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中年易肥肉難去|日々の雑記#75

夏が近づいてきたからでしょうか。
頼んでもいないのに、豪華な浮き輪が腹回りに届いていました。

専属デザイナーによる、贅沢な肉のオートクチュール。着け心地良く、ジャストフィットし過ぎで脱げません。肌との自然な一体感、柔らかで滑らかなテクスチュアは、うっとりを通り越してがっかりする程です。

正直に告白すれば、じわじわ体重が増えていることには気付いていました。月が替わるたび、更新される年初来高値。最高値までにはもうひと山ありますけれど、毎朝体重を記録しているので、一時的な食べ過ぎ、乱高下でないことは明らかです。
これが5、6kg増えたのなら「痩せねば!」ってなるのですが、毎月600〜700gずつだと「まだ大丈夫」と油断してしまうんですよね。はい、前フリです。今の自分に必要なのは「油断ち」だと存じております。

ちなみにお腹を中心に太るタイプ。私のこの薄っぺらな胸板に豊かな腹のスタイルは、昔から画家たちが好んで描いた体型、いわゆる「餓鬼」です。地獄絵では責め立てる鬼たちが好きでしたが、この頃は亡者たちにも注目するようになりました。明らかに親近感と思われます。

まあ、残業用のお菓子を昼前に食べ、遅くに帰ってもしっかり炭水化物。週末は一週間働いたご褒美とお酒を呑んでいるのですから、当然の報いでしょう。
毎号『Tarzan』をチェックしているのに痩せないのは歯痒くも、そろそろ現実を見るお年頃。実のない人間なのに体重は増えるのですから、ほんと皮肉なものです。

年明けから手塩に掛けて育てた熟成肉。別れは辛くとも来月には人間ドック、悠長なことは言ってられません。
そもそもダイエットが失敗するのは、ほとんど我慢が原因です。差し当たっては吹き出ものができるくらい食べ納めしてから、減量を始めることにしました。

そんな訳でまずはビールです。
職場近くの82ALE HOUSEで、COEDOの春限定ドラフトが呑めると知っていざ訪問。フルーティーな香りと程良い苦味は、明るいうちから呑むのにぴったりです。

春颯 -Haruhayate-

英国風のパブですから、おつまみにフィッシュアンドチップスをとりました。レモンを絞り、タルタルソースをつけてまずひと口。途中で振りかけたモルトビネガーも、いい仕事をします。

Bite Size Fish&Chips

もう少し呑みたくなって、ジントニックのラージサイズもオーダーしました。時刻は午後2時を過ぎたところ、まだ日も高く、ハッピーアワーで400円。まさに口福な時間でした。

Gin&Tonic

ゆっくり、時間を掛けて味わうつもりが、空腹と初夏の陽気のせいか、20分ほどで完飲完食。何だか調子が出てきてしまい、気付けば次のお店を検索する自分がいました。

中年易肥肉難去
(中年肥え易く、肉去り難し)

去年まとめ買いしたワイシャツが拘束衣にならないよう、可及的速やかに本気を出します。

■□■ 店番のお知らせ ■□■

西日暮里BOOK APARTMENTさんの棚をお借りして、酒と料理の読みものを中心に、集めた本を販売しています。
次回は5月20日(土)12:00〜16:00は店番、数量限定で長野県の美味しいものも販売します。

最新情報はtwitterにて。


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