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ヨーロッパ照明器具ブランド紹介 -15.Reggiani-

こんにちは、現在ベルリンでライティングデザイナーとして活動しいていますmami(@mamichen0929)です。
今回はイタリアブランドであるReggianiの紹介をしていきたいと思います!

特徴

- 屋内外全般の標準的器具を網羅している
どちらかといえば屋内照明の印象が強いブランドです。現事務所ではトラック照明とオフィス照明をよくRegianniで検討します。

-  トラック照明に強い
幅広くあらゆるタイプのトラック照明に対応しています。

プロダクト紹介

それでは5つ実際のプロダクトを紹介していきたいと思います。
標準的な器具は一通り展開されているブランドですが、ここでは少し型が面白いもの、珍しいものを中心に紹介していきたいと思います。
標準ラインも素晴らしいので、是非公式ホームページも見てみてください。

Traceline

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上記の写真でのトラックの種類を展開しており、どのタイプのマウンティングにも対応できていることが分かります。

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幅20㎜のエレガントなトラックです。トラックとしてはかなり細目の寸法となります。各ブランドでトラック照明ですべてのタイプを網羅できるファミリーを展開する、というのがトレンドとしてあります。例えば以前紹介したErcoのEclipseもその流れのひとつと言えます。


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配光の種類に関しても必要なものをすべて網羅できているという印象です。これらのライン照明はおもにオフィスで使用されることが想定されており、そのためグレア(まぶしさを評価する単位)対策がされたあらゆるタイプのレンズが用意されています。オフィス照明をトラックで処理するというのは最近のトレンドでもあり、新築の場合は天井パネルと一緒にデザインされたり、リノベーションの場合には天井直付けもしくはペンダントのトラックが好まれます。

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トラックは目立たせないために白か黒の仕上げが一般的ですが、その他にもゴールドやアンバーなどを展開しています。トラックの存在そのもので高級感を出したい空間にはぴったりです。

Yori Semi-recessed

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極小のスポットライトで、最小のものは直径22ミリからあります。こういった極小スポットライトの使用用途は主に展示やジュエリーショップのガラスの箱がメインです。

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光を当てるもの(アート作品やジュエリーなど)の演色性を問われることが多いタイプの照明器具なので、レンズなどのアクセサリー類も非常に充実しています。

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Trybeca Prismatic

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MicroPrismatic(マイクロプリズマティック)が使用されているシーリングライトです。オフィスのペンダント照明やリニア照明ではよく見かけますが、天井直付けのスクエア、ラウンド型は少し珍しいです。

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MicroPrismatic(マイクロプリズマティック)とは、凸上の仕上げがされていることにより光を拡散し、光源が見えない加工がされているレンズのことで、主にグレア(まぶしさを表す単位)基準の厳しいオフィスの照明器具に用いられることが多いです。実際に拡大すると上記の写真のような仕上がりになっています。
以前紹介したXALなどもこのMicroPrismaticレンズを使ったオフィス照明のプロダクトをデザインしています。

Yori Adjustable

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トラック照明を使うことの利点の一つに器具の位置調整や追加を簡単に、空間利用に合わせてできるということが挙げられます。そのためトラック照明が一番使われる場所は美術館などの展示空間となることから、多くのブランドはスポットライトをメインに展開しています。しかし最近ではオフィスなどでもトラック照明を使う場面が増えてきており、ダウンライトタイプの配光の器具も展開するようになってきました。このYori Adjustableはその名の通りダウンライトタイプでありながら二方向で角度調整をすることができる器具です。

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こちらの動画で分かりやすく説明されています。


Yori Edge

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トラックに取り付けるスポットライトは基本的には下側に器具を取り付けるタイプが標準的ですがこのプロダクトは上側に取り付けるタイプとなっており、角度調整のできる支点が3箇所設けられています。
その形からテーブルライトっぽさというか、ピクサーのオープニングに出てくるライトのような、自分で動き出しそうな雰囲気を感じます。(実際にはもちろんマニュアルでの調整が必要です。動きません。ご安心ください。笑)

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さてこの器具、確かに変わり種なのですがどういった場面で重宝しそうか考えてみました。上記の写真のようにトラックを隠して上から覗き込むようにスポットライトを設置したい場合に最適です。トラック照明はどうしてもその形状上トラックのラインが天井、梁などに出てきてしまいますので、それを隠したい場合に使える器具だと思います。木造や鉄骨造などのスケルトンで屋根構造を見せるような建築空間に良いのではないでしょうか。

以上でRegianniの紹介を終わります。次回はデコラティブブランドよりMarcetを紹介していきたいと思います!

照明に関するご相談、ご依頼はこちらまでご連絡ください。
mohashi@molicht.com

ALL photo credit: Reggiani
http://www.reggiani.net/en/


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