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文学フリマ出店、振り返り記

はじめに


文学フリマ東京38、に出店しました。
お買い上げの方、お立ち寄りの方、まことにありがとうございました
参加を終えて、出店者目線でのメモを残しておこうと思います。

ざくざく書いて更新します。ぜひ、リアルタイムで内容追記されていく様子もお楽しみいただければ幸いです。




前日のこと


文学フリマ、日曜開催でとてもありがたかった。
土曜日だったらキャンセルしてた。
今回は2回目。
会場近くのホテルをとり早く寝た。大正解。
設営、接客は体力勝負。
まず流通センターはアクセスが不便なところにある。それですごく前回は大変だった。りんかい線は地下深すぎるし、モノレールは激混み。ごった返した人混みにまみれ会場まで牛歩。荷物が重くて腕がちぎれそう。

ホテルにいたことで移動時間もムダな体力消耗もなく。会場までノンストレスでたどり着けた。
余計なことを考えて脳が疲労することもなく脳がシャキッと冴えている。


これがもし仮に家にいれば、土曜日は夫がいて。彼はイベントへの参加に対して冷ややかで。嫌味はかり口にするから、わたしも受け流せばいいのにイベント前は余裕がなく、ついカチンときてそのままケンカになる。

家事も放置できないし(狭い家だし、先延ばしにするとますます大変になるから…)POPやチラシ作りなども、ギリギリまで作業したくなってしまって(たぶんアドレナリンが出ている)パンクする。

その事態は免れた。バンザイ!

次の本は家じゃない場所で制作したい。
シェアオフィスの利用を検討中。



経費のこと

計上するのが怖いくらいたくさんの出費があった。
まず出店料。これはいいとして。
円安の影響でホテルは、通常の3倍ぐらい(体感)高かった。
都内在住だけどそれでも前述のとおり、譲れなかった。

タクシー&宅配便は神サービス

当日朝はホテルから会場までタクシーで移動。
娘がホテル大好きなので一緒に連れてきた。
2000円したけど運転手さんも良い人で大正解!気持ちよくお金を使えた。

宅配便も往復でダンボール4箱分。決して安くはないが、費用対効果は高かった。車を持っていないから、こういう場面がお金の使いどころだ。
お金に働いてもらう、大事。

服にお金をかけるのも大事

万全のコンディションでのために、なにはなくとも「睡眠命」。
ホテルの浴衣や、前あきの長いシャツ?みたいな服でぐっすり寝られる人はすごい。わたしはどうしてもムリ。なので、安眠のためにこの時期(春とも夏ともつかない)に快適に着られるパジャマも購入。

娘が少し売り子できるかな?と思ってそのための服も奮発した。
自分の服はスイスイさんの名古屋のイベントで買ったお気に入りのがある。
着るものでいい印象を与えたい。できれば作品に寄せて。
娘を試着につれて行く時間がなさすぎて、メルカリで購入→届け先をホテル、にしてもらった。見ないで買うのはリスクありだけど、新品で人気ブランドものに絞り込んで探した。万が一、娘が気に入らなくてもまた売れるから。



買った備品

文具やマステ、クリアパックなど小さいものや文具は100円ショップ大活用。
大きいもの、強度の要るものはAmazonで。買ったのは、

机を隠す布
白くて軽い箱
ポスタースタンド
値札立て
金庫(簡易レジ)
見開きのまま本を飾るためのスタンド

いっぱい!買い足した。

ネットで見てサイズ感のわからないものは、東急ハンズまで行き、現物をみて買った。なかなかハンズで買い物する機会がなくなってしまっていたけど、サラリーマンの頃に撮影用具の買い出しでしょっちゅう通っていたなと懐かしむ。
ベテラン店員さんと話してハトメの種類ことを教えてもらったりして、楽しかった。

いいものを揃えたからちゃんと今後も使おう。
文学フリマ、できれば毎回出店したいといまのところは思ってる。


ジャッジが多くてしんどい

たくさんの出費よりも、短時間で「いる or いらない」のジャッジが多すぎなのがしんどかった。あと「このPOPスタンドが1,000円なのは安いのか?高いのか?」みたいな、何にいくらまでかけていいのかなどの、予算を立てていなかったのが悪かった。即決即断できるように、普段からリサーチ、自分の基準を知っておくことが大事だ。


「頒布」(利益を追求しないから「販売」ではない)という言葉があってよかった。利益を出さねば、が使命だったらもっと辛く苦しかっただろう。いろいろ勉強代も入ってるからプラマイゼロで上出来だ。



設営の反省も、収支まとめも、苦手なことからはついつい目を背けたくなる。けどちゃんと把握しないと次もまた大変になるし、地図があったほうが迷わないから向き合おう。




時間割を作っておこう


開場

なんとか設営を終えて。さっそく前回よりもたくさんの来場者でごった返し、熱気がすごい。暑い。
13:00ごろトイレに行ったら行列。自ブースに戻るのに群れが進まなすぎて、それからもう移動が怖くなってしまった。前回はコンビニや、他ブースへのお買い物に行けたけど今回はムリだった。


それでまた、ブースの写真が1枚も撮れなかった。
設営は10:30ちょうどに入場しても、受付やらブースまでの移動でロスしてしまって1時間もないから、時間割を作っておくのが大事だ。

始まったらどこかのタイミングで休憩。休憩って決めたら強制的に休憩!写真を撮って、ブースに布かけて休憩!そうしないと、楽しむことができないのだから。



知り合いが来てくれる嬉しさ

そんな中、スイスイクラブでご一緒しているくぼゆきさんがフラっと遊びに来てくださってびっくり。ブースの場所もお伝えしていなかったのに、探してきてくれたのだとしたら感激すぎる……!そして、くぼゆきさんの良いカメラ(GR)で綺麗に撮っていただけて、今回の記録を残せて、大感謝。


いそいそと

スイスイクラブといえば、みゃーこちゃんも顔を見せてくれてとても癒された。ターコイズブルーのお洋服でこの日もかわいかった。みゃーこちゃんは優しくて、気遣いの女神だから本も買ってくださって、次に会ったらお返しをする。

我らがスイスイさんは、取り置きの本を、1ミリも動くことのできなかったわたしのブースまで届けに来てくださった。ほんとうにすみません……。ありがとうございました。

そうそうこのワンピースは、3月に参加したスイスイさんのイベント(愛情過剰天国)が行われたsomeで買ったもの。ひさびさ名古屋。その記事も書かなきゃ。文学フリマ終わってもやりたいことで溢れてる!


※someイベントに一緒に参加した、うめめさんによるnote記事はこちらです。ぜひ、読んでみてくださいね ↓↓↓




みんな、優しい。
ひとりでなんでもやろうとしたらダメだな。
もっと上手に人を頼れるようになろう。





なぜ参加したか


本が好き

そんなこんなで。
本気の熱意がないと1冊の本は作れないし、ましてやイベントに参加するなんてできない、は今回もしみじみ思った。


デザイン事務所で働いてたときのボスがよく「エディトリアルデザインは労力の割に報酬が安い」とよくインタビューで喋っていたのをふと思い出す。「著者じゃないから、印税が入ってこないんだよね」先輩の言葉。それはデザイン界の話だけど、気づけば2024年、近所のTSUTAYA(書店)、本屋さんは全部潰れた。

にも関わらず、本が好きな人で溢れかえっているこの空間。
本がいっぱいの場所に身を置いて幸せを感じた。




忘れていたけど学生のころに抱いたのが「雑誌の編集長」になる夢。
cutie、Zipper、マガジンハウス全盛期のOlive、relax、BRUTUS。
流行通信とかクウネルとか、雑誌がとにかく好きだった。
特に資生堂のフリーペーパー「花椿」が大好きで毎月、百貨店のコスメカウンターにもらいに行ってた。でも、雑誌を作る人にどうしたらなれるのかがわからなかった。(出版社に就職して編集者にならなきゃいけないとは知らなかった。)だから自分のスキルを活かして少しでもヒントを得られればと、奥付けに載っているデザイン事務所に電話して、学生バイトとして雇ってもらったりしたな。


1冊の本を作ったことにより、もしかして今、ちょっと叶えられてる……?
著者であり編集長、おお、すごいね。


やめずにコツコツ継続してきたことが、勤め先とかクライアントのためではなく「自分の商品」に活かせていることが嬉しくて、この喜びを噛み締める。
サラリーマンデザイナーやってるときは忙しすぎて「作品」をつくる時間がとれなかったしまとまった資金も必要だった。

自分の作品となると色眼鏡で見てしまうしで、なかなかとりかかれなかった。


でもやっと「本」、作り出せた。
商業誌みたいに分厚くなくても全然いとおしい。
自分で宣伝してそれを見て買いに来てくださるお客様がいて!
なかなか、いい時代を生きてるよと過去のわたしに教えたい。





頒布するからには、自分がいいなと思うものじゃないとオススメできない。手に取ってもらえない。
だから「欲しいと思える?」「自分の本棚にずっと置きたいと思える?」と自分にいつも問いかけて進んだ。時間はかかってしまったけど。
小さいながらも、80ページフルカラーをオフセット印刷で。綺麗に仕上がって納得できた。

ついでにショップカードとポストカード3種も直前に完成させられた。(ホテルに配送してもらってチェックインしてから部屋で見た)
少しでも売り場を賑やかせてよかった。




生きた証を残したい

もっと経験を増やして自信に繋げていきたいな。
明日死んでも後悔しない人生にするには今日をどう過ごせばいい?
このへんはまた深掘りしていこう。


娘が作ったおみくじ(20円)完売✨




冬の文学フリマに向けて、また本づくりがんばろう。










おわり


Photo by くぼゆきさん

#文学フリマ
#文学フリマ東京

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