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【国際結婚は別に大変じゃない】夫婦円満の秘訣は結局のところコミュニケーションしかないと思う

東京に住んでいるフランス人インフルエンサーのクララちゃんが好きで、ファンからのランダムな質問に回答するYouTubeビデオを見たんだけど。

いろんな質問がある中で、メインはパートナー間や夫婦間の問題をどうやって解決していくか?というところ。

クララちゃんがそれぞれ回答するのだけど、最終的には「話し合う」に行きつき、

「話し合いの場の雰囲気作りにこだわる」
暗い雰囲気にならないように、好みの食べ物を囲んで、
「話の切り出し方を丁寧に」
楽しい会話から始める。

というところが、おしゃれで賢いクララちゃんらしい答えだなと思ってとても感心した。

カップルの生活の話し合い

日本人は察し合いがとても上手で、言葉にしなくてもなんとなく分かり合えるという素晴らしい文化があるのだけど、

その文化故に「こんなことわざわざ口に出すなんて、大げさかな」と必要な話し合いさえ避けることもあるような気がする。

私は2019年にドイツ人夫と結婚する前、国際結婚した先輩カップルたちに「国際結婚は大変よ!よく考えたほうがいいよ!」としょっちゅう言われた。でも一体何が大変なのかは教えてくれなかった。

結婚してから、「さあきっと何か大変なことがあるはずだ」と思ってきたが、5年経ってもまだ「これか!」というような事件は起こっていない。
あの頃先輩たちが「大変よ」と言ったことが何だったのか今もわからない。

むしろ夫婦でシェアハウスに住んでいた時は、シェアメイトに「理想的ですね」「仲良しですね」とよく言われた。(いつも仲良しとは限らないけど)

それは私達夫婦の間に私達流の話し合いの習慣があって、すれ違いがないからかもしれない。

ドイツ人はめっちゃストレート

日本に住んでいると、西洋の文化はみんな似たようなものかなと感じる。アメリカ人もヨーロッパ人もみんな同じように、仕事が終わったらさっさと帰って、家族の時間を大切にして、休暇は家族で南国に行くというような。

でもそれは違う。特にヨーロッパで隣り合った国でも全然文化が違うことがある。

私の経験では、暖かい国の人は相手の気持ちを考えたり、空気を読もうとしたりする傾向があるように思う。オーストラリア人も南米人も日本とは違う種類の「調和」がある。

ドイツは違う。絶対的に言葉が優先で、雰囲気とか顔色とかは気にせず、「言いたいことがあるならハッキリ言え」という方針。

ドイツ人夫も相手の都合を全く気にしない。
以前シェアメイトが出かける直前に、夫がどうでもいい話で話しかけるものだから、「彼女は急いでたんだからどうでもいい話はあとでするべきだ」と私が注意した。
夫は「急いでいるなら、急いでるから今は話せないと彼女が僕に言うべきだ」「何が悪かったのかかさっぱりわからない」という感じだった。

大阪人もストレート、そして面白さが優先

私は生粋の大阪人のネーチャンなので、とてもよくしゃべる。というかしゃべりすぎである。そして大阪人の会話は面白ければ面白いほど上質なのだ。

その上私はアメリカやチリに住んで外国人の文化の違いには慣れているので、夫が何か腑に落ちないことをするとその場で質問する。そしてそういう話し合いはたいてい何かの学びや面白さにつながる。

以前こんな会話があった。

私の友達に子どもが生まれたと夫に言ったら、「へえ!何が生まれた?」と言うのだ。

何って…人間に決まってるやろ!?
まるでそれ以外の何かが生まれる可能性があるかのようやな!?と思って私はツボに入ってかなり笑ってしまった。

この会話は日本語で、夫は日本語がまあまあ流暢なのだが、この日本語の間違いは明らかにおかしい。
こういうときは「男の子か女の子か」とか「どんな赤ちゃんか(小さいとか静かだとか)」言うんだよ、と正した上で、なんで「何が生まれた」という間違いが発生するのか聞いてみた。

いろいろ聞いてみるとドイツ語では、名詞には中性、女性、男性の3つがあるらしく、赤ちゃんや子どもは中性で表すらしい。そしてドイツ語では赤ちゃんのことを尋ねるときに「彼」「彼女」ではなく「何」という言い方をするらしい。

でもよく考えてみろよ。
それがあなたの言語では普通かもしれないが、赤ちゃんに対して「何が生まれた」っていうのは、おかしいと思わないか!?

英語話者でも「英語っておかしいよね」ということがよくある。例えば「わかった」は「I see.」と言うが、別に何かを see 見ているわけではない。「何も見てないのに I see っていうのよく考えたらおかしいよねえ」というわけだ。

でもドイツ人はドイツ人なので
「別におかしくない。赤ちゃんは「何」でいい」
と、夫は言うのだった。さすがドイツ人じゃん!!期待を裏切らない頑固さ!伝統を重んじる精神がそこここに見られるね!

でも日本人に向かって「出産おめでとう!何が生まれた?」は絶対言わないほうがいいぜ?

話し合いは面白いもの

そんなわけでひとつの会話から「なんでそう思ったの?」「どういう背景があるんだ?」ととことん聞いてみるので私たちの話し合いはなかなか面白い。

夫もサムライが大好きなガイジンなので私の考え方を聞くのが面白いらしい。時々「日本人はオカシイな」と言われるけどそれはそれでいい。

普段からよくしゃべってるから改めて話し合うこともないのだと思う。相手に変えてほしいことがあるとか、もっと家事やってほしいとかお金を節約してほしいとか、そんなことは一切ない。「お風呂掃除してや」「わかった」「お金もったいないから弁当持っていきや」「わかった」で終わりである。
世の中の夫婦はどんなことで衝突しているんだろう…

何はともあれ、ドイツ人と大阪人の話し合いは全然おしゃれじゃないが、私たちなりの楽しさがあると思う。

結局夫婦円満にはコミュニケーションするしかない。それを頑張るんじゃなくて、面白いな、楽しいな、発見があるな、飽きないな、という感じになればいいのかもね。

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