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木枯らし吹く御堂筋

暮らしながらラジオ豆と小鳥
エピソード192は『もし小説家やったら』

をテーマにバクとナミンで話してます。

youtubeとポッドキャストはこちらからどーぞ。

北風がピューピュー吹くと必ず思い出すことがあります。
20代前半のある冬の日の朝、
ひとつ年上のY子と朝まで大阪のミナミで遊び、
化粧崩れした顔で御堂筋を歩いておりました。

その日は格別に冷たい木枯らしの吹く朝で、
私は丸虫のよーにカラダを丸め、
ガチガチになりながら、
自分たちを励ますよーにキョンキョンの「木枯らしに抱かれて」と
海原千里万里の「大阪ラプソディ」と欧陽フィフィの「雨の御堂筋」
をメドレーでいい加減な歌詞を歌いながら転がるように歩いていると

Y子が「わたし、冷たい風に向かって顔をあげて胸を張って歩くん好きやねん。その方がカラダも気持ちも楽やで。ナオもやってみ」
と颯爽と人のまだいない早朝の御堂筋を闊歩しだしたの。

素直な私は即座に背筋を伸ばし、
北風に全顔をさらし、大股気味に歩き始めた。
誠にY子の言うことは正しかった。
即座に気分が好転したんです。
この方が辛くない。
むしろ歩いているのが少し気持ち良くなってきた。
そしてこんな風に元気に歩く自分の方が好き。

「ホンマやなぁ、この方が辛くないわ」と言うと、
Y子は「せやねん、たいていのことは自分次第で体験が変わってくるねん」と年上的発言を決め、
地下鉄の階段をスキップするように降りて行きました。

彼女はもう30年以上、フランスのパリ郊外でシングルママとして普段は逞しく、時々、泣いたりもしながら元気に生きている。
私が49キロ切ったらおフランスに招待してくれるらしいので、
約束を忘れないうちに早いこと痩せて行きたいものです。

さて、今週のピックはバクが選んでくれた映画「The Outfit」
ナミンもこれは観ました!面白かった。
主人公の洋裁屋さんを演じるマーク.ライアンスさんの演技が
ゾクゾクするくらい素敵なスリリングな作品です。

オートミールのお雑炊を作りながら
スクワットして汗をかきかき
春のネイルを選びながら
お聴きくださったらうれしいです。











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