豊かで気持ちのいい 世界の実現に向けて
1987年の夏、私は台湾で事業を始めました。その事業が後に現在の株式会社萬年となります。当時、台湾は工業が急成長し、経済が発展していました。生活の豊かさに一喜一憂しつつも、環境汚染や大量のゴミに対する不安が私の心を占めていました。台湾が見えない何かに侵略されたような感覚にとらわれ、私はこの状況を変えるべく行動を起こしました。
自宅で小規模な鉄スクラップ事業を始めたのは、その一環でした。同じ思いを抱いた仲間たちと共に、台湾の工業を支える担い手として努力しました。しかし、台湾での鉄スクラップ事業には規制がかかり、事業の継続が難しくなりました。仲間たちは他国に移り、私も進むべき道に迷いました。妻の言葉が私に力を与え、「国を跨いで手を組むことなくして、大量のゴミに対処することはできない」との考えに背中を教えてもらい、私は台湾を離れる決断をしました。
2009年、私は日本で株式会社萬年を設立し、事業をスタートさせました。日本でも電子廃棄物が大量に存在し、これに直面したことで、使命感が芽生えました。豊かなイメージの裏に潜む負の側面に対峙し、これを解決しなければ真の豊かな世界は訪れないと確信しました。
現在、資源循環の重要性が世界中で認識されています。私たちは国の枠を越え、世界中でリユース・リサイクルを推進し、サステイナブルな世界の実現に向けて奮闘しています。豊かで気持ちの良い世界を築くため、資源の循環に向けて努力し続けます。
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