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干瓢について物申す 第2話

前回に続いて干瓢の記事だ。(どうでもいいよ)と思わずにどうか我慢して欲しい。もしかしたら、夏休みの自由研究の足し程度にはなるかもしれない。
ということで、今回は干瓢の存在理由についてリサーチした結果を報告したい。

干瓢(かんぴょう)の存在意義

・仮説 必要な栄養素を摂取するために必要な食べ物である。
このような仮説を立てて、我々は調査を行うこととした。
もっとも、上記の「必要な栄養素を摂取するため」(①)という理由については、他の食品で代替可能であれば、干瓢=必要な食べ物とはいえない。そこで、併せて、「干瓢の栄養素を他の食品で代替可能であるか」(②)どうかも調査を行うこととした。

①必要な栄養素を摂取するため
栃木県干瓢商業協同組合のWEBサイト(https://www.kanpyo.jp/basic/)によると、
干瓢には、「栄養的にもカルシウム・カリウム・リン・鉄分等が多く含まれ、加えて現代食生活に不足しがちな食物繊維も豊富なことが特に注目されています。」と記載されている。
まず、食物繊維が現代人の生活に不足しているかについて検証したが、「24g/日以上、できれば14g/1,000kcal以上を目標量とすべきである」ようである。これに対し、日本人の食物繊維の摂取平均は、18.4gであり、摂取量は不足しているといえる。
次に、干瓢に食物繊維が含まれているかを検証した。
見方は色々あると思うが、
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)炭水化物成分表 編 -利用可能炭水化物、糖アルコール、食物繊維及び有機酸-」において、干瓢の食物繊維総量は、次のとおりとされている。
乾いた干瓢:30.1/100g
茹でた干瓢:5.3/100g
甘煮の干瓢:5.5/100g
干瓢には確かに食物繊維は含まれるものの、食物繊維は干瓢のみで十分に賄えるものではない。毎日必要な食物繊維24gを干瓢のみで摂取しようとすると、茹でた干瓢であれば453g、甘煮の干瓢であれば436gを毎日食べなければならない。これはあまりに非現実的ではなかろうか。

②代替可能性
次に、食物繊維の摂取を他の食品で代替できないかを調査してみた。
(https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00040.html)の食物繊維含有量トップ10に記載のとおり、100g当たりの含有量としては、
らっきょう(20.7g)、エシャロット(11.4g)、とうがらし(10.3g)、ばれいしょ(9.8g)、グリーンピース(7.7g)、しそ(7.3g)、パセリ(6.8g)、たで(6.3g)、にんにく(6.2g)、モロヘイヤ(5.9g)が干瓢のを超えている。
栄養素から見た干瓢の代替品は世の中に多くあり、干瓢は食べなければならないものではなさそうである。

まとめ

このように、かんぴょうは、文化面、栄養素どちらからも必要ではないことがわかった。
筆者らが当初いだいた印象は正しく、今後干瓢の需要は衰退していくことが想像される。

                              以上


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