季語「十薬」

十薬の匂ひ濃き雨朽ちし木戸

※推敲by鶫さん
推敲前:十薬の匂ひ濃き雨木戸の内

(じゅうやくのにおいこきあめきどのうち)

ドクダミ‥詠みにくいなぁ、と思っていたら
今日はムカデ‥もうお手上げ。
なので、ドクダミは頑張ってみようと思い、
こっそり深夜の登園🐣

我が家とお隣さんの背中合わせの塀。
境界目いっぱいに家がたっているので
何せ近い。日の当たらないその辺りに、
ドクダミがたくさん生えていて、
もっぱら猫さんの通り道になっています。
「木戸」はないです。

三歳ごろまで住んだ家は、古い平家で
ガラガラと横に開ける木の門がありました。
私が引っ越した後は、建て替わって
パン屋さんになりました。
小学校の正門前という立地にぴったり!
手作り感たっぷりの、サンドイッチが
美味しい人気店でした。
その店も今はなくなりました。

自分に所縁のある場所を訪ねても
面影の残る景色は小学校ぐらい。
実家があった場所は通らないようにして
います。取り壊された後に感じた、
背中がすーすーして冷たくなった気配を
思い出すと、どうしても悲しくなる‥
とはいえ、そろそろ気持ちの切り替え時では
あります。普段は忘れているし、どこかに
新しいお店がオープンすると、嬉々として
真っ先に覗きに行くような私ですから。
半世紀の移ろいとは、こういうものなの
でしょうね。

ふと思い出した木戸の手触りから、つらつらと
書きました。
読んでいただきありがとうございました。


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