ガターに落ちて
どうしようもない友人の話ならいくらでも書ける。しかし、である。「類こそ友である」とする言論を個人的には嫌っているのだけれど(なんせ、どうしようもない者が多いものでね!)、彼等もまた「どうしようもないヤツ」といして迷いなく私を挙げるのであろうと、何とも情けのない確信は薄らと抱いている。
さて、月曜より始まった東北逗留も今日で終わりだ。前半は頗る不便な日中であった。社用の携帯電話を京都へ置いてきてしまったのである(有り得ない話!)。忘れたのではない。無かったのだ。直ぐに思い当たる。先週の金晩、歓迎会とそれから二次会とを終えて、上司に自宅まで送ってもろうたのだ。勿論熟睡であるから、到着後は慌しく荷物を掻き集め、自宅へ帰ったのである。実際、携帯はシートの下に落ちていたそうな。
"忘れ"においても思い当たるものが、この一週間で二度ある。客先へ鞄を置いたまま次へと移動していた。部屋へ着替えを置いたままチェックアウトした(お陰様で下着含めた全身を昨日のもので覆っている!)。そんなとき、失態の格を、どうしようもない友人らの彼是と比べ、私は安心するのである。まだまだやっていける、大いに丈夫である。
そういえば、仙台一泊目に店で打ち解けたおあ兄さん ─退店の時機を私のそれと合わせてくれたのだった─ より「次仙台に来たときはまた飲もう」なるお言葉いただき差し出されしQR、翌朝、早速晩に誘おうと思うたが名前が分からん。如何せん同じ類の人間が多い。交換後の合図は有意義であるとの気付き、初夏。
東京で前職の同期と久々に。待ち合わせの新橋では古本市が。岩波の『民藝四十年』を買った(随分安い)。
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