見出し画像

Tableau Viz作成振り返り2 ーSDGs ー

はじめに

DATA Saber Bridge -2nd- に挑戦中のNakajimaです。
先日、DATA Saberのコミュニティ活動としてTableau PublicにViz 2作目を掲載しました。
「SDGs」をテーマにしたVizに活用してみた覚えたての「技」などについてまとめてみました。

(1) Viz作成の背景  -Task-

きっかけ

Tableau Prep のコミュニティー(Japan Preppin Data Fam)に毎週参加しています。
水曜日にお題が出るPreppin‘ Dataを自力で回答作成、発表。参加者の回答、「技」を学びとして、新たな知見、「技」の引き出しを得る訓練(Practice)の場。始めて5ヶ月ほどのになります。
Preppin‘ Data  W38のお題にSDGsが取り上げられ、各国が提出したSDGsデータに対するスコアをまとめたデータをソースにしたPrepフローの作成課題た与えられました。

ちょうど、DATA Saberで最初にTableau Publicに投稿した世界人口推移のVizを作成することを考え始めたタイミングで、 このW38のデータを入手することに。
世界の動向、特にアフリカ地域の将来はどうなるか? なんてを考えていた時。今のアフリカの現状が、SDGsのスコアデータから垣間見えれば。。

会社やTV報道で積極的にSDGsが取り上げられ、様様なテーマでの「持続可能な世界の実現」が普通に取り上げられ始めた変化のある今。
SDGsは大切なテーマと考え、入手したデータのViz作成にトライしてみました。

(2) データソースと前処理     -Get Data-(Preparation)

データソースはExcelで提供され、Preppin‘ Data用に加工された可能性もあるExcelデータです。W38のお題で取り上げられたワークシートは、各SDGsスコアが色分けして表記され、それ自身でもデータの意味を読み取れるものでした。ただ、ワークシートをスクロールして多くのデータを確認するのは、流石に手間ありと感じるものでした。

多くのワークシートから、Viz作成を念頭に、必要性のあるワークシートをまず選択。
2023年の評価スコアが登録された最新のデータのシート、および2020〜2022年の全てのスコアが記録されているデータを利用することとしました。
2022年以前のデータは、ひとつのワークシートに整理され、縦に各国、横に年毎のデータが横持ちでずらっと並んだ下図のような形式です。

データソース例(2022年以前のデータ)

選んだデータをTableau Prepで事前にクリーニングをすることとしました。
2022年以前のデータへの2023年データのマージ、および 全ての年毎データを縦持ち化(ピボット)する前処理を行いました。ピボットの対象は、SDGsの各GOALSになる17種+総合スコアとなるIndex Scoreの計18項目。

前処理として、必要な項目のみに絞り込み、徹底的に縦持ちに整理。
DesktopでのViz作成時に初心者である私の力量でも、使えるグラフのレパートリーが増えるメリットがありました。

Prepのフロー

前回作成のVizと同様に、Udemy教材から入手した各国のISO3番号、地域、OECD加盟状況のマスターとなるMETAデータも利用し、結合のステップでデータ利用しています。
フィールドには、Index Scoreを各年毎に国別ランクを算出したフィールドを、Prep上で追加しています。

Viz作成に利用したフィールド(8フィールド、約7万レコード)

(3) Vizを作成   - Choose visual mapping、View Data-

悩んだ国毎の表示方法

前回作成した世界人口推移のVizからの流れを考え、地域分けのボタンフィルタを流用することに。地域の色は、そのまま利用。
ここの色、実は透明度を70%に設定し、少し柔らかさを出しています。最初に作成したVizから変えてはいませんが、SDGsのロゴが、主張する色(原色系)を利用しているため、ダッシュボード作成時にはいいバランスになっていたかなと思います。
行に min(1) のセル設定を利用して、地域のボタンフィルタを作成。行の軸は、固定で0〜1に再設定し、前回のVizと異なりボタンフィルタを横に表示しました。

ボタンフィルタの設定

地域選択の仕方は決まったものの、国の選択は何かいい方法はないか?
出来れば、動的ゾーン表示の様なビューを切り替えてスッキリ見えるダッシューボードにしたいと考えました。
今の自分の実力も勘案し、後述の国毎のSDGsスコア表示の兼ね合いと、時間的余裕から今回はビューの切り替えを行わず、地図を利用した各国データを切り替えるフィルタとして利用することとしました。センスがなく、ちょっと地図が小さい点はご愛嬌で、、、

Mapを国選択のフィルターに利用

地域毎のSDGs Index スコア

SDGsの総合評価となる Index スコアに対しては、アフリカの地域性を表現したかったので、あえて国単位でのフィルタがかからない様に設定し、地域のボタンフィルタのみに反応するものとしてみました。
この時点で、地域間の差として現時点で、アフリカ全体で他の地域よりもスコアがまだまだ低いことが判りました。

国毎のSDGs 全スコア

Prepでデータを縦持ちとし、スコアのフィールも1つだけに整理したメリットが最大限出せる様に、SDGsの全ての項目スコアを表示するSmall Multiple  Chartを作成しました。
作成には、sqlbelleさんのYouTubeから「Tableau Small Multiple Line Charts/ Trellis Charts- Complete Tutorial using table calculations & LOD」を参考にチャートを作成。
普通は不要だと思いますが、サイズ調整用にパラメーターを準備して、下記の要領で作りました。ダッシュボードのレイアウトを考える際に、数パターンの行数を検討しましたが、最終的には 横6× 縦3 のチャートとしています。

パラメーター設定

計算フィールを作成し、それぞれ行列にドロップしています。

「Columns」フィールド(列に入れる) : IF [index] % [# of Columns] =0
THEN [# of Columns] ELSE [index] % [# of Columns] END
「Rows」フィールド(行に入れる) : INT(([index] -1) / [# of Columns])

ドロップした両フィールドを、「次を使用して計算」メニューから、予め 詳細 に入れておいた「SDGs GOAL」を選んでMultiple  Chartとしました。

国際連合広報センターのホームページから、SDGsのロゴ、ホイールの利用は、営利目的でなければ申請なしで利用させて頂けるとのことで、ロゴレイアウトと各スコアを上下対比で出来る形を採用。ダッシュボードでグラフが入替る動的な変化は加えずに、各ワークシートのグラフを一つに収める形としています。

ダッシュボード

ダッシュボードには、地域と国毎にそれぞれフィルタアクションを設けています。
地域は、ボタンフィルタを選択した際にIndex スコアとMapの表示地域のみにアクションをかけ、地域での情報が分かる表示としてみました。
国毎のフィルタは、設定下記のようにし、年毎のIndex スコアを元にした国の順位、および計18種のスコア表示の切り替えをする形としました。
地域選択 →   Mapからの国選択 の順位選択をして頂けると、ドリルダウン的に示唆分かると思いますが、この流れの説明表示は スペース面の観点から今回は行いませんでした。次のViz作成の課題です。

おわりに -Develop insight、Act-

前のVizで気にかけていたアフリカ地域の新興度合い。SDGsスコアを見るかがぎりは地域全体として他地域、特に先進国地域との差がまだまだあることが明らかです。
ただし、国毎のスコアを見てみると、アフリカの国でもスコア ランキングがそこそこ高い国があります。今回グラフ化しませんでしたが、OECD加盟、支援受領国などでも差異があるようです。経済の拡大度合いも含め、地域差、国力差が出ていることは読み取れました。

アフリカの主要国を含む Globall South と呼ばれる国々の発展が、これからの世界成長を支えると考えられます。
これら国々が、世界的な主権争い、長引く紛争の影響を受けずに、健全な進展が進むことを 「想い」 望みたい。

とわいえ、日本のSDGs 総合ランキングは結構高い。報道が増え、見慣れてきた感はあるものの、まだ実態感とはかけ離れている様な?
更に、日本は年々総合Index Scoreの順いが低下傾向。報道の過熱感との差を感じる。
逆に、北欧地域はランキングが毎年 常に上位。生活のし易さ、文化の違いがやはり違うのかな? なとど考えつつ、次は日本に考えるVizの作成したいと思いが出来たインサイトでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?