忘れる才能。
経験も肥えていくと
本当に悲しいときこそ泣けなくなる。
一刻も早く「忘れたい」からだ。
忘れないと生きていけないくらい
辛いことだと頭でわかっているからだ。
この気持ち、わたしが尊敬する作家さんが
父親を亡くされたときの本の中に
似たようなことが書かれていて、
ああ、やっぱそうだよな。
忘れなきゃ生きていけないから
わざと忘れることってあるよな、と
当たり前のことなんだよなと安心した。
気持ちを見ないふりすることで
本当にいろんなことを忘れてしまったりするけど
その方が生きやすいし
わたしにとってはありがたい。
ただ、自分の気持ちに蓋はしても
自分の気持ちにうそをつかないことは大切だよ。
嘘つくくらいなら、黙ってればいいよ。
そのうち本当に思ってることが
涙になったり
誰かに違う形で伝えられたり
幸せな形になるよ、必ずね。
*
例えば忘れられない人、恋がある。
それはどうしてなのか、めちゃくちゃすきだったと思う恋があるとする。
それは実は「ポジティブな意味で忘れられないのではない。」と言う話もある。
つまり「あなたが深く愛したから忘れられないのではなくて、あなたが深く傷づいたから忘れられないんです。」と言うこと。
これ、誰かを救えそうな言葉だなぁと思ってメモした。
この言葉が「そうじゃない、愛したからだ。」と言える人は本当にその人を愛したんだと思うし愛されたのだと思うし、心にも置かないでほしい。
映画の主人公なら本当に愛したから忘れられない方であってほしいところだよな。
東京の空は広いなあ。
新宿の駅は今だに出口がどこに繋がっているのかわからないよ。
東京駅は迷路のような匂いがするし
朝、一生懸命丁寧にぬったマニュキュア
「これいいよ。」と友達に言われて買った艶々のシャネルのトップコートが、バイトから帰るとペロっと半分だけ剥がれている。
SNSを開くと「友達」なのかもわからない「フォローしている人」が、悲しいと呟いている。幸せだと呟いている。空や、美味そうなご飯、伸びすぎたまつ毛とか。
そうだな、悲しいな。嬉しいな。
この世界は「幸せそうに見える」ことが全てだけど、全てじゃないよ。
どうでもいいけど、生きてような。
とにかく「落ち込まない」ことだよ。
落ち込みそうになったら
「わたしは絶対に落ち込んでなんかやらないぞ」と、強く強く何度も思うことだよ。
訓練だよ。
落ち込むのも「クセ」
落ち込まないのも「クセ」
むりだよ、なんだよそれって思うだろうけど
これ、わたしが何年もかけて作り上げたおまじないだから
少しだけでも誰かに効果あればいいな。
忘れちゃいな、いやなことあっても
ニコニコしてるの
意外と大事だから。
今日もがんばったね、
ありがとう。
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