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国立科学博物館・特別展「毒」


どんな催しだろう。
ちょっと恐そう、だけどワクワクもする。

ホルマリン漬けのヘビ、クモがいそうだな・・・。


国立科学博物館で開催 特別展「毒」を観ました。
この世界は意外にも毒だらけなのがわかりました。😨

自然界に存在するは、ヘビなどの動物だけでなく植物、菌類、鉱物まで
さまざまです。


身近なところにも「そうか、これも毒だな」というものがたくさん。



巨大です

まず展示室に入ると、巨大なオオスズメバチとハブが!
スズメバチは約40倍、ハブは約30倍のサイズ。

こんなに大きくしなくても・・・(-_-;)
細部までよくできています。



毒は3つに分類 


ヴェノム(venom)   
動物が産生し咬んだり刺したりすることで体内に注入される

トキシン(toxin)
おもに生物の毒を指す

ポイズン(poison)   
毒の最も広い概念 毒性があるものの例えとしても用いる


植物の毒

ジャガイモの芽には、有毒な物質が含まれているということは知っていたけど、アジサイ、ビワにも毒があるようです。

マメは生だと毒です、加熱しましょう


トリカブト
誤って食べてしまうと死に至ることも。推理小説にも出てきそう。

漢方では「附子」という名前で薬にもなるんです


マチンの種子に含まれるストリキニーネ
神経毒で薬としても利用されています

毒と言えばキノコ


複数の毒成分を含んでいるベニテングタケ


ドクツルタケ

外見では毒があるかどうか判別できないのだそう。
だから派手だから毒があるというのも誤り。


動物たちの毒

コブラの骨格標本。

骨・骨・骨がたくさん 
これは見ごたえああります!


※クモが苦手な方はスルーしてくださいませ。

オオツチグモ科の1種 アメリカ大陸産のタランチュラ
「輸入バナナに付着していた個体」とありますね。(-_-;)


アカエイ


トラフグ


カモノハシ 哺乳類にも毒がある 太腿あたりに腺がある




よく使う身近なもの

夏にお馴染みの蚊取り線香です。

ムシヨケギクが使われています
現在は化学的な成分のものが主流ですね


その他の毒

鉱物由来の毒もあります。ヒ素、水銀、鉛、カドミウムなど。
江戸時代、お化粧に使う白粉(おしろい)には鉛や水銀が使われていました。


医療で使われるモルヒネなどの薬物、それから撮影禁止でしたが、
ケシの展示もありました。


アイヌが猟に使っていた毒矢
動物がロープに触れると、自動的に矢が発射される仕組みになっています。

酒に含まれるアルコールは神経毒の1種。とりすぎれば毒になります。

私たち人間には毒性は無いけど、イヌやネコには毒となる食べ物もある。
ぶどうは急性の腎障害を起こすのだそう。知らなかった~。



人間も毒をつくり出している

人間が作り出した「POPs(残留性有機汚染物質)」マイクロプラスチックも取り上げられていました。私たちも毒をつくり出している張本人です。むむむ・・うっかり忘れていました。


いかがですか? 
自然界には毒がたくさん存在するんだなと思いました。


毒とともに生活している私たち。毒から完全に逃げることはできませんが、うまく活用することはできるはず。毒はプラスに作用すれば「薬」です。


「生物に何らかの作用を与える物質」のうち、人間にプラスに働くものを薬、マイナスに働くものを毒と呼んで、多様で複雑な自然界を理解してきました。つまり「毒」とは、人間が作り出したひとつの概念と考えることができます。

HPより



毒を楽しく知ることができる

科博ならではの切り口で、わかりやすさと楽しさ満載な展示でした。
毒を知ることは、自然界を正しく知ることにつながるわけですね。


ぜひ遊びに行ってみてください。
グッズ売り場の「毒まんじゅう」などおみやげにいかがですか?
食べてもきっと大丈夫・・・・・なはず。😁


そういえば、紫色の香水瓶のプワゾン(毒)というネーミングの香水があったのを思い出しました。「毒」には人を魅了する一面があるのでしょうね。




特別展「毒」
【開催期間】2022年11月1日(火)~2023年2月19日(日)
【会場】国立科学博物館
【一般・大学生】2,000円 【小・中・高校生】600円


科学博物館の正面 
「毒」展は、右側に入口があります



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