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不安はあって良い

不安で良いのだ

何気に図書館へ入ってみると、ふと目にとまる本があるものです。
「不安の力」(五木寛之さん)が目につきました。
とても読みやすくサラサラと読めます。


この本で「不安で良い」ということがわかりました。


この言葉が印象的。

不安は希望の土台、不安を感じることが人間が人間としてあるということの出発点なのです。




結びにはこう語られています。

不安をひとつのバネにして、その不安からどんな希望を見つけていくのか。それが大事なことではないでしょうか。21世紀の希望の第一歩、それは不安から始まるのではないか、と僕信じているのです。



不安感は性能の良いセンサーです

今の時代、きっと不安を抱かない人はいないでしょう。
私たちは常に、安心・安全を希求します。
しかしふと不安感がよぎることがあり、そうするとそれをネガティブにとらえてしまいます。


だけど、よく考えてみましょう。
安心だけ感じて生きていたら危険に備えることができません。
安心感だけで生きていたら逆に危ない。


だから不安は自分たちに備わっている性能のよいセンサーだと思いませんか?危険を察知して「備えよ」とメッセージを送ってくれているわけですから。


ということは、不安感が強い人はむしろ未来へ備える力が強いということじゃないかな。だって、過去に対して不安感は抱けないからね。不安はいつだって未来に対するものだから。



そう考えると、不安を感じやすい人は自分には優秀なセンサーがあると思えば良いのです。不安感を感じる自分はそれでOKなんだと。



そうすると、何となくグレーでもやもやとまとわりついてくる「不安くん」も何となくかわいい奴と思えてくるもの。


不安退治はおすすめしません

この本は、不安感をどう処理するかという「やり方」レベルのことは書いてありません。それに不安を「消そう」「取り除こう」とする不安退治もおススメしていません。


むしろ不安を肯定し、不安とともに生きることに人間らしさがあると著書は言います。不安であることは普通だし当然なんですね。


それに、不安だって大切な自分の一部分。それを「いらない!」って否定したり裁いたりする必要はありませんよね。




どちらもあって、どちらも必要

絶望と希望

成功と失敗

信頼と不信

どっちもあって良い。なぜならば、片方だけでは存在できないから。
「幸せと不幸せ」みたいに、対極にある両方の感情を持ったほうがいい。



不幸せが深いほど、幸せのありがたさを知ることができるから。
健康を損ねれば、健康であることのありがたさがわかるから。



不安に限らずマイナスの出来事に遭遇した時、それを敵として排除するか、それとも認めて共生していくか?



私たちはどうしても「排除」ばかりに目がいきがちです。でも、まるっと受け入れることは大切。何かをワルモノ扱いすることで問題を解決しようという考え方には限界があることを、昨今の新型○○○ウイルス騒動で実証済みだから。だから不安はあって良いのです。



竹や柳のように「しなう心」を

著者は、強くなろうとするよりも柔らかくしなう心をもつことをおススメしています。強くて固いとポキンと折れやすいからね。

しなやかに、しなやかに。
不安をひとつのバネにする。

あなたのその不安こそは、希望への第1歩

強くならなくていい しなやかな心を持とう



お読みいただいてありがとうございます。😊

記事がお役に立てれば嬉しいです。自然こそ私たちのお手本。自然や周りの人を大切にする日本の心を取り戻したい。サポート大歓迎。