マグロのコンフィとゲイバー＆芸人＆ロックバンド

昔冷凍庫の会社で、飲食店に卸すマグロや海老などの海産物を仕分けするお仕事をしていました。　

その職場は高時給だったためか、そこにはロックバンド、お笑い芸人、俳優のたまごなど、夢を持っている若者が多数いました。

世の中にただつばをたくさん吐いているだけの世界にいた私には、彼らとの会話は刺激的で、もの凄くいい影響を受けるものでした。

色んな方に一緒にコンビ組もうと誘われましたが、その頃は自分も尖っており、俺のほうがおもしろい、と内心思いながらも、『ウ～ン、自分には今からスターダストの様な輝く夢があるから』と、残念ながら辞退。

職業をいろいろ変えた様々な経歴の人達が在籍していて、文化人、某有名企業の係長、建設会社の社長さんなどから可愛がって頂き、和気あいあいと楽しい職場でした。

中には社会不適合者もいまして、冷凍庫の三兄弟とあだ名で呼ばれる三人組がいました。

一人が急に発狂し暴れ出すと、もう一人が商品の箱の中味のブロックの海老を人にぶつける、ぶつけられたもう一人がマグロの塊をブレーンバスター。

魑魅魍魎のショータイム

その乱闘騒ぎが始まると、どう見ても堅気に見えない所長がダッシュしてきて、暴れてる子に張り手を一発バチーン。

彼はへなへなと崩れ落ちうなだれています。ショータイムが終わったあと、皆さん何事も無かった様に、はい、仕事再開。

2日に一回はショータイムがありました。今の令和の時代では考えられません。

楽しい職場でした。私はすべって2回ほどマグロをブレーンバスターしたこともあります。海老を投げつけてきた方を飛び蹴りで返したこともあります。バイブスってやつですね。

さっマグロのコンフィです。

マグロ　200g
ニンニク　適量
ローズマリー　２本
塩　適量
オイル　適量
ローリエ　適量

①　マグロにしっかり塩をふり、マグロから水が出るまで３０分おいておきます。

ニンニクを切り

３０分後、先ほどのマグロの水気をふきます

②　鍋の中に、オイル、ニンニク、ローリエ、ローズマリーをいれます。私の家の近くの川沿いにローズマリーがたくさん生えているので、ブチブチ引っこ抜き放題。

鍋にまぐろを入れまして、

60〜65度の温度で30〜40分ぐらいゆっくり煮ます

きれいな瓶にいれて冷蔵庫で一晩寝かせます

完成です。マグロの下にインゲンのピューレをひいています。

その他にも、サンドイッチ、サラダ、パスタなど、いろいろ使えます。　

さて、冷凍庫の仕事が終わった後、私が飲食店の夜バイトが無いときは、職場の仲の良い方と夜の街へ繰り出してました。

朝早い仕事場なので夕方から飲み始めると、ま〜夜が長い長い。

二軒目のBARを出た後、ロックバンドの彼に『俺の知り合いのゲイバーに行こう』と誘われ、３人で楽しい時間を過ごしていました。

刻々と時間がたつとスキンヘッドのクリス松村みたいなオーナーが、熱が入り始めて一人一人に説経タイム。ありがたい。。

ロックバンドの彼には『あなた、世の中の評価を気にし出したらおしまいよっ』『もっととがりなさい、昔話するようになったらおしまいよっ』　

芸人志望には『馬鹿っ、お笑いの二番煎じ?オチはあるの?』『新しい風を吹かすほどの風はあるの?』

ふたりとも涙ぐんでいます、私はビクビクしながらちいかわランドの様に泣き顔です。

私には『いつまで青い鳥追いかけてるの?地に足をつけなさい』『パンツを見せるより恥ずかしい思いしたことあるの?』ん??『一回きりの人生なのよ』と言われ

私は『そ〜なの〜かな〜！？』

 ・・１cmぐらいの近さでにらまれました。

最後に『これっ私の電話番号あげるわ♥』と番号の入った紙を私に差し出し、私が丁重にお返しすると、

『受け取れっつてんだろっ』

と怒鳴られました。

二日酔いの翌日。死んだ魚の様な目をしたスナフキンの顔になっていました。

ボナペティート♪