗り換え時の手続きと似たような感じ。

「運用管理機関って何?」

手続き中に困った事No.1はこれです。移管先に提出する資料に、元の確定拠出型年金の運用管理機関名とそのナンバーを記入する欄があるのですが、これが何の事だか分からない。
記入案内に「在籍していた会社に問い合わせて下さい」とあるが、既に退職しているし、どこが窓口か分からないので時すでに遅し。

同じ問題で困ることが想定されるため、楽天のQ&Aをシェアします。私は前の職場から毎年1回送られて来た「確定拠出年金残高のお知らせ」を頼りに、調べまくって、機関名を知ることが出ました。

運用商品選定地獄を乗り切る

分厚い移管手続き資料の多くは、移管先の運用商品を選定するための商品説明書が多くを締めていました。実は、移管するのは「過去の運用残高」に加え、今後の掛け金の運用先、の両方を選ばなくてはなりません。

iDeCoの運用商品は、掛け金合計に対して、10%は国債、20%は国内株、30%は外国債券、、という感じで、合計100%になる割合で決めていきます

残高を運用する商品と、今後の掛け金を運用する商品は全く同じもの、同じ割合でも良いし、分けても良いです。ただし全部自分で決める必要がある。

何を選んだら良いか決めれないと悩む場合は、独立系のファイナンシャルプランナーさんに相談を求めても良いかもしれません。

移管手続きに要する時間は結構長い

やってみて初めて分かった事ですが、移管の手続き書類を提出(郵送)してから、実際に新しい楽天証券サイト内のiDeCoで運用が開始されるには、2~3ヶ月と、思ったより長くかかりました。細かく説明すると

  • 新たな掛け金の運用が開始される時期

  • 残高が引き継がれ、楽天証券のサイトに残高が反映される時期

が、それぞれ別に開始され、掛け金の運用は2ヶ月過ぎ、残高の反映は3ヶ月近くかかりました。特に、掛け金が引かれて毎月の運用が開始されたのに、前の残高が表示されなくて、私の残高は一体どこに??まさか手違いで消えてしまったのでは??
と、とても心配しました。

楽天証券から経過についてメールで知らせてくれていましたが、「iDeCo加入手続き書類を受領しました」メールが届いてから、「加入手続きが完了しました」メールを受け取るまで50日かかり、実際にサイトに残高が反映されるまでさらに2週間ほどかかりました。

iDeCoに関わる手続きは、国民年金基金連合会も関与しているらしく、他のiDeCo運用会社も、同じくらい時間がかかるみたいです。

知らなかった事実:残高は一旦現金化される

以前の運用元から、iDeCoへ残高がどのように引き継ぎされるか、体験してみて知った驚愕の事実なのですが、一旦全て現金化されるのです。

という事は、現金化されるタイミングの市場経済状況によって、大きく利益が出たり、損失が出るというリスクがあるのですーー

私が、移管手続き書類を提出した頃は5月初旬。そう、ウクライナとロシアとの紛争がきっかけで市場が混乱し、世界中の株式市場が大きく下がっている時期でした。

私の場合、幸いなことに移管手続きに2~3ヶ月要していたため、実際に以前の運用会社の残高が現金化されたタイミングが6月末だったらしく、一旦大きく下がった市場が少し持ち直した時期で、さらにほぼ同じタイミングでグローバル市場の商品を買い直しているわけなので、結果的にはまあまあな時期に売っって、買いなおす、という事になりました。

移管の盲点です。皆さん、切り替え時期は重要という事を覚えておいて下さいね。


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