見出し画像

とりとめなき59

まこと出来の悪いスポンジである。物事全般、見え方がくるりと返ったかと思えばまたひっくり返り、目が回って仕方がない。民藝こそ至高だという、それではダメだという、洗練された美を愛でよ、崇めてはならん、詩こそが崇高だという、売りに出すのは邪であるという、純粋でないのか、いいや世間に問うことに意義がある、世間とはなんなのか、創作に生きることが理想である、質実さと両立するのか、なにが正解なのであろう、総ては選択である、意志の介在の有無、ひたすらに流れよ、流されているだけなのでは、流れに生きる他あらず、それは自由か、自由は幸福か、不幸があってこその幸福ではなかったか、ガラクタのようなアフォリズム、先人を敬うべし、時代に囚われるな、脱出を図れ、いいやそれは欲深き業、地に足をつけよ、それでもって空を認めよ、そんなことに意味があるのか、意味など、意味など─

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?