見出し画像

鎌倉円応寺・閻魔さまのお寺 


閻魔さまのお寺、何か面白そう😀
北鎌倉駅から歩いて15分ほどのところにある円応寺を訪れました。



鎌倉 円応寺(えんのうじ)
宗派 臨済宗建長寺派
建立 建長2年(1250年)
開基 智覚禅師


閻魔大王はじめ、あの世で死者を裁く十人の裁判官十王(じゅうおう)
私たちは死後に何と、このメンバーに取り調べをうけることになっているのです。😱😓
七日ごとに七回、さらに百ヶ日一周忌三回忌の合計十 回。





本堂に入ると中央に閻魔さま。
入って右側から反時計周りに十王が配置されています。


十王は鎌倉時代に中国から伝わった「十王思想」を彫像したもの。
こちらを睨む表情もそれぞれで個性があります。


では十王を鑑賞していきましょう。
お姿は、どれも中国風な裁判官です。

秦広王(しんこうおう)
初七日(しょなのか) 死後7日目に出会う王

生前にどのような殺生を犯したかを調べられ、閻魔帳に記録😓
あの筆で閻魔帳に記録されちゃうんですね


初江王(しょこうおう)

二・七日 死後14日目に出会う王
偸盗(ちゅうとう)つまり盗みの罪を問いただす王


宋帝王(そうていおう) 三・七日 死後21日目に出会う王 

邪淫の罪を問いただします罪を犯した亡者は、
化け猫が身体を切り裂き大蛇が身体に巻き付き、縛り上げ体中の骨を砕きます😱


五官王(ごかんおう) 四・七日 死後28日目に出会う王

言葉や心で犯す罪を問いただします
言葉には気を付けたいですね😑


閻魔大王
閻魔様は、六道(天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道)の
どの世界に生まれ変わるかを決定します。

閻魔大王(えんまだいおう) 運慶作
どことなく笑っている? 国指定重要文化財


閻魔さまには、運慶さんにまつわるこんな話があります。

頓死(とんし)をした運慶さんは、閻魔大王の前に引き出されました。

大王に「汝は生前の慳貪心(物惜しみし、欲深いこと)の罪により、地獄に落ちるべきところであるが、もし汝が我が姿を彫像しその像を見た人々 が悪行を成さず、善縁に趣くのであれば、汝を裟婆に戻してやろう。
と言われ、運慶さんは生き返ります。


運慶さんは生き返ったことを喜び、笑いながら閻魔さまを彫像しました。
そのため閻魔さまもどことなく笑っているように見え、古来「笑い閻魔」と呼ばれています。そう言われるとちょっとユーモラスな感じ。😃


変成王(へんじょうおう) 六・七日 死後42日目に出会う王

閻魔様が六道のどこに輪廻転生するかを
決定します 変成王は六道の内容を決定します


太山王(たいざんおう
七・七日 死後49日目に出会う王


さて、判決が下されたものの、実は再審のチャンスがあるのです。
遺族が百か日・一周忌・三周忌と死者の法要をすることで、
以下の王たちが罪を軽くしてくれるのです。ありがたや~。😀

ちなみに法要を行うことで、故人だけでなく供養をした人の善行となるとのこと。


平等王(びょうどうおう) 百か日に出会う王
遺族が「貪(むさぼり)」の心を起こさぬように説いています


都市王(としおう) 一周忌に出会う王 
この王は怒りの心を戒めます
世界中で争いが絶えません 
それはすべて怒りの心が元になっています


五道転輪王 三回忌に出会う王
痴の心を戒めます



私たちの、貪瞋痴(とん・じん・ち)の三毒が煩悩となり、涅槃(ねはん)への障害となります、だからこの三つの毒に気をつけないといけないんですね。


地蔵菩薩
さて、生前に罪を犯し、誰からも供養されず懺悔もしない亡者は、
いくら言い訳をしても許されず地獄へ落されます。😱

しかし、詫言地蔵尊にあらかじめ「お導き」をお願いしておくと、
お地蔵様から閻魔大王に、詫び言を言って頂けます。
閻魔大王もお地蔵さまの詫び言は聞き入れてくださるそうです。✨

地蔵菩薩
お導きを~😓



冥途の旅はいかがだったでしょうか。

私たちはうっかり、悪いことだとは知らずにやっていることがあります。
小さなウソをついたり、ちっちゃな生き物を殺してしまったり。

十王に裁かれる時になって、あれこれ後悔してしまいそうです。


でも故人を供養したり、お地蔵様にお導きをお願いすることで、
救いの手を差し伸べて頂けることがわかるとちょっとホッとしますね。😅


「うそをついたら閻魔様に舌をぬかれる」子どもの頃そんな言葉を聞かされましたが、無意識に悪いことをしてしまう心を戒めようとする、昔の人の知恵なのかもしれません。


私達がいま人間としてこの世で生きているということは、前生の行ないを閻魔さまが判断した結果。少しずつ徳を積んだり、亡くなった方の供養をしたりと出来る範囲で心を浄らかに保ちたいですね。


建長寺第九世の智覚禅師
最初の住職




閻魔さまや十王にお会いできて、ちょっと浄化された気分でした。😀

さて、円応寺から八幡宮様へ向かいます。歩いて7~8分くらい
良いお天気で気持ち良いです。





参拝を済ませて、鳩サブレでおなじみ豊島屋さんの甘味処
「八十小路(はとこうじ)」へ。


落ち着いていてゆったりと過ごせるお店です。
人気のわらび餅は職人さん手作り。今日はもう売り切れでした。😮


クリームあんみつをいただきました。🍨🍵
「おいしい✨✨」
けっこうボリュームがあります!

黒蜜と白蜜を選べます🍵お茶つき

出されたお水は、ほんのりと柚子の香りがします。
落ち着いた佇まいのお店です。


秋の一日、鎌倉散歩を堪能できました。✨


閻魔さまのお寺・円応寺
【拝観時間】 
春~秋(3月~11月)9:00~16:00 
冬  (12月~2月)9:00~15:30



八十小路 (はとこうじ)🍵



お読みいただいてありがとうございます。😀

記事がお役に立てれば嬉しいです。自然こそ私たちのお手本。自然や周りの人を大切にする日本の心を取り戻したい。サポート大歓迎。